○東近江市生活困窮者自立支援事業実施要綱

平成27年4月1日

告示第267号

(趣旨)

第1条 この要綱は、現に経済的に困窮し最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者(以下「生活困窮者」という。)に対し、生活困窮者の置かれた状況に応じ包括的かつ継続的な支援を行うことで、困窮状態から早期に脱却させ、生活困窮者の自立を促進するため、生活困窮者自立支援法(平成25年法律第105号)に基づき市が実施する生活困窮者自立支援事業について必要な事項を定めるものとする。

(実施主体)

第2条 生活困窮者自立支援事業(以下「自立支援事業」という。)の実施主体は、東近江市とする。ただし、この事業を適切、公正、中立かつ効率的に実施することができる者であって、社会福祉法人、一般社団法人、一般財団法人又は特定非営利活動法人その他市長が適当と認める民間団体に、市長が直接行うこととされている事務を除き、事業の全部又は一部を委託することができる。

(事業)

第3条 自立支援事業は、次に掲げるものとする。

(1) 生活困窮者自立相談支援事業(以下「自立相談支援事業」という。)

(2) 生活困窮者住居確保給付金支給事業(以下「住居確保給付金支給事業」という。)

(3) 生活困窮者就労準備支援事業(以下「就労準備支援事業」という。)

(4) 生活困窮者家計相談支援事業(以下「家計相談支援事業」という。)

(5) 生活困窮者世帯の子どもに対する学習・生活支援事業(以下「学習・生活支援事業」という。)

(対象者)

第4条 自立支援事業を利用することができる者は、市内に居住する生活困窮者であって、自立支援事業による支援が必要と認められるものとする。

(自立相談支援機関)

第5条 自立相談支援事業を行う機関(以下「自立相談支援機関」という。)の事務所は、東近江市健康福祉部福祉総合支援課内に置く。

2 自立相談支援機関の開所日は、月曜日から金曜日までとする。ただし、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日及び12月29日から翌年1月3日までの日を除く。

3 自立相談支援機関の開所時間は、午前8時30分から午後5時15分までとする。

(職員)

第6条 自立相談支援機関に次の各号に掲げる職員を置く。

(1) 主任相談支援員

(2) 相談支援員

(3) 就労支援員

(自立相談支援事業)

第7条 自立相談支援事業は、生活困窮者が抱える多様で複合的な問題につき、生活困窮者からの相談に応じ、必要な情報提供及び助言を行うとともに、生活困窮者に対する支援の種類及び内容等を記載した計画の作成、生活困窮者に対する自立支援事業の利用のあっせん等さまざまな支援を一体的かつ計画的に行うことにより、生活困窮者の自立の促進を図るものとする。

(事業内容)

第8条 自立相談支援事業の内容は、次に掲げるとおりとする。

(1) 包括的かつ継続的な相談支援

 生活困窮者に対して広く相談を行うとともに、生活困窮者が抱える多様で複合的な課題を包括的に受け止め、その者の置かれている状況や本人の意思を十分に確認(以下「アセスメント」という。)した上で、支援の種類及び内容等を記載した計画(以下「プラン」という。)を策定する。

 プランに基づくさまざまな支援が始まった後についても、それらの効果を適切に評価及び確認しながら、本人の状況に応じた適切な就労支援も含め、本人が自立するまで包括的かつ継続的に支える。

(2) 生活困窮者支援を通じた地域づくり

 生活困窮者支援を通じた地域づくり生活困窮者の早期把握や見守りを行うため、関係機関及び関係者のネットワークを構築し、包括的な支援策を用意するとともに、生活困窮者の社会参加や就労の場を広げる。

 生活困窮者の支援に当たり、社会資源の活用及び開発を行う。

(事業の実施)

