風景とスナップを中心とした、あらゆるジャンルの出展がありました。特に上位入賞された作品のレベルは高く、被写体を探す目とそれを表現するテクニック、感性がうまくかみ合っていました。全体的には風景であれば時間帯、スナップであればセッティングと背景に注意する事が必要です。

最近見かけることが少なくなった海女さんです。漁が終わった時でしょう、全身ずぶ濡れで肌が見えていますが、恥じらいもなくすばらしい笑い顔が、この写真の魅力です。

ダム湖にある立枯れた木がポイントでその周りの湖の色彩が、何か宇宙にある湖のような不思議さを漂わせています。

石塔寺の万灯会、多重で写された効果がうまく出ています。特に一番センターにある大きな石塔の色彩がすばらしい。

近江八幡のだれでもが見かける風景です。フレーミングとタイミングがすばらしい、雨のしたたりが何か異国にいるような感じです。

昔、ワンマンカーに乗った時を思い出しました。今は使い捨てられ残骸が残るのみです。それをたくみなテクニックで見事に作品にされました。

影をうまく使っています。そこへタイミングよく、この風景にはうってつけの女性が通りました。そのシャッターチャンスが生かされました。

祝祭日の昼下がり、日の丸の赤を強調するよう、モノトーンの黒と白のみで構成された事が魅力です。

なぜ、この男の子が大きな声で叫んでいるのでしょう。不思議な写真です。昔なつかしい帽子が、演出効果を高め、迫力のある写真になりました。

写真的には、すばらしい被写体を見つけられました。もちろん、影がなかったら写真にはなりません。人間の重なりが気になります。一人ぐらいで充分ではなかったでしょうか。

もんぺ姿のおばあさん、足元にそれぞれの特徴が出ています。特に左二人の表情が、昔の思い出にひたっているようです。少しピントがあまいのが惜しまれます。