■記号の説明・・・問=問合せ IP=IP電話 ■〜地域の医療ニーズに応える〜 蒲生医療センター がん診療棟オープン ●がん医療の現状  がんは東近江市内での死因の第1位ですが、東近江市、近江八幡市、日野町、竜王町で構成する東近江医療圏域では、がんの完結率(患者が居住する地域で治療を行える医療体制)が他の疾患と比べて低い現状です。  ◆令和元年 市内の主な死因  死亡総数 1,137人  悪性新生物(がん)282人、心疾患197人、脳血管疾患96人、老衰77人、肺炎64人、不慮の事故37人、その他384人  蒲生医療センターがん診療棟の開設により、東近江医療圏域でのがん完結率向上を目指します。 ●がんを発見する  PET診断センターには、放射線診断専門医が着任し、東近江医療圏域初となる「PET‐CT装置」を導入しました。  この装置は、PET検査とCT検査を同時にできる装置です。PET検査では、がん細胞をより鮮明に描写することができ、小さながんの早期発見が期待できます。  また、CT検査は、高精度に病巣の位置などを判定することができるため、がんの可能性が疑われながら、ほかの検査で病巣が発見できない原発不明がんの診断やがんの早期発見、病期診断、転移、再発を調べる有効な検査です。 ●がんを治療する  放射線治療は、がん治療法の一つです。放射線治療センターには、専門の放射線治療医と医学物理士が着任し、「放射線治療装置リニアック」の最新機器(写真B)を導入しました。  このリニアックは、身体の外から放射線を照射することで腫瘍をピンポイントで治療でき、身体への負担が非常に少ないことが特徴です。 ●完成を祝う  7月24日、がん診療棟増築工事の竣工式が行われ、関係者らが完成を祝いました。  テープカットの後、小椋市長は、「本日の竣工を契機に、医療圏域内でのがん治療の完結率を向上させるとともに、市民の皆さんの期待に応えられる高度かつ安心安全な医療提供に努めていきたい」とがん診療棟への期待を述べました。  続いて、蒲生医療センターの指定管理者である医療法人社団昴会相馬俊臣理事長は、「最高のドクターと医療機器を備え、この地域で素晴らしい治療ができると確信している。行政と二人三脚で連携を図りながら地域医療を進めていきたい」と意気込みを語りました。  また、平成30年にノーベル生理学・医学賞を受賞された京都大学の本庶佑特別教授が来賓として祝辞を述べられ、竣工式に花を添えていただきました。  その後の内覧会で、参加者は最新医療装置であるリニアックやPET‐CT装置の説明などに熱心に聞き入っていました。 ●蒲生医療センターが地域の大きな力に!  京都大学特別教授 本庶佑先生  東近江市に新しい形のがんセンターができたことに対して、地域の皆さんがどれだけ安心されたかと思います。  がんが死の宣告ではなく、がんになっても穏やかな生活ができる、そんな時代がくるまで、私自身も皆さんとともに頑張っていきたいと考えています。  このセンターがそんな方向に進める大きな力となることを祈念いたしております。 ●安心安全な医療を提供  今回、当センターにがん診療棟を整備したことで、これまで、医療圏域内で実施されてきた手術療法や化学療法(抗がん剤治療)に加え、がんの画像診断や放射線治療が可能となりました。  また、遠方への通院が必要な検査や治療が近くで可能になると、患者の負担軽減につながると考えています。  当センターは、市民の健康寿命の延伸と地域の医療ニーズに応えられる安心安全な医療の提供に努めます。  問=地域医療政策課 IP=050‐5801‐5664 ファクス=0748‐24‐1052