第9条 自立相談支援事業は、次に掲げる事項について当該各号に定めるところにより実施するものとする。

(1) 生活困窮者の把握及び相談受付

 生活困窮者の複合的な課題に包括的かつ一元的に対応する窓口を設置し、来所及び自宅等への訪問により、相談を受け付ける。

 相談受付時に相談者の課題を的確に把握し、自立相談支援機関による支援が必要であるか、又は他制度や他機関へつなぐことが適当であるかを判断する(以下「スクリーニング」という。)

 スクリーニングの結果、他制度や他機関へのつなぎが適当と判断された生活困窮者については、本人の状況に応じて適切に他の相談窓口等へとつなぐとともに、必要に応じてつなぎ先の機関へ本人の状況について適宜フォローアップに努める。

(2) アセスメント及びプラン策定

 スクリーニングの結果、自立相談支援機関による継続的な支援が妥当と判断された者については、本人へのアセスメント結果及び本人の意思を十分に踏まえて、本人の自立を促進するための支援方針、支援内容、本人の達成目標等を盛り込んだプランを策定する。ただし、プランの策定前であっても、必要に応じて緊急的な支援、自立相談支援機関の就労支援員による就労支援その他地域における様々な社会資源を活用した各種支援を受けられるよう必要な調整を行う。

 プランの内容は、次に掲げる事業及び支援を活用し、本人の自立を促進するために適切なものになるよう努める。

(ア) 住居確保給付金支給事業

(イ) 就労準備支援事業

(ウ) 家計相談支援事業

(エ) 学習支援事業

(オ) 公共職業安定所が実施する生活保護受給者等就労自立促進事業

(カ) 社会福祉協議会が実施する生活福祉資金貸付事業

(キ) 公的事業による支援、民生委員児童委員による見守り活動等のインフォーマルによる支援その他生活困窮者の自立促進を図るために必要な事業又は支援

 市長は、自立相談支援機関及び関係機関の担当者で構成する支援内容を調整する会議(以下「支援調整会議」という。)を設置し、プランの内容が適切なものであるか確認を行うとともに、プランに基づく支援に当たって、関係機関との役割分担等について調整を行う。

 市長は、支援調整会議において了承されたプランについて、当該プラン内容が適切か否かを判断し、プランに盛り込まれた事業が利用要件を満たしていることが確認できた場合は、支給決定を行う。

 自立相談支援機関は、支援決定を受けたプランに基づき、具体的な支援の提供等を行う。

(3) 支援の提供、モニタリング、評価及び再プラン策定

 自立相談支援機関は、プランに基づき自らが支援を実施するほか、各支援機関から適切な支援を受けられるよう本人との関係形成や動機付けの促しをサポートする。

 自立相談支援機関は、各関係機関による支援が始まった後も、各関係機関との連携及び調整はもとより、必要に応じて本人の状況等を把握(モニタリング)する。

 自立相談支援機関は、概ね3箇月、6箇月、1年等一定の期間ごとに次に掲げる事項についてプランに対する状況を整理し、本人の状況に応じ支援調整会議においてプランの評価を行う。

(ア) 目標の達成状況

(イ) 現在の状況と残された課題

(ウ) プランの終結又は継続に関する本人の希望、支援員の意見等

 評価の結果、支援の終結と判断された場合は、他機関へのつなぎや地域の見守りなどの必要性を検討し、必要に応じてフォローアップを行う。ただし、プランを見直して、支援を継続する必要があると判断された場合は、改めてアセスメントの上、再度プランを策定する。

(4) 支援の終結

 自立支援機関は、次の場合に支援を終結するものとする。

(ア) 生活困窮状態が解決し、目標としていた自立達成の目途が立った場合

(イ) 生活困窮状態の脱却にまでは至っていないが、大きな問題が解消され、自立相談支援機関による関わりから離れてもよいと判断できる場合

(ウ) 連絡が途絶した場合

 自立相談支援機関は、支援を終結しようとするときは、本人に意向を確認した上、支援調整会議において終結の評価を求めるものとする。

(住居確保給付金支給事業)

