■記号は、時=日時 場=場所 申=申し込み 問=問い合わせ IP=IP電話 特集 『第15回全国菜の花サミットin東近江』4月に開催!    全国に広がる!幸せの黄色い菜の花畑  日本の春の風物詩「菜の花」をシンボルに地域資源で循環型社会を構築しよう―  こんな思いから平成10年に旧愛東町から始まり、全国に広がった「菜の花エコプロジェクト」。4月には、全国でプロジェクトに取り組む活動団体が一堂に集う「第15回全国菜の花サミット」が本市で開催されます。ここでは、菜の花エコプロジェクトの取り組みを振り返り、今後の広がりについて紹介します。 写真=菜の花畑:下中野営農組合(平成25年) ◆菜の花エコプロジェクトとは  地域や家庭から出る廃食油を「資源」として活用し、循環させる取り組みとして始まった「菜の花エコプロジェクト」。そのきっかけは、昭和50年代に琵琶湖で発生した赤潮です。琵琶湖の未来に危機感をもった市民を中心に、廃食油を集めて粉せっけんを作って使う、いわゆる「せっけん運動」が県内で巻き起こり、旧愛東町でも昭和56年から取り組まれてきました。  その後平成8年には、廃食油の新たな活用法としてバイオディーゼル燃料(BDF)の精製事業がスタート。平成10年には食用油を作るため転作農地を使った菜種の栽培を開始し、地域の資源を活用した循環が完成しました。  そして、平成17年には拠点施設として「あいとうエコプラザ菜の花館」を整備し、菜の花エコプロジェクトの実践と発信を行っています。 ●あいとうエコプラザ菜の花館を拠点としたエネルギー循環 イラスト=あいとう菜の花エコプロジェクトマスコットキャラクター「あいなちゃん」 あいなちゃんのセリフ「東近江市の豊かな大地からスタート!」 ○拠点施設「あいとうエコプラザ菜の花館」  資源循環型の地域づくりを進める拠点施設。菜たね油やBDF、粉せっけんの製造、環境学習などを行っています。 イラスト=あいとうエコプラザ菜の花館 ○菜の花畑  愛東地区を中心に、毎年約12ヘクタールの菜の花が栽培されます。4月中旬から5月上旬にかけて田んぼ一面に黄色のじゅうたんが広がります。 写真2枚=菜の花畑、菜の花の拡大写真 ↓ ○収穫・搾油  6月頃に収穫された菜たねは搾油機にかけられ、菜たね油や菜たね油粕になります。 写真2枚=収穫、精油 ↓ ○菜たねから生まれる製品 ・菜たね油「菜ばかり」  東近江市産の菜たね100%を使って搾油した無添加の純正菜たね油です。道の駅あいとうマーガレットステーションなどで販売しています。 写真=瓶に詰められた「菜ばかり」 ・菜たね油粕「菜ばかす」  菜たね油「菜ばかり」の搾りかす。一番搾りのみを使用するため、搾りかすも栄養たっぷりです。畑や野菜の肥料にお使いください。 写真=袋詰めされた「菜ばかす」 ○菜たね油は、家庭や学校、レストランで使用  揚げ物やお菓子づくりなど幅広く使えます。パスタにかけてもgood! 写真=菜ばかりを使ってお菓子を揚げる様子 ↓ ○廃食油は回収! 写真=回収ボックスに廃食油を入れる女の子 ○農地で油粕やくん炭(くんたん)を使用  油粕やくん炭を畑に使うと作物がすくすくと生育します。稲作で出たもみがらは、くん炭の材料として菜の花館に運び込まれます。 写真=農作業風景 ○回収・BDFやくん炭(くんたん)を製造  使用済みの油はBDFや粉せっけんに、もみがらはくん炭になります。 写真2枚=BDF精製の様子、ちょこっとバス ちょこっとバス吹き出し「BDFは、農機具やちょこっとバスの燃料にもなるよ」 ↓ ○市内で使う燃料に  コトナリエや森林組合など、さまざまな場所で燃料として使用されています。 ◆全国への広がり  菜の花をシンボルとしたこのプロジェクトは、多くの人々の共感をよび、全国の150以上の団体に広がっていきました。  平成11年には、活動する人々の交流と活動の発展を目的に「第1回全国菜の花サミット」が高島市で開かれ、今回記念すべき「第15回全国菜の花サミット」がプロジェクト発祥の地である本市で4月に開催されます。 ◆持続可能な地域づくりのために  少子高齢、人口減少社会となった今、地域の資源を最大限に活用し、F(フード=食)、E(エネルギー)、C(ケア=介護・医療・教育・人間関係など)が地域内で自立できることが、持続可能な地域づくりにとって重要になります。菜の花エコプロジェクトをきっかけに、地域の資源と人がつながって、「あいとうふくしモール」ができました。自然豊かな東近江市を未来に残すために、F・E・Cの三つが自給できる地域の形成をめざして、今後も地域資源を生かした取り組みを広めていきます。 ◆活動の輪を広く、大きく  菜の花エコプロジェクトは、暮らしそのものを見直し、持続可能な経済のあり方を探りながら、新しい時代を切り開くため、自律と自立を掲げて取り組みを進めてきました。  そして今、地域の環境を守ること、地域資源を生かすこと、地域の課題を自分たちで解決する力を持つことで地域を豊かにするという仕組みづくりが各地で生まれつつあります。  こうした中、今回の「菜の花サミット」から、そして本市から、環境と経済が好循環する持続的な地域の発展モデルを一緒に考えていきましょう。 問=生活環境課  電話=0748-24-5633 IP=0505-801-5633 ●東近江市制10周年記念事業 第15回全国菜の花サミットin東近江 ◆時=4月25日(土)12:30〜17:30  場=八日市文化芸術会館 ◇基調講演『FEC自給圏を築く』〜「呼吸する町」を求めて〜  講師:経済評論家 内橋克人さん ◇事例報告  1.まだまだおもろいで!BDF!/油藤商事(株)青山裕史さん  2.国産菜種オイル普及協力会の取り組みをひろげよう/NPO地域づくり工房 傘木宏夫さん  3.魅せます、東近江〜FEC自給の取り組み〜/池田牧場 池田喜久子さん、薪プロジェクト 野々村光子さん、あいとうふくしモール 野村正次さん ◆時=4月26日(日)9:30〜12:00  場=愛東コミュニティセンターほか ◇分科会  1.BDFは地産地消エネルギー!/油藤商事(株)、コープしが、永源寺森林組合、コトナリエ実行委員会  2.菜種オイルソムリエをめざそう/オイルテイスティング、菜種オイルレシピの紹介など  3.わたしたちの望む豊かさ/あいとうふくしモール、NPO法人愛のまちエコ倶楽部、ファブリカ村、kikito 申=申し込みフォーム(https://v3.apollon.nta.co.jp/nanohana/)またはFAXで申し込んでください。 問=市観光協会  電話=0748-48-2100 IP=0505-801-6678