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人と自然を考える会
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地元学でまちづくり

「ほんまに私(みんな)が主役のまちづくり」

 広島県安芸高田市”川根”の地域づくり

(2007年3月3日(土) 東近江市八日市図書館)
講師:辻駒健二 眞喜志敦

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辻駒顔写真 ○辻駒健二 氏(つじこまけんじ:川根地区自治振興協議会)

広島県安芸高田市の「川根地区」で、「もやいしよう」を合言葉に、30年前から住民によるまちづくりに取り組んでいる。
川根地区は高宮町の中心部から北へ10数km、島根県境に接する270世帯650人の旧村の集落。昭和30年代までは稲作と林業、和牛、養蚕が主体の純農村地帯であったが、昭和40年代からの高度成長期に兼業農家が増加。しだいに過疎・高齢化が進展し、高齢化率は50%を超える。昭和47年2月に有志数人が立ち上がり、「川根振興協議会」を結成し、地域再生に向けての話し合い活動が始まった。同年7月、集落豪雨により壊滅的な被害を受けたことがきっかけで振興協議会は援助班を編成し、自分たちで災害復旧活動を行った。この意欲を過疎・高齢化への危機感が後押しし、住民の総意と総力を結集して活動する組織に発展。昭和52年以後は地区全戸が加入し、積極的な地域づくりが進められている。


「地元学でまちづくり」
ほんまにみんな私が主役のまちづくり
〜広島県安芸高田市“川根”の地域づくり〜
(文部科学省 社会教育活性化21世紀プラン助成事業)

司会:今年は記録的な暖冬で季節感というのが感じられないんですけれど、もみじの新芽も赤く染まってまいりましたし、なによりあちこちでトラクターの姿が見られるようになってまいりました。私は根っからの農家の後継者のつもりでおりますので、なんかトラクターを見ると子供心みたいにワクワクとしたような気分になりますけれど、そんな時期に本日は広島県の安芸高田市から辻駒健二さん、そして、遠く沖縄からは眞喜志敦さん、そして東近江市ではおなじみの阿部圭宏さんをお迎えしまして、「とことんまちづくりセミナー」、「地元学でまちづくり」とかいろいろとタイトルがついているんですけども「とことんまちづくりセミナー」ということで企画していただきました。これだけの人数ですので、趣旨に沿ってとことんみんなで分からないことは聞く、お話をする、そういうようなセミナーにしていければと思っておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。本日司会をつとめさせていただきますのは、永源寺町地域振興課の西村と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 まちづくりの仕事をしているんですけれど、分かりません。本当にまちづくりって難しいなあと思っております。焦ったりもしますし、他人に仕事を任せっきりになることもありますし、また、独りよがりする時もありますし、そんな時に、合併前なんですが、広島県川根地区のこと、辻駒さんのことを知りまして、永源寺の職員6、7人だったと思うんですけれど、今日の阿部さんも同行していただきまして、この川根地区に行ってまいりました。

 川根地区といいますと、永源寺をご存じの方ですと分かると思うんですけれど、ダムより上に政所地区というのがあるんですけれど、人口600人ぐらいで高齢化率がもう40〜50%近くになっていると思います。川根地区はそことほとんど同じ地域です。イメージしていくんでしたら、その政所地区をイメージしていただければぴったりかなと思います。

 後で詳しく説明があると思うんですけれど、川根地区は島根県と境界を接しておりまして、永源寺の場合ですと山は深いんですけれど、三重県と境界を接している。そんな地形でございます。ところがまあお会いする方みなさんがお元気というか明るく楽しく暮らしておられましたのが、印象的でした。

 そして、何より辻駒さんから「わしらが汗せんと、役場の職員がダメになる」とか「おまえら職員はパソコン向かってアイディアが出るのか? もっと地域へ出ろ」というような言葉を聞かされまして、かなり勇気と元気をもらいまして帰ってまいりました。そして、職員の一人が研修を復命しました。町長に復命するんじゃなしに、地域のみなさんに復命しようということで、講演会といいましょうか研修、報告会みたいなことをしました。

 ところが、やっぱり辻駒さんの言葉を直に聞いていただこうということで、本当に合併の間近で、1月の26日だったと思うんですけれど、辻駒さんに永源寺に来ていただきまして、お話いただきました。大した謝礼もしていないんですけれど、一応補正予算を組んでいただいて、研修の謝礼とかをみていただいて、ドタバタで開催することができたんですけれど、辻駒さんはマイクをこの辺りにあてて熱っぽくまちづくりについての思いを語ってくれました。

 参加されたみなさん、それぞれその思いを感じ取っていただけたんじゃないかなと思います。といいますのも、やっぱりそういう思いを持った方々でまちづくり協議会というものを永源寺にも立ち上げていただきましたし、その後も、まちづくりの活動を地道に続けていっておられる。そして、何より私はうれしいなあと思うのは、情報部のみなさんが「原稿書いてきたよ」とか「写真撮ってきたよ」というのを役場へ寄って、私の方に持ってきてくださる。今まであまり役場に足を踏み入れられなかった方が、気軽に役場へ通って来られる。そういう雰囲気がつくり出せたことがうれしいなと思っております。

 ところが、まちづくりってやっぱり難しいんで、これから先どのようにしていけばいいのか、全く分からない状態です。このような時に再度辻駒さんに来ていただきましたので、もう一度元気をいただきたいなという思いでおります。今日は川根地区のまちづくりの実践論、あるいは、辻駒さんからは精神論といいましょうか、まちづくりに対する思い、そして、眞喜志さんからは「共同店」、聞き慣れない言葉でございますが、コミュニティビジネスというものにもつながろうと思いますし、暮らしの中に息づいているという点では共同店のあり方、そういうものも含めてお話をしていただいて、そして、これだけの人数ですので、とことんしゃべりあえたらなと思いますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、パワーポイントの準備もできておりますので、早速ですけれど、川根地区のまちづくりについて紹介したいと思います。

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