東近江市民クラブ 青山 孝司 どう進める自治体DX Q DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して製品やサービス、業務フローそのものを変革して新しい価値を生み出すことを意味する。  このことを自治体に置き換えると、単にペーパーレスや仕事の効率化、住民サービスの向上だけではなく、その先にある人と人とのつながりやコミュニティをよりよく発展させ、地域の歴史、文化、伝統の再構築、また新たなコミュニティの創出や地域資源のさらなる磨き上げにつながる必要な変革だといえる。  国が目指す自治体DXについて、  @推進に向け何が大切か、また何をすべきか。  A新設されたデジタル推進室の担う役割は。 A @市民の利便性や業務の効率化を追求するあまり、本市の豊かな文化やコミュニティを壊す変革であってはならないと考えています。人口減少や高齢化社会が進む中で、世代を問わずデジタル技術を活用し、豊かな地域社会をつくる取り組みの一つとして位置づけ、推進することが大切であると考えます。  A本市のDX推進の司令塔として、行政内部はもとより、市民の皆さんをリードしていくことが役割と認識しています。 東近江市民クラブ 市木  徹 DXに惑わされるな Q 総務省が自治体DXの推進に力を入れている。市民の利便性向上に直接つながることではあるが、住民窓口はもっとアナログで、顔の見える対応が求められるものであると考える。自治体DXを進める中で、住民の利便性向上が全てだという機運が先行し、住民対応の大切な部分が失われてはならないと考えるが、  @自治体DXに対する見解は。  A自治体DXの真の目的は。 A @デジタル技術の進展により、多様な生活環境に合わせたきめ細かい市民サービスの提供が可能となってきたことから、デジタル技術を活用し、多様な市民サービスが受けられる社会を実現することであると認識しています。本市においては、デジタル技術を手段として活用し、市民福祉の向上を図っていきたいと考えます。  A誰もがデジタル技術による便利さと生活の豊かさを実感できる社会の実現と考えています。例えば市民窓口でいえば、すでに一部で実施している各種行政手続きのオンライン化を拡充することにより、その利便性をさらに高めていくことを目的としています。しかし、従来の対面による顔の見える応対が最も重要であると認識しており、自治体DXは、市民の皆さまの選択肢を拡充するという視点で推進していきたいと考えています。 東近江市民クラブ 鈴木 則彦 歩きたくなる駅前へ Q 中心市街地活性化について、  @古民家を改修したSATSUKT‐ROに期待することは。  A通行量調査から読みとれる現状と増加させる方策は。 A @さまざまな人の活動がつながる場所として活用され、新たな人の流れを生み出すにぎわい創出の拠点となることを期待しています。  Aコロナ禍からの回復や駅前商業施設のリニューアル効果により、今年度の通行量は増加に転じました。      通行量を増加させる方策としては、歩道空間を有効活用するえいとてらすの実施やキッチンカーの出店など、居心地がよく歩きたくなるまちづくりへの取り組みを進めていきます。 Q ふるさと納税制度の現状と今後の戦略は。 A 令和3年度の寄附額は、5億2330万2000円でした。寄附者が本市に魅力を感じ、応援していただく機会と捉えています。一方で、自治体の知恵比べであり、財源確保に向けた地域間競争の様相を呈しているのも事実です。  近年はインターネットを活用したサイトの見せ方や広告が寄附に結び付く傾向にあり、今後はそうした傾向にも対応できる中間事業者と連携するなど、これまで以上に戦略的に寄附額の拡大を図っていきます。 東近江市民クラブ 西村 和恭 「森の文化」の博物館に期待 Q 策定中の博物館構想では、森の文化を情報発信する(仮称)森の文化博物館の設置が計画されているが、  @必要性は。  A役割と機能は。  B期待する効果は。  C設置場所は。 A @「森の文化」「山の文化」が伝わる地域は過疎化が進行し、今日まで受け継がれてきた歴史文化が喪失する岐路に差し掛かっており、地域の歴史文化を伝え、情報発信する拠点が必要との考えからです。  A鈴鹿の自然や歴史文化の調査、研究、資料の収集・保存、展示を行い、加えてエコツーリズムとも連携することで、鈴鹿の魅力を伝える拠点となります。また、生物多様性や環境保全の大切さを学ぶ場として、価値ある楽しい情報により、何度も訪れたくなる施設を目指しています。  B地域資源と人とを結びつけることで関係人口の増加や定住移住につながるものと期待しています。また、森と人との在り方のモデルとなる文化創造や脱炭素社会の実現など、社会的課題の解決に寄与できるものと考えています。  C鈴鹿の森の自然や歴史文化に触れることができ情報発信する拠点に相応しい場所を、委員会において候補地の中から選定していきます。