■記号は、時=日時 場=場所 申=申し込み 問=問い合わせ IP=IP電話 特集 子どもたちと感動を共有! 修学旅行の受け入れで地域に笑顔と元気を 東近江市を第二のふるさとに  農山漁村を訪れ、そこに住む人たちと農林漁業体験や寝食をともにする、新しいかたちの修学旅行が注目されています。  子どもたちの笑顔が、私たちの生まれ育った「ふるさと」の魅力を再発見させてくれます。 写真1=あぜ道でシロツメクサを編む4人の子どもと受け入れ家庭の女性 写真2=長ぐつから足を出し汚れを取る子どもとその子の手を持ち支えている子ども 写真3=流しそうめんを楽しむ4人の子ども 写真4=裸足で田んぼに入り苗を植える3人の子ども ◆様変わりする修学旅行  全国の小中高校のほとんどが実施する「修学旅行」。  その修学旅行がここ数年、観光地やテーマパークを訪れ、ホテルや旅館に宿泊する従来のスタイルから、農山漁村を訪れ、自然の中で農林漁業を体験し、そこに住む人たちの自宅で寝食をともにして交流を深める民泊スタイルの旅行へと変わりつつあります。 ◆農林漁業体験で三方よし!  近年、農村地域での農作業体験や地域の人びととのふれあいを楽しむツアーが、都市住民を中心に人気を集める中、平成17年に「農山漁村余暇法(※1)」が施行されました。また、平成20年には、地方創生の国家施策として、総務省と農林水産省、文部科学省が連携し、子どもが農山漁村地域に滞在して、学ぶ意欲や自立心、思いやりの心や生きる力を育む「子ども農山漁村交流プロジェクト」も発足しました。  このような都市と農山漁村との交流を促進する背景には、地域資源を有効に活用し、地域を活性化する狙いがあります。さらに、来訪者とふれあうことで、地域に対する誇りや愛着を醸成し、地域コミュニティを再生するきっかけになると考えられています。すでにこの事業を実施し、人と人との絆が深まったことで、災害に強いまちづくりへとつなげている地域もあります。 ◆子どもたちの笑顔で地域が元気に  民泊スタイルの旅行を取り入れた学校では、「生徒のコミュニケーション能力や問題解決能力が向上した」などの子どもの成長を評価する声や、「子どもが好き嫌いを克服して帰ってきた」、「帰宅後子どもとの会話が増えた」という保護者の感想も聞かれます。  また、受け入れた地域でも、経済波及効果が期待されるほか、子どもたちとの交流を通じて感動や生きがいを見いだす高齢者、そして「子どもたちの声が地域に響くことで元気をもらった」という住民の声など、送り手側の学校と受け入れ側の地域がともに成果を実感しています。 ◆東近江市を第二のふるさとに  本市でも平成23年2月に「東近江市体験交流型旅行協議会」を設立し、修学旅行を受け入れています。鈴鹿の山並みから連なる豊潤な大地と琵琶湖を擁するフィールドを最大限に活用し、本市の魅力を伝えています。  生徒とその家族がお世話になった受け入れ家庭を再び訪問したり、受験合格の報告を兼ねて遊びに来たりするなど「ふるさと」のように親しみを持って本市を訪れてくれることもあり、交流の輪が広がっています。  また、連続して訪れるリピーター校が年々増えるなど本市のファンが着実に増えています。  これからも、地域に笑顔と元気があふれる民泊スタイルの受け入れを推進するため、みなさんのご協力をお願いします。 ※1「農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律(農山漁村余暇法)」  都市の住民が余暇を利用して、農山漁村に滞在しながら農林漁業の体験や農林漁業に対する理解を深める活動を行うための基盤整備を促進する法律。ゆとりのある国民生活の確保と農山漁村地域の振興に寄与することを目的としています。 ◆わたしたちと一緒に感動体験してみませんか「受け入れ家庭を募集します」 特別なおもてなしは必要ありません 何も飾る事はありません 背伸びする必要もありません ―普段どおりのありのままの生活に、ほんの少しの間、あなたの笑顔に会いに来る子どもたちがいます―  具体的な日程や受け入れる子どもたちの人数、お支払いする謝礼など詳しくご説明いたします。  ぜひ一度お問い合わせください。 問=東近江市体験交流型旅行協議会事務局(観光物産課)  電話=0748-24-5662  IP=050-5801-5662 ◆子どもたちの受け入れって楽しい!  受け入れ家庭からのメッセージ ◇わが家の子どもたちも受け入れを楽しみにしています 田中大介さん 真理さん(曽根町)  さまざまな人と交流できることから、受け入れを始めました。子どもたち自身が収穫したいちごのジャム作りをとても喜んでくれたり、みんなで食卓を囲んで食事をするなんでもないことが楽しいと言ってくれたりします。わが家の4歳から小2までの3人の子どもたちも、お兄さん、お姉さんが来るのをとても楽しみにしています。 写真1=田中大介さんと真理さん(いちごハウスにて) 写真2=ハウスで栽培されている真っ赤ないちご     摘みたていちごの試食に子どもたちは「テンションが上がる!」と大喜びです。 ◇子どもたちの声で地域が元気に 鶴田登さん 淑子さん るみ子さん(杠葉尾町)  田舎の良さを体験してほしいと、平成22年から受け入れを始めました。子どもたちが来てくれたときは、家族全員が童心に返り一緒に遊びます。町内に子どもが少ないので、民泊中は近所の人たちと一緒にグラウンドゴルフをしたり近くの川で遊んだりと、周囲に子どもたちのにぎやかで明るい声が響き、元気をもらっています。「帰りたくない」と泣きながら別れを惜しんでくれると受け入れて良かったと思います。 写真=鶴田淑子さんと登さん、るみ子さん(玄関にて) ◇子どもたちから生きがいをもらっています 西田三郎さん 光子さん(青山町)  田舎暮らしの夢を叶えたいと、大阪から移住してきました。東近江市は水がきれいなので、そこで育つ米や野菜がとてもおいしい。移住して自分たちが感じた感動を子どもたちにも伝えたいと受け入れています。一緒に料理や散歩をして過ごす中で、子どもたちの目が輝いてくるのを見ると張り合いが出てきます。保護者からも「旅行で体験した料理を作ってくれた」とうれしい手紙が届くこともあり「受け入れて良かった」と生きがいをもらっています。 写真=西田三郎さんと光子さん(玄関先にて) ◇滋賀のおじいちゃん、おばあちゃんです 藤澤喜八郎さん 和子さん(石谷町)  離村式で子どもたちが感激している様子をケーブルテレビで見て、自分たちも受け入れてみたいと思いました。最初は心配していましたが、「おじいちゃん」「おばあちゃん」と慕ってくれ、孫が来た時のように楽しく、あっという間に時間が過ぎていきました。手紙のやりとりは今も続いており、昨年には、受け入れた子どもたちが、個人的に遊びに来てくれ、家族のように再会を喜び合いました。 写真1=藤澤喜八郎さんと和子さん(庭先にて) 写真2=藤澤さんのお宅に届いた手紙。     本人や保護者から「ありがとう」の気持ちがつづられています。