■記号は、問=問い合わせ IP=IP電話 FAX=ファックス 特集 これも協働!身近にある協働のまちづくり    「協働」とは難しいものではなく、すでにさまざまな分野で取組が行われています。「参加しよう」「一緒にやろう」を合言葉に、さらなる魅力的なまちづくりを進めるために、「協働」の取組を始めてみませんか。 ■実は身近にある協働のまちづくり 「協働」や「まちづくり」と聞くと身構えてしまう人もいると思います。しかし、実は意識せず実践したり、参加したりしていることは少なくありません。  例えば、「まちづくり協議会のイベントに参加した」「順番が回ってきたから、自治会の役をしている」というのも、大事な役割であり協働の一つです。「通学路に心配な箇所があったから、市役所に相談に行った」ということも、安心して暮らせるまちづくりに大きく貢献する行動です。  「それぞれができることをする」というのは当然のように感じますが、これこそが協働のまちづくりの基本です。よりよい協働のまちづくりを実践するには「自分ごととして参加すること」がポイントになります。難しく考えず、気軽に参加するヒントを紹介します。 ■地域でつくる夏の風物詩「コトナリエ」  東近江市の夏を彩る「コトナリエ」。その運営にも多くの人が協働し、関わっています。  このイベントは、東近江市商工会青年部や湖東地区まちづくり協議会などで構成されるコトナリエ実行委員会が主催するものですが、企画・準備段階から多くのボランティアの協力のもと進められています。  企画については、イルミネーション部門、イベント部門など5つの部門に分かれ、各部会の打ち合わせや全体会議など今年3月から開催されてきました。  飾り付け作業は6月8日(土)からスタート。初日は、ひばり公園の除草がメイン作業でしたが、実行委員会のメンバーのほかに、湖東赤十字奉仕団の人など100人近くのボランティアにより作業を終えました。その後も毎週土・日曜日には、ボランティアによる飾り付け作業が進められています。  6月16日(日)には、地元湖東中学校PTAと実行委員会の計画により、湖東中学校1年生の親子フォーラムとしてコトナリエの飾り付け作業が行われました。中学生、保護者合わせて約160人が実行委員の皆さんと一緒に飾り付け作業に取り組みました。参加した湖東中学校1年生の堀江善さんは、「今まで何回かコト  ナリエを見に来ていたけど、準備に大変苦労されていたんだと感じました。作業は大変だったけど、みんなと一緒にできて楽しかったです。今年のコトナリエはいつも以上に楽しみです」と笑顔で話しました。  実行委員長の澤村知宏さんは、「地域を巻き込んだイベントとして続けていきたいと思います。予算的にも事業の継続が厳しい中、ボランティアで参加してもらえることに感謝しています。若い人たちには、地域の身近な人が頑張っている姿を見てもらいたいです」と意気込まれています。  多くの地域住民ボランティアの皆さんの協力により、8月3日(土)から15日(木)までの間、休園日を除いて毎日開催されるコトナリエ。今年も30万球のイルミネーションと共に皆さんの来場をお待ちしています。  ※「コトナリエサマーフェスタ2019」の詳細情報については、裏表紙に掲載しています。 ■各地区まちづくり協議会は協働のパートナー  各地区まちづくり協議会は、市内14地区のコミュニティセンターを活動拠点に、地域の多様なまちづくり活動を行う地域自主組織です。自治会では解決が困難な地域の大きな課題や継続的な取組が必要な課題の解決に向けた活動のほか、各地区の個性を生かしたイベントの企画・運営も行っています。その活動は、地域のためという熱いボランティア精神で行われ、内容も防災・減災に向けた自主防災組織と連携した学習会や地域の美化活動、婚活事業など幅広い内容になっています。  こうした活動は、地域の特性を熟知したまちづくり協議会ならではのものばかりで、今後ますます多様化する地域のニーズの受け手であるとともに、地域情報の発信の役割を担っています。  各地区の公共性の高いサービスの身近な担い手として新たな課題やニーズに対応し、地域の市民活動に寄り添うまちづくり協議会は、行政の重要なパートナーであるとともに、地域の第一線で市民主体のまちづくりを行う頼れる存在です。 ■なぜ今、協働が必要なのか  インターネットなどの普及により、生活スタイルは大きく変わり、価値観の多様化も進みました。この変化により、今まで能力を発揮することが難しかったり、発信したりすることができなかった人たちにも活躍のチャンスが増え、それぞれの才能を生かすことができるようになっています。  一方、少子化による人口減少は進行し、家族という単位が小さくなっているという事実もあります。