一般質問 東近江市民クラブ 和田喜蔵 鈴鹿の恵み ジビエ 問 鹿肉をはじめとする野生鳥獣はフランス語でジビエと言い、ヨーロッパでは高級グルメの食材 として親しまれている。  現在、日本では野生鳥獣が増えすぎてしまい、農作物を食べたり田畑を荒らしたり、スギ、ヒノ キなどの樹皮や高山植物を食害するなど、農林業や自然環境にとって大きや自然環境にとって大き な問題になっている。  ジビエで地域振興を図り、農林業の獣害対策として有効な手立てになると考えるが。 @野生鳥獣の調理・販売に必要な手続きは。 A道の駅奥永源寺渓流の里での販売は。 B学校給食の食材として使用する考えは。 答 @イノシシやシカ等の野生獣肉を処理・加工する場合には、「食肉処理業」の営業許可が必要 であり、販売する場合にも「食肉販売業」の営業許可が必要となります。  いずれも、食品衛生法に基づく知事の許可が必要となります。 A道の駅のプレイベントとして、物産販売を行う中で、地元の飲食店が鹿肉の竜田揚げ弁当を販売 されています。  今後もこの飲食店をはじめ地元の協力を得る中で、新規メニューの開拓などを検討していきます。 B学校給食でのジビエ使用に当たっては、約1万4000食分の供給量の確保、給食食材としての 規格や衛生管理などの課題はありますが、課題が解決されれば献立検討委員会等で検討します。 東近江市民クラブ 畑 博夫 地方創生 問われる職員力 問 職員一人ひとりが地域課題や政策検討課題を認識しているのか。 答 職員一人ひとりが地域課題や政策検討課題をいち早く認識することは重要と考えます。  そのためには自治会活動や地域づくり活動の現場へ出かけ、市民の声を聞き、想いを取り入れ、 地域課題の解決に取り組むよう指示しています。  また、職員研修センターや滋賀大学が主催する政策研修に積極的に職員を派遣するなど、個々 のスキルアップにつながるよう研修への参加を図っています。  市長の方針として、若い職員の発想が重要であることから、今回の東近江市グランドデザインレ ポートOGR2014の政策提案を職員から求めました。  各種計画の策定に当ってはこれまでどおり、市民からのアンケート等による意向調査を実施して いきます。 問 都市計画法の運用条件の緩和をすべき。 答 市街化調整区域における、世帯の分化に伴う分家住宅の開発許可要件緩和は、他市の運用も参 考に検討し、市民の立場に立った運用に努めていきます。  また、今後においては、人口減少や少子高齢化に対応した地域活性化の課題として認識し、全庁的 な取り組みの中で、さらに検討をしていきます。 東近江市民クラブ 西澤由男 増える獣害に悲鳴 問 獣害の状況とその対策は。  また、捕獲獣や整備林等の活用計画は。 答 被害区域が拡大し、農作物や家屋等にも被害が増加しています。  シカ、イノシシには侵入防止柵の設置や銃器、罠による駆除をしています。  防止フェンス等は、鳥獣被害防止総合対策交付金を活用することにより、概ね1割以内の地元 負担で実施が可能です。  27年度からは、市も独自に整備費を拡充する予定です。  また、サルには電気柵設置と緩衝帯整備を併用した棲み分け対策が有効な手法です。  27年2月末現在の捕獲実績は、シカ1518頭、イノシシ705頭、サル10頭です。  現在、捕獲獣の大半は埋設処理をしており、今後、食用としての活用も検討しますが、衛生上の 課題もあることから、県内の鳥獣肉処理加工施設の情報収集に努めます。  その他、森林資源についても公共建築物等における地域産木材の利用方針を策定し、有効活用を する予定です。 問 長峰診療所の土曜診療は可能か。 答 蒲生医療センターの常勤医師が減少するので、診療日の増加は難しいと考えます。  今後、できるだけ早い時期に診療日が増加できるように努力します。 