令和3年9月定例会
[2021年8月30日]
ID:13470
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令和3年9月市議会定例会開会に当たりまして、ごあいさつを申し上げます。
本日、令和3年9月東近江市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位には御多用の中、御出席を賜り、誠にありがとうございます。議員の皆様には、東近江市の発展と市民の福祉増進のため、日々、御活躍いただいておりますことに厚くお礼を申し上げます。
まず、新型コロナウイルス感染症についてでありますが、感染力が極めて強いデルタ株の流行により感染拡大が続いており、緊急事態宣言は4月25日から続いている状況にあります。
滋賀県でも感染拡大が続いており、8月8日にまん延防止等重点措置の対象地域となってからも収束することなく、連日200人を超える新規感染者が発生し、病床占有率が90%を超えるなど厳しい状態となったため、8月27日には緊急事態宣言の対象地域となったところです。
東近江市におきましても連日新規感染者が高どまりし、学童保育所でクラスターが発生するなど8月29日時点での感染者数は717人となっており、感染拡大が続いている状況であります。
市民の皆様には、緊急事態宣言下で危機が目前に迫っていることをしっかり認識し、この危機は自分自身で防御しないといけない、自らの命、家族の命は自らが守るという意識を強く持って日々を過ごしていただきたいと思います。
そのためにも、熱中症に十分気を付けたうえでのマスクの効果的な利用、こまめな手洗いと定期的な換気の基本的な感染症対策を徹底するとともに、不要不急の外出の自粛、会食は家族やいつも一緒にいる人とするなど、一人一人が感染しない、させないという意識を強く持って行動していただきますことを改めてお願いするものでございます。
さて、こうした状況の中、本市におきましては、新型コロナウイルス感染症対策第9弾として、滋賀県からの営業時間の短縮要請に協力している飲食店等への支援や予備費を活用して飲食店等での酒類提供停止の影響を受ける酒類販売事業者に対する支援のほか、新学期を迎える市内小中学校における感染拡大防止対策を緊急的に行うこととし、準備を進めているところでございます。
本定例会におきましては、新型コロナウイルス感染症対策第10弾として、市内での消費回復を図るためのクーポン券事業をはじめ、事業者が連携して行う商業活性化に向けた取組に対する支援、感染症の影響で売上が減少している卸売市場への運営支援を行うための補正予算を提案いたしたところです。コロナの感染拡大は予断を許さない状況が続いており、その動向を注視するとともに、必要な施策を適時適切に講じてまいりたいと考えております。
また、コロナ対策の切り札として、医師会をはじめ医療従事者の協力を得ながら、市職員も一丸となりワクチン接種に取り組んでいるところです。7月末には希望された高齢者の接種を終え、現在、12歳から64歳の方へのワクチン接種を一日も早く完了するべく全力で取り組んでいるところでありますが、現在のところコロナ対策としてワクチン接種が最も効果があるものと判断されておりますので、市民の皆様には可能な限りすべての方にワクチン接種を受けていただきますようお願いするものでございます。
このような中、1年遅れで開催された東京2020オリンピックは、コロナ禍で無観客での開催となりました。開催に当たっては賛否ありましたが、開催する以上は成功させ、世界に向けて日本の存在感の大きさを発信する絶好のチャンスと捉え、国民がこぞって応援をすべきであったと思っております。
それぞれの競技において各国のアスリートによる世界レベルの素晴らしいパフォーマンスや本県出身の大橋悠依選手をはじめ日本人選手の活躍は、多くの感動と勇気を与えてくれました。また、インタビューを受ける多くの選手から、オリンピックが開催されたことに対する感謝の言葉が聞かれ、オリンピック選手の人格の高さも感じたところであります。
また、東京2020パラリンピックが8月24日に開幕しておりますが、終戦の日である8月15日には、本市にあります滋賀県平和祈念館で採火式を含む聖火フェスティバルが開催され、私も採火に関らせていただきました。
パラリンピックもコロナ禍で無観客での開催となりましたが、出場される選手の皆さんの活躍を心からお祈りするとともに、オリンピック同様に多くの感動を与えていただきますよう期待をしているところでございます。
さて、今年のお盆は、前線の停滞により長期にわたる大雨が続き、西日本を中心に甚大な被害が発生しました。本市におきましても、警戒本部を立ち上げ対策に当たりました。8月14日の深夜には、土壌雨量指数や今後想定される累積雨量を基に慎重に判断し、土砂災害等の発生の危険度が高いと思われる市内60集落の土砂災害警戒区域を対象に避難指示を発令いたしました。市内では、床下浸水などは発生したものの、人命に関わる大きな被害はありませんでしたが、今後におきましても、引き続き防災対策に万全を期してまいりたいと考えております。