第10条 住居確保給付金支給事業は、離職又は自営業の廃業等により経済的に困窮し、住宅を喪失した者又は住宅を喪失するおそれのある者に対し、家賃相当分の給付金を支給することにより、住宅及び就労機会の確保に向けた支援を行うものとする。

(事業の実施)

第11条 住居確保給付金支給事業は、生活困窮者自立支援法施行規則(平成27年厚生労働省令第16号)及び東近江市生活困窮者自立支援法施行細則(平成27年東近江市規則第21号)の規定に基づき実施するものとする。

(就労準備支援事業)

第12条 就労準備支援事業は、就労に必要な実践的な知識、技能等が不足しているだけではなく日常生活及び社会生活上の課題を抱えるために、直ちに就労することが困難な生活困窮者に対して、一般就労に向けた準備としての基礎能力の形成からの支援を計画的に、かつ、一貫して実施するものとする。

(対象者)

第13条 就労準備支援事業の対象者は、次の各号のいずれかに該当するものとする。

(1) 次の及びのいずれにも該当する者であって、かつ、就労準備支援事業の利用を申請した日において65歳未満のものであること。

 申請日の属する月における生活困窮者及び生活困窮者と同一の世帯に属する者の収入の額を合算した額が、申請日の属する年度(申請日の属する月が4月から6月までの場合にあっては、前年度)分の市町村民税均等割が課されていない者の収入を12で除して得た額(以下「基準額」という。)に住宅扶助基準に基づく額を合算した額以下であること。

 申請日における生活困窮者及び生活困窮者と同一の世帯に属する者の所有する金融資産の合計額が、基準額に6を乗じて得た額以下であること。

(2) 前号に該当する者に準ずる者として市長が当該事業による支援が必要と認めるものであること。

(事業内容)

第14条 就労準備支援事業の内容は、次に掲げるとおりとする。

(1) 支援の目標及び具体的な支援内容を記載した支援計画書の作成

(2) 日常生活自立及び社会生活自立に関する支援

(3) 就労のための基礎能力を形成するための支援

(4) 協力事業所での就労体験に関する支援

(事業の実施)

第15条 就労準備支援事業は、原則として東近江市内で実施しなければならない。ただし、前条第4号で規定する就労体験については、東近江市に隣接する自治体に立地する事業所において実施しても差し支えない。

2 事業における支援の実施期間は、1年を超えない期間とする。

(生活困窮者家計相談支援事業)

第16条 家計相談支援事業は、家計収支の均衡がとれていないなど家計に課題を抱える生活困窮者からの相談に応じ、相談者とともに家計の状況を明らかにして生活の再生に向けた意欲を引き出した上で、家計の視点から必要な情報提供や専門的な助言、指導等を行うことにより、相談者自身の家計を管理する力を高め、早期に生活が再生されるよう実施するものとする。

(事業内容)

第17条 家計相談支援事業の内容は、次に掲げるとおりとする。

(1) 家計表やキャッシュフロー表を活用して、相談者とともに家計の見える化を図るとともに、家計収支の均衡を図るなどの出納管理の支援を行い、家計を相談者自らが管理できるよう家計管理に関する支援を行う。

(2) アセスメント段階で聞き取った相談者の状況、家計の状況、滞納状況等を勘案して徴収免除、徴収猶予、分割納付等の可能性を検討し、滞納(家賃、税金、公共料金等)の解消並びに各種給付制度等の利用に向けて市の担当部署、事業所等との調整及び申請等の支援を行う。

(3) 多重、過重債務等により債務整理が必要な者等に対しては、多重債務者相談窓口等と連携し、必要に応じて法律専門家へ同行して債務整理に向けた支援を行う。

(4) 相談者の家計の状況を把握し、一時的な資金貸付が必要な場合、貸付金の額や使途、家計再生の見通しなどを記載した「貸付あっせん書」を作成し、本人の家計の状況や家計再生プランなどを貸付機関と共有し、貸付の円滑かつ迅速