広報ひがしおうみ Sep.2021  9. No.200 特集 東近江ゆかりの芸術に触れる 野口謙蔵 「秋ぞらとなんば」 制作年不詳 個人蔵 とうもろこしのことを、このあたりでは“なんば”と呼びます。夏の頃は青々しかった株が茶色や褐色に変わり始めていますが、真っすぐと天に向かって立つ姿は生命力を感じさせます。高い空にはうろこ雲が流れ、すっかり秋めいた表情です。油絵の具で日本的な詩情を描き出した洋画家・野口謙蔵が描く、どこか懐かしい秋の情景です。