特集 防災:明日起こるかもしれない・・・ 災害への備えは万全ですか?!  日本は世界でも有数の地震大国です。あの阪神淡路大震災から12年、新潟県中越地震からは3年、今年も能登半島地震(3月)や新潟県中越沖地震(7月)など、短い周期で大きな地震が発生しています。また、九州や四国地方では台風による集中豪雨で大きな被害が出ました。今や災害は「忘れたころにやってくる」ものではなく、いつ起こっても不思議ではありません。  こうした過去の災害を忘れず、教訓として活かすことが求められています。災害による被害を最小限にできるかどうかは、日ごろの備えとその瞬間にどれだけ適切で冷静な行動をとれるかにかかっています。そのためにも、いざというときに備えて家庭や地域で今一度、『防災』について考えてみましょう。 ●地震 いざという時に備える  地震は、いつ、どこで、どのようななときに起きるか分かりません。大切なのは、どこにいてもいざというときにどうしたらいいのか、何をすべきかを日ごろから心得ておくことです。大きな揺れが続くのは、ほんのわずかな時間です。あわてず、焦らず、落ち着いて行動 できるよう、次のことを確認しておきましょう。 ■地震が来る前にできること ○家具は転倒を防ぐために金具などで固定し、ガラス戸には飛散防止フィルムを貼る。 ○棚の上などには物を置かないようにする。置く場合はひもなどでしっかり固定する。 ○一番近い避難場所・避難経路を確認しておく。 ○非常持ち出し品をすぐ取り出せる場所にそろえておく(重さは男性で15キロ、女性で10キロを目安に)。 ■グラッときたら 家の中にいるとき ○まず、自分の身の安全を。  テーブルや机の下に隠れ、落下物や転倒物から身を守る。 ○火の始末を忘れない。  コンロや暖房器具の電源を切る。 ○扉や窓を開けて脱出口を確保する。 ○あわてて外へ逃げ出さない。 屋外にいるとき ○看板などの落下物に注意する。 ○車は左側に寄せて止め、ドアロックはしない。鍵は差したままにする。 ■揺れが納まったら ○家族の安全確認をする。 ○火元を確認する。 ○厚手のスリッパや靴を履く。 ○隣近所に声かけをする。 ○正しい情報をラジオなどで確認する。うわさに惑わされない。 ○余震に注意する。 ○土砂災害の恐れがある場合はすぐ避難する。 ○必ず徒歩で(車は道路渋滞を招き、消火・救急活動の妨げに)。 ○壊れた家には入らない。 ○狭い路地や塀ぎわ、がけ、川べりに近寄らない。 (写真)災害が発生した場合を想定し、地図への書き込みを通して、積極的に災害の対応策を考える災害図上訓練(7月28日、東近江行政組合八日市消防署で) 『住まいの耐震診断をご利用ください』  市では、昭和56年5月以前の基準で建てられた木造住宅の無料耐震診断を行っています。詳しくは、建築指導課(電話0748−24−5656)までお問い合わせください。 ★非常持ち出し品チェックリスト □貴重品:□現金□通帳□印鑑□免許証□健康保険証などの写しなど □非常食:□乾パンやクラッカー□缶詰□水(一人1日3リットルが目安)など3日分(できれば5日分) □応急医薬品:□常備薬□包帯□傷薬など □日用品:□携帯ラジオ□懐中電灯□予備電池□防塵マスク□軍手□マッチやライター□使い捨てカイロ□ポケットティッシュ□缶切りなど □衣類:□上・下着□タオル□雨具など ※上記のものは参考例です。家族構成などを考えて工夫しましょう。いざというときすぐに持ち出せるよう、今からチェックし用意しておきましょう。 秋からスタート!! 緊急地震速報をご存じですか?  緊急地震速報とは、地震が発生してから強い揺れが襲来するまでのごく短い時間を活用して、被害を軽減するために気象庁が流す情報です。この速報を受信したら、建物の中から屋外に避難するようなことはせず、『周囲の状況に応じて、あわてずに、まず身の安全を確保する』ことが基本になります。 詳しいお問い合わせ先 彦根地方気象台防災業務課 電話0749-22-6142 気象庁地震速報のホームページhttp://www.seisvol.kisyou.go.jp/eq/EEW/kaisetsu/index.html ●火災 日ごろの防災意識で防げる火災  火災は「こんなことで!」という、ちょっとした気のゆるみや不注意から発生する事が少なくありません。火災を未然に防ぐため、日々の防火への取り組みをお願いします。 ○寝タバコをやめる。 ○ガスコンロなどのそばを離れるときは必ず火を消す。 ■地震災害でもっとも恐ろしい火災  地震で火が出たら、初期消火で被害を最小限に食い止めることが大切です。万が一の出火に備えて、家庭内に消火器を準備し、家族全員で使い方を確認しておきましょう。また、風呂の水はいつもためておくよう心がけましょう。 (写真)滋賀県消防操法訓練大会に本市消防団から4隊が出場  滋賀県消防学校(神郷町)で行われた県消防操法訓練大会に、本市消防団から4隊が出場しました。