新春特集 キラリと光る東近江市のこの人にきく  平成25年がスタートしました。  多様な文化や豊かな自然に彩られた東近江市には、さまざまな分野でいきいきと活動されている“キラリと光る”人がたくさんおられます。  今月は“キラリと光る”希望を胸に、活躍されている人をご紹介します。 ●スポーツでキラリ 「夢はプロ野球選手」久木 湧登(ひさき ゆうと)さん(横溝町)   スポーツ少年団の野球チーム「湖東マングース」に、小学2年生の時に入団し、5年生から2年間ピッチャーをしています。  昨年の夏、彦根球場で行われた全国高校野球選手権滋賀大会10日目の始球式を務めました。高校野球は少年野球よりもキャッチャーとの距離が2m遠く、マウンドに立つまでは緊張していましたが、投げる時は、しっかり投げきろうと思いました。ぶっつけ本番でしたが、ショートバウンドで届いた時はとてもうれしかったです。  将来は、プロ野球選手になるのが夢です。中学生になっても野球を続け、得意のストレートがもっと正確に投げられるように練習したいです。そして、変化球にも挑戦したいです。 写真でPR=「夢に向かって投球!」マウンドで投げる久木さん ◇私がおすすめ!東近江市のたからもの 「あこがれの湖東スタジアム」  県で開催する少年野球大会のメイン会場のひとつとして、決勝戦が行われることもあります。甲子園のような黒土と芝生がある、そんな僕たちあこがれの球場が東近江市の自慢です。 写真=湖東スタジアム ●地産地消でキラリ 「おてまいり≠ェ食べつながっていくように」山本 弘子(やまもと ひろこ)さん(百済寺本町)  今年4月に、小倉町で農家レストランをオープンします。  最近は、家庭で当たり前に作っていた地元の食材を使った料理が、手間のかかる“おてまいり”な料理として作られなくなっています。地元の旬の食材を使った料理は安心安全なもの。レストランでの食事をきっかけに、自宅で作って食べてくれるようになる。そんな料理と食べる人のつなぎ役になれるように、メンバー10人と準備を進めています。  このレストランは、高齢者や障がい者の暮らしを応援する「あいとう福祉モール」の中で、福祉支援型農家レストランとして運営します。デイサービス用の料理も提供し、配食サービスも行う予定です。地元の人が応援してくれるような親しみのあるレストランをめざします。 写真でPR=「地元の野菜で作った家庭料理」料理の試作品を紹介する山本さん ◇私がおすすめ!東近江市のたからもの 「田園風景とそこから生まれる農作物」  田園風景は、景色として美しいだけでなく、豊富な農作物があるということを表しています。そこから作り出される旬の食材の料理を当たり前に食べられることが、たからものです。  写真=田園風景 ●環境づくりでキラリ 「生命のゆりかごを守りたい」田中 信弘(たなか のぶひろ)さん(伊庭町)   伊庭内湖を里湖(さとうみ)と名づけ大切に守っていこうと、平成21年に、周辺の自治会や伊庭内湖の自然を守る会、漁業組合などが参加する「伊庭の里湖(さとうみ)づくり協議会」が発足しました。  協議会では、モロコやフナの産卵場所となるヨシの保全活動や外来魚の駆除、在来種の保護、水質浄化の取り組みなどを行っています。最近は、環境に興味のある学生の参加や企業の協力があり、保全活動の輪が広がっています。  私が子どものころには、モロコが手づかみで獲れました。また、シジミ獲りや水泳などもしていました。その当時の環境に戻し、次の世代につなげられるように、これからも地域のみなさんと積極的に関わり、活動していきたいです。 写真でPR=「伊庭内湖のシンボルである水車とヨシ」と田中さん ◇私がおすすめ!東近江市のたからもの 「夕日に照らされた琵琶湖」  東近江市は風光明媚な土地柄です。里山があり川が流れ、里湖につながる。それぞれ魅力がありますが、昔から親しんできた琵琶湖がたからものです。特に夕日に照らされた琵琶湖がおすすめです。 写真=夕日に照らされた琵琶湖 ●農業でキラリ 「採れたキャベツがいとおしい」堀井 千代美(ほりい ちよみ)さん(蒲生岡本町)  “みんなで楽しく野菜を作ろう”を合い言葉に、昨年、6人のメンバーで岡本営農組合女子部を発足しました。  6月から、農家の持続可能な経営をめざす「東近江市フードシステム協議会」の勉強会に参加し、キャベツ作りに取り組むことにしました。