それではここで、6月定例会以降の主な事業について簡単に振り返ってみたいと思います。
7月12日には、永源寺診療所改築工事起工式を行いました。本工事は、これまでの診療所や診療所別館として活用しておりました旧永源寺保健センターの老朽化等に伴い、診療所を新たに改築するものであります。新しい診療所は鉄骨造2階建てで、地区で取り組まれている診療所を中心とした地域住民の支え合い、多職種連携の取組の拠点となる施設としても期待をしており、来年3月の工事完了を目指しているところでございます。
7月13日と20日の両日には、市と県による合同事業として、「キッチンカー事業者等応援プロジェクトin東近江」を実施いたしました。このプロジェクトは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、売上の減少など大きな影響を受けている飲食店を応援するため、出店の機会を創出することを目的としたもので、9月中旬以降には本格実施を予定していますが、今後の感染症の状況を見極めながら実施してまいりたいと考えております。
7月24日には、蒲生医療センターがん診療棟整備工事竣工式を執り行いました。竣工式には、2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞された、京都大学特別教授の本庶佑先生をはじめ多くの皆様に御列席をいただきました。既に8月から東近江圏域初となるPET診断センターとして診察が始まっており、10月には、放射線治療センターの診察が開始されます。このがん診療棟の竣工を機に圏域内では低かったがん治療の完結率を向上させるとともに、市民の期待に応えられよう高度で安全安心な医療の提供に更に努めてまいりたいと考えております。
7月26日には、滋賀県知事に対し、令和4年度の滋賀県予算編成に対する政策提案を行いました。今回の提案では、最重点課題として「大学のまちなかキャンパス整備に係る支援」と「戦争遺跡の保存と積極的な活用」について要望を行いました。
大学助成については、令和2年4月に市内に開学した専門職大学が中心市街地においてキャンパスの整備をする予定であることから、専門職大学の魅力向上、中心市街地の活性化、近江鉄道の乗客増加を期待をして、県からの支援について強く要望いたしました。
また、もう一つの重点課題として、市内に現存する17基の掩体壕をはじめ戦争の事実を伝える貴重な遺跡について、戦後75年が経過する中で、老朽化が進んでいることから、文化財として指定、保存するとともに、歴史教育や平和学習等に積極的に活用するよう提言をしてまいりました。
このほか、文化財の磨き上げ、国民スポーツ大会会場整備、本市への高等専門学校の新設、スマート農業の導入促進、森林の整備と資源活用、近江鉄道線の新たな運行体制の実現に向けた支援、広域幹線道路の整備、福祉施策や保育・教育施策など多岐にわたり、25項目について政策提案を行ったところでございます。
8月6日には国土交通大臣から黒丸パーキングエリアを(仮称)黒丸スマートインターチェンジとする新規事業化の決定通知がありました。このスマートインターチェンジの整備により、利便性が格段に向上し、本市の産業や観光の振興、また市総合運動公園や大学等が立地する周辺地域の文化・スポーツ学研ゾーンとしての発展、さらに防災拠点としての総合運動公園へのアクセス向上による防災機能の強化など、絶大な整備効果が得られるものと大いに期待をしているところでございます。
関係者各位の今日までの御尽力に深く感謝いたしますとともに、引き続き国土交通省、滋賀県及び西日本高速道路株式会社と連携しながら早期完成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
8月19日には三重県松阪市との災害時応援に関する協定を締結いたしました。これで本市と県外の自治体との災害時相互応援協定は6自治体目となりました。この応援協定は、いずれか一方が災害により被災し、単独では十分に被災者の救援等の応急対策などができない場合に、他方の市が被災した市の要請に応え、応急対策及び復旧対策について応援をするものであり、比較的距離が近い両市ではありますが、鈴鹿山脈を挟む両市の同時災害の可能性は低く、互いの市において市民の安全安心を確保するうえで大変意義深いものであると考えているところでございます。
さて、本日、提案申し上げます議案は、決算案件10件、予算案件5件、条例案件8件、その他案件3件、人事案件1件の合計27件でございます。
どうか慎重に御審議をいただきまして、適切な御決定を賜りますようお願いを申し上げまして、開会に当たりましての挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。