認知とは、嫡出でない子と父親との間に法律上の親子関係を形成する行為です。
認知される子は他の方の嫡出子推定を受けず、誰からも認知を受けていないことが要件です。また、認知される子が成年ならその子の承諾が必要です。
認知の種類
任意認知
父親からの届出により任意に自分の子と認める届出
裁判認知
父親が任意に認知をしないときに、子(直系卑属・法定代理人を含む。)から裁判により父の認知を求めること。 (父の死亡の日から3年以内に限る。)
死亡した子の認知
死亡した子を父親が認知する場合は、子に直系卑属がいる場合に限り認められます。その直系卑属が成年なら承諾が必要です。任意認知・裁判認知ともに認められます。
遺言認知
遺言によって認知をすること。遺言が効力を生じたとき(遺言者の父が死亡したとき)効力を生じます。
胎児認知
父から母の胎内にある子を認知することで、任意認知だけが認められ、裁判認知はできません。
届出期間
任意認知・死亡した子の認知・胎児認知
期間の定めはありません。(届出により法律上の効力が発生します。)
裁判認知
裁判確定の日から10日以内
遺言認知
遺言執行者が就職した日から10日以内
届出人
・ 認知をする父
・ 裁判認知の場合は、審判の申立人または訴の提起者
・ 遺言認知なら遺言執行者
届出先
父または子の本籍地、届出人の住所地、所在地のいずれかの市区町村
胎児認知のときは、母の本籍地のみです。
届出に必要なもの
・ 認知届書
・ 子(被認知者)、父(認知者)、母の戸籍謄本(本籍地以外に届け出る場合)
・ 届出書を持参した人の本人確認書類(運転免許証・パスポートなどの顔写真の付いた公的身分証明書)
・ 承諾が必要なときは、その承諾書(届書の「その他」欄に承諾する旨を記載し、署名するだけでもよい)
・ 裁判認知のときは、裁判の謄本と確定証明書
・ 遺言認知のときは、遺言の謄本