大勢いる家族の誰かに助けてもらえていたことが、自分自身から発信しないと助けてもらえない状況になってしまうこともあります。  こうした中、日本で「協働」の必要性が強く認識されたきっかけは、平成7年に発生した阪神・淡路大震災と言われています。協働には、共通の目的に向かい、お互いが役割をこなすという意味だけではなく、「それぞれの主体が持つ得意分野を生かしてつながる」という意味が含まれます。  協働の主体は、市民のほか、企業やNPOなどの法人も含まれます。つまり、このまちで暮らす人全てを指します。多様な生活スタイルや価値観で市民が暮らしているということは、誰かが一方的に自分の価値観を押し付けたり、決めつけたりして物事を進める時代ではなくなったということです。まずはコミュニケーションをとり、お互いを知ることが必要です。その上で、より良い暮らしを実現するまちづくりのために、それぞれができることや得意なことをもち寄り協力することが大事です。協働はそのための大切な手段の一つと言えます。  東近江市では、下記データのとおり、自分たちのまちをより良くしようと多くの人が活動しています。それらの活動がつながり、さらに新しい人々を巻き込み、活動の輪が広がれば、さらに素晴らしいまちになっていきます。 ■データで見る東近江市の協働 ※平成30年度市民意識調査より抜粋  ・自治会やまちづくり協議会などの地域活動、またはNPOやボランティアなどの活動にどの程度参加していますか。  「参加している人」が約半数、2人に1人の割合です。市内で約57,000人が携わっていることは、数字に表してみると多くの人がまちづくりに参加していることが実感できます。  ・東近江市で、市民、企業、行政などが共に考え、力を合わせた協働のまちづくりができていると思いますか。  「できている」「ある程度できている」を合わせると約2割。参加している人の割合に比べ、まちづくりへの実感が薄い結果は、身近に気付かない多くの活動があるのかもしれません。 ■気軽にまちづくりネット東近江へ  まちづくりネット東近江は、東近江市で市民活動に取り組む団体、地域コミュニティなどの支援を目的としたNPО(非営利団体)です。  地域で何か始めたい、地域とつながりたい人向けの交流会「ひよこサロン」や地域活動に役立つ講座として、「情報発信講座」「会計講座」なども実施しています。   「東近江市内ではさまざまな分野で多様な市民活動が活発に行われていますが、それぞれが悩みを抱えながら活動しています。そうした活動主体に寄り添い、お手伝いをするのがまちづくりネット東近江です。行政や各分野で活動する人や団体をつなぐ役割をしたり、必要な情報を提供したりと活動の範囲は多岐にわたります。まずは、お気軽に相談してください」とまちづくりネット東近江の皆さんは話します。  まちづくりネット東近江は、地域でがんばる人たちと一緒に歩んでいくために活動を続けます。  問=特定非営利活動法人まちづくりネット東近江  〒527-0023  東近江市八日市緑町4−1  電話=0748-56-1277  IP=050-8036-0784  メール=info@e-ohminet.com ■共に考え、共に創る82人の地域担当職員  「地域担当職員」とは、地域と行政間の情報伝達役・地域で活動する団体のコーディネーター役として、地域のまちづくりについて共に考え、支援を行う市職員のことです。  平成28年度からスタートし、現在82人の職員が地域担当職員として、各地区で活動しています。現場に赴き、地域の皆さんと情報を共有し、一緒に住みやすい地域づくりに取り組んでいます。  ■できることから少しずつ  私たちの生活は、日頃多くの時間を過ごす学校、職場、地域、家庭などの事情によってさまざまです。子育てや家族などの介護によって、自分の時間、ゆとりといったものを感じられない人も多い社会だと思います。そうした人にとっては、周りとの「協働」は縁遠い存在に感じられることでしょう。  しかし、自分一人のことでは、つながりを持つことがなくても、子育てを通したつながり、地域の困り事の相談からはじまったつながりなど、身近なきっかけから多くの「協働」は生まれています。それらに共通することは「自分ごと」としてとらえた「実感」です。  まずは自分のこと、家族のことから、そして周りへと協働の輪を広げ、できることから一歩ずつはじめてみませんか、あなたの協働を!あなたと協働したい人はすぐそばにいるかもしれません。  問=まちづくり協働課  電話=0748‐24‐5623  IP=050‐5801‐5623  ファクス=0748‐24‐5560