4500株ものキャベツを栽培するのは初めてです。まずは、教わったとおりに育てることを心がけ、さらに「おいしくなれ」と声をかけながら、愛情を込めて作業しました。食べた人から、甘くて実が詰まっているという感想をいただき、みんな喜んでいます。  今年は、昨年の経験を基に新たな栽培方法に取り組みたいと考えています。そして、いつか蒲生岡本町ならではのキャベツを作ることが目標です。 写真でPR=キャベツ畑をバックに、愛情たっぷり甘〜いキャベツと堀井さん  ◇私がおすすめ!東近江市のたからもの 「地域の人びと」  女子部の仲間や何でも相談してと言ってくれる先輩たちなど、多くの人とのつながりがあったからこそ野菜作りに取り組むことができたと思います。人がたからものだと改めて感じました。 写真=岡本営農組合女子部でキャベツを収穫 ●美術工芸でキラリ 「美術品としての刀の魅力を知ってほしい」北川 正忠(きたがわ まさただ)さん(五個荘平阪町)   刀の姿形に魅了され、刀鍛冶の仕事にやりがいを感じて、平成14年に22歳で長野県無形文化財保持者の宮入法廣刀匠に弟子入りしました。平成20年に、刀鍛冶の試験に合格し、翌年の新作名刀展に出展した刀が、新人賞と優秀賞をダブル受賞しました。これまで、4年続けて優秀賞を受賞しています。  今後、優秀賞よりも上位の特賞を受賞するためには、刃文や地鉄などに自分なりの工夫を必要とします。材料や作り方を試行錯誤しながら、自分がめざす刀を作り上げたいです。  また、昨年、近江商人博物館で刀剣鑑賞会の講師を務めました。これからも、刀剣と直接ふれあう機会が少ない地域の人に知ってもらえる場があれば、積極的に参加したいです。 写真でPR=作品と向き合う北川さん-正忠鍛刀場で- ◇私がおすすめ!東近江市のたからもの 「近江商人のまちなみ」  お金はあるのに豪華にせず、質素でしっかりとした邸宅に、近江商人の気質が現れていると思います。ロケ地などにも使われていることを、もっと多くの人に知ってもらえたらと思います。 写真=近江商人のまちなみ ●ボランティアでキラリ 「いろんな人との出会いが魅力です」古澤 彩夏(ふるさわ あやか)さん(蛇溝町)   子どもたちが夏休みに親元を離れて過ごす「やまの子キャンプ」のリーダーとして、高校1年生の時から毎年参加しています。5年間続けてこられたのは、子どもたちをサポートしながら一緒に過ごす空間が自分の居場所だと感じられたことと、学校生活だけでは築くことができないさまざまな人との交流があったからです。  これからも、やまの子キャンプに関わっていきたいと思いますし、新しくリーダーになる人にキャンプの魅力を伝えていきたいです。  今年、成人式を迎えます。成人式実行委員長として、メンバーと開催に向けて準備を進めています。一生に一度の機会ですので、良い思い出となるようにしたいです。 写真でPR=成人式で揚げる大凧と古澤さん ◇私がおすすめ!東近江市のたからもの 「新しい発見ができる東近江市」  1市6町の合併で、鈴鹿の山から琵琶湖までがひとつとなり、さまざまな文化、風習が存在する市になりました。違いを知ることで新しい発見に出会えることが、たからものです。 写真=東近江市の風景 ●まちづくりでキラリ 「“すごい”を次の世代に」林 栄子(はやし えいこ)さん(山上町)   永源寺地区まちづくり協議会のスタッフとして活動しています。  甲津畑町と三重県菰野町をつなぐ「千草街道を往く」を平成18年から開催しています。千草街道は、かつて山越商人が往来し、甲津畑の鉱山の生活跡などもあり、自然と歴史が同時に感じられる魅力ある街道です。  永源寺らしさとは、雄大な自然といろいろな歴史が存在することだと思います。わがまちの地域文化の良さを知ることで、まちに愛着と関心を持ち、まちづくりに参加していただければうれしいです。  地域ゆかりの自然や歴史、文化を学ぶ事業も行っています。話を聞くたびに新しく発見することも多く、すごいと感じています。この“すごい”を次世代へ引き継ぎたいと思います。 写真でPR=千草街道のガイドブックを手にする林さん ◇私がおすすめ!東近江市のたからもの 「気持ちが華やぐエイゲンジザクラ」  古くは大本山永源寺の境内に咲いていたことにより名付けられたそうです。花びらが八重桜のように見えるとても華やかな桜です。開花時期が遅いので、毎年2回お花見を楽しんでいます。