出場選手は長期間の練習の成果を発揮されました。結果は次のとおりです。 ■ポンプ自動車の部(出場数:15隊) 第8方面隊第24分団(蒲生地区)=第8位 第1方面隊(八日市選抜)=第9位 ■小型動力ポンプの部(出場数:15隊) 第2方面隊(八日市選抜)=第7位 第7方面隊第23分団(能登川地区)=第14位 ●風水害 気象情報に注意する  台風や大雨は、地震のように、突然やってくるのではなく、テレビやラジオなどであらかじめ情報を知ることができます。そのほかにも、FMひがしおうみ(81・5メガヘルツ)や東近江ケーブルテレビでも、地域の災害情報が提供されます。気象情報をこまめに確認しましょう。 ■梅雨・集中豪雨  梅雨の時期は、大雨や長雨などにより、河川の氾濫や土砂災害が発生しやすくなります。中でも短時間に狭い地域に集中して降る「集中豪雨」には特に注意が必要です。集中豪雨は突発的で予測が難しく、ときに大きな被害をもたらすことがあります。少しでも危険を感じたら自主的に避難するようにしましょう。 ■台風  台風は、接近する時期や規模、雨の量などを予測することができます。また、台風が通過するとき、進路の左より右側のほうが強風になる傾向があります。こうしたことを踏まえて、事前に対策を行うことで被害を最小限に抑えることができます。 ■油断をせずに、早めの準備を!  日ごろから万一の場合に備え、家の周辺の点検や、非常持ち出し品を準備しておきましょう。台風が近づいてきたら、テレビやラジオなどで情報を収集し、いつでも適切な対応ができるようにしましょう。 ●自主防災 地域の人とのコミュニケーションが防災力を高める  大規模な災害が発生したとき、交通網の寸断などにより、消防や警察などの防災機関が十分に対応できない可能性があります。そこで求められるのが、『自分たちの家族やまちは自分たちで守ろう』という心構えとそこに住む人たちの自主的な協力体制です。阪神淡路大震災では、防災機関の活動以外に、住民の自主的な救助活動によって多くの生命が救われました。  このように、もしものときに備え、地域ぐるみで協力しながら助け合うことがとても大切です。それには、普段から顔を合わせている隣近所の人たちとの交流や会話によって住民同士が心をつなぎ、お互いを知り合う心がけが必要です。 (写真)自治会ぐるみで、万が一に備える(妹町で昨年行われた防災訓練) ◇  ◇  ◇ もう一度見直そう! 防災対策  もし、阪神淡路大震災のような大地震が市を襲ったら、自分や家族の命を守ることができますか。  地震だけでなく、台風や風水害、火災などによる災害は、明日起こるかもしれません。幸い本市では、平成2年以降大きな災害に見舞われていませんが、こういうときほど油断は禁物です。いつ災害が起きても落ち着いて行動できるよう、今一度、家庭や地域で防災対策を見直してみましょう。  災害の発生は防げなくても、備え次第で被害は最小限に抑えられます。  みなさん、いざというときの備えは万全ですか。 ●災害用伝言ダイヤル 171 公衆電話、携帯電話、PHSからも利用できます。  災害発生時には、NTTの「災害用伝言ダイヤル」サービスを使って家族や友人の安否確認などができます。事前契約などは無用。テレビやラジオなどで、使用開始が知らされます。 ○伝言を録音するとき→171(音声ガイダンスが流れます)→1→(被災地の人は自宅の電話番号を、被災地以外の人は被災地の人の電話番号を市外局番からダイヤルする)0000−00−0000→伝言を録音する(30秒以内) ○伝言を聞くとき  →171(音声ガイダンスが流れます)→2→(被災地の人は自宅の電話番号を、被災地以外の人は被災地の人の電話番号を市外局番からダイヤルする)0000−00−0000→伝言を聞く ●東近江市総合防災訓練 時=9月9日(日)6:30〜  市では、五個荘小学校グラウンド、五個荘奥町運動公園を会場に市総合防災訓練を実施します。避難誘導訓練、火災防御訓練、初期消火訓練、水防訓練、応急救護訓練、炊き出し訓練、給水訓練などを行います。ぜひ、参加してください。 問=生活安全対策室 電話0748-24-5617 ●東近江地域防災セミナー 時=9月29日(土)13:30〜 場=あかね文化ホール  地震などの大規模災害時における広域的な防災意識の高揚や自主防災組織の育成など、地域防災力の向上を図ります。 講演=テーマ『一人ひとりが助かる地域に』 講師=NPO法人レスキューストックヤード事務局長 浦野愛さん(名古屋市) 事例発表=テーマ『家具転倒防止策の具体例を学ぶ』/発表:(有)大石製作所 大石修三さん(静岡県) 参加対象=自治会長、自主防災組織リーダーなど約200人 問=東近江行政組合 電話0748-22-7621 問=生活安全対策室 電話0748−24−5617 ■記号の説明・・・申=申し込み 問=問い合わせ 場=場所