【特集】 地域の助け合いがあなたを救う 自分のことは自分で守る 自分たちの地域は地域のみんなで守りあう ■記号の説明・・・問=問い合わせ、IP=IP電話  近年、日本各地で大地震や局地的な集中豪雨、大型の台風などによる自然災害が多発しています。東近江市も、鈴鹿西縁断層帯や琵琶湖西岸断層帯などの活断層を震源とする地震や東南海・南海地震による大きな影響が予想されています。  そのような避けることのできない自然災害から家族や地域を守るためには、常日頃から家庭や地域において、「災害に強い人とまちづくり」についてともに考え、備えていくことが大切です。  大地震や広域洪水のような大規模災害時には、建物の倒壊や火災、道路・橋などの損壊が同時に発生し、また、電話の不通や電気・ガス・上下水道などのライフラインの使用不能箇所も多く出てくることが予想されます。そのため、市の災害対策本部の機能や、消防などの防災関係機関の活動が、著しく制限されたり、対応が遅れたりする可能性があります。  そのような中で、災害発生から一定の間は、家族や隣近所のみなさんの助け合いが最も大切になります。ぜひ、日頃から地域のみなさんとのふれあいを深め、地域ぐるみで災害に立ち向かう体制づくりを進めていただきたいと願っています。  今回はそのような取り組みをされている自治会やまちづくり協議会の活動を紹介します。 問=生活安全対策課  電話=0748−24−5617  IP=050−5801−5617 写真 ・泉台自治会放水訓練 ・五個荘竜田町総合防災訓練 ・五個荘奥町防災訓練 ・小八木防災フェスタ ・八日市金屋防災訓練 ・小川自治会防災の集い ・沖野消火訓練 ・五個荘中町・五個荘五位田町自治会合同防災運動会 ・八日市清水避難訓練 ・大森町自主防災避難訓練 ・平尾町防災運動会 ・和南町避難訓練 ・北坂町防災訓練 ・自主防災活動リーダー研修会をかねて開催された能登川地区まちづくり協議会のまちづくりフォーラム「能登川は大丈夫?」 ●地域を守るために 自主防災への想い ◆能登川地区まちづくり協議会  能登川地区まちづくり協議会の安全・安心のまち部会では、平成18年8月に各自治会に対して実施したアンケートで、約75%の自治会から「自主防災組織が必要・できれば必要」との回答を得たことから、自主防災組織の立ち上げ支援に力を注いでこられ、今年の6月には4回にわたる「自主防災活動リーダー研修会」を開催されました。また、地域福祉部会では、能登川支所前に「かまどベンチ」を設置し、防災意識の啓発に努めておられます。 (写真:能登川支所前に設置されたかまどベンチ。普段はベンチとして、緊急時にはかまどとして使うことができます。) ◇今井陸之助さん(能登川地区まちづくり協議会事務局長)(写真あり)  4回にわたっての自主防災活動リーダー研修会に、能登川地区51自治会中39自治会から参加を得られました。このことは、みなさんの防災意識の高まりを表しているものと思います。多くの参加者がこの研修会の継続を希望されていることも、主催者として心強い限りでした。 ◆泉台自治会  泉台自治会では、平成18年4月に泉台自主防災会を立ち上げ、防災だけでなく防犯の活動も積極的に行っておられます。  毎月第一日曜日に放水訓練や全戸訪問の夜回りをし、年に1回、合同消火訓練、外部講師による防災講話、救命講習、避難訓練などを行っておられます。また、毎週月曜日から土曜日まで、3人1組で防犯パトロールも行い、地域で子どもたちを守る仕組みも構築されています。 (写真:小学校低学年下校時には付き添いパトロールもされています) ◇泉登さん(泉台自主防災会会長および能登川地区まちづくり協議会安全・安心のまち部会会長)(写真あり)  自分の身は自分で守らなければなりません。それで初めて家族が守れます。そして、家族が大事なら、同じように隣の人たちにも目を向けるようになると思います。そういう気持ちを一人ひとりが持てば心強いです。 ◆五個荘竜田町自治会  五個荘竜田町では、平成19年10月に竜田町特設消防隊を立ち上げられ、「自分たちの地域は、自分たちで守る」をコンセプトに、地域の防災・減災について積極的に取り組んでおられます。  平成20年から毎年夏に実施されている総合防災訓練では、災害時要援護者も想定した避難訓練や、消火器による初期消火訓練、消防ポンプによる放水訓練、炊き出し訓練など多岐にわたる訓練を実施されています。 (写真:竜田町総合防災訓練での初期消火訓練) ◇小杉勇さん(五個荘竜田町防災・防犯会議議長)(写真あり)  大きな災害が毎年どこかで発生しており、地域の中の火災に対する組織だけでは不十分で、災害全般に対応できる組織を立ち上げる必要性を感じ、自主防災組織を立ち上げました。地域の防災には、地域の繋がりが最も大事なことなので、イベントや訓練などを通じて参加者のみなさんの繋がりを作っていきたいです。 ◆蒲生地区まちづくり協議会  蒲生地区まちづくり協議会ひだまり部会では、平成19年4月の設立以来、地域の防災活動の推進に取り組んでこられています。  平成19年度より自治会長やまちづくり委員などを対象に防災講演会・先進地視察などを開催され、平成21年度には自主防災組織の必要性や立ち上げ方、要援護者の避難時の誘導など年4回のワークショップを開催されました。  今年度は、地域の中の防災拠点に設置するための炊き出しかまど(かまどベンチ)の作成や、防災ずきんの作成を計画されています。 (写真:炊き出しかまど作成の説明会) ◇寺嶋嘉孝さん(蒲生地区まちづくり協議会ひだまり部会部会長)(写真あり)  各自治会自体にいろいろなコミュニケーションや交流があり、そういった繋がりが、最終的に強い防災力に繋がると思います。みなさんには、自治会の事業に積極的に参加いただき、繋がりを深めていただきたいと思います。 ◆沖野総自治会  沖野総自治会では、平成21年に沖野防災会を立ち上げられ、活動をされています。  また、「宝くじ助成金」による「平成22年度コミュニティ助成事業」に選定され、アルミ組立リヤカー、業務用メガホン、救助工具セット、マンホールトイレなどの防災機材を購入され、今後の防災活動に生かしていかれる予定です。 (写真:購入された防災機材) ◇矢田一雄さん(沖野防災会会長)(写真あり)  沖野1・2・3自治会は、約700世帯の地域ですが、3つの自治会が連携して沖野防災会を設立しました。このほど助成を受けて整備した防災資機材を、毎年実施している訓練にも活用し、大きな災害に対する安全なまちづくりを進めたいと思っています。 ●滋賀県消防操法訓練大会の結果  8月1日(日)、滋賀県消防学校(神郷町)で、滋賀県、(財)滋賀県消防協会主催の「第45回滋賀県消防操法訓練大会」が開催され、東近江市からは市消防操法大会を勝ち抜いた3隊が出場しました。 ◆大会の結果 ◇ポンプ車の部  第4方面隊(五個荘) 第4位 ◇小型ポンプの部  第6方面隊(湖東)  第7位  第2方面隊(八日市) 第18位 (写真:ポンプ車の部4位入賞の第4方面隊)