東近江市民クラブ 西ア 彰 勝ち組になるために 問 27年度予算について。 答 市長就任まで長らく地元を離れて仕事をしていたので、ふるさと東近江市に対する思い入れ は、より強いものがあります。  市制10周年という節目の年であり、今後の10年を見据え、今やるべきことを東近江市グランドデ ザインレポートOGR2014に定め、重点的に実行していくべき施策を予算に反映しました。  中心施策である地方創生は、行政と市民が一体となって推し進めなければ、地域間競争に打ち勝 つことができません。  各事業の執行にあたり、行財政改革も推進しながら、市民と協働して地域完結型のまちづくり を推進します。 問 当市の10年先の夢・ビジョンは。 答 当市は鈴鹿から琵琶湖まで広大な市域を有しており、豊かな歴史と文化が育まれる中で、農林 水産業や商工業などが発展してきました。  しかし、更なる発展を阻害する要因として人口減少問題が挙げられます。  この問題の解決は、若者に働く場所があり、賑いの場もあり、子育てしやすい環境が整いつつ個 性が活かされた魅力あるまちを創ることです。  幸い当市には、魅力ある財産・資源が各地域に散在しています。  これらにさらに磨きをかけ、魅力ある東近江市を築いていきます。 東近江市民クラブ 寺村茂和 街道の価値を再考 問 歴史文化基本構想は、地域にある文化財を指定・未指定に関わらず幅広く把握し、その周辺 環境まで含めて、総合的に保存・活用するための構想でなければならない。  当市は市史・町史編さんも終わり、膨大なデータが蓄積されている。  地元調査員の任命やアンケート調査を実施するなどして、いまだ地域に埋もれている宝を探し出 すとともに、街道の持つ価値、魅力、誇りを位置付ける必要があるが。 答 この構想は、文化財に関する保護施策と、まちづくりに関する施策を体系的に位置づけ、文化 財を地域資産ととらえ、まちづくり・観光などに生かした、魅力的な地域づくりに役立つものと考 えています。  27年度に策定委員会を立ち上げ、各種調査で集積した情報を整理し、この整理した情報をもとに、 28年度には地域活動や観光などに活用できる保存活用区域を設定します。  その過程で、聞き取り調査やアンケート等を利用し、地域の皆さんに関わっていただけるよう取 り組みます。  また、当市には古代より多くの街道が通り、中世以来商人が活躍し、政治・経済・物流の中心に もなりました。  街道は当市の歴史を語るうえで欠くことのできない重要な要素であり、この構想の中で地域の資 産として活用していけるように検討します。 東近江市民クラブ 市木 徹 知的財産は大学にあり 問 国の総合戦略として、27年度から5カ年の政策目標・施策が策定され、国の長期ビジョンお よび総合戦略に基づき、当市においても人口動向や産業実態等を踏まえ、各地方自治体では地方版 総合戦略を策定することになっている。  地方創生にとって、地域の産官学の連携は大切である。  産業界の活性に向け、官がいかに施策を打ち出していくのか、知的財産の結集でもある大学の知 をいかに利用し、活用していくのかが鍵となる。  実現可能なサービスを、知の結集である大学の研究室でまとめていただき、施策の実現が可能 か、官において予算等を含め、検討する流れが当市でも必要ではないのか。  特に、理工系の大学との連携や研究室の誘致を進めていく考えは。 答 大学との連携は、これまで滋賀大学、県立大学、びわこ学院大学と包括協定を締結し、各分野 で協力体制を築いてきました。  具体的には、大学の授業やゼミにおいて、当市の地域課題の解決に向けた調査研究を行っていた だいています。  しかし、大学との連携については、まだまだ不十分と認識しており、大学が有する人的・知的資 源を活用し、当市の地方創生にかかる各種計画策定に生かせるよう、協力体制の強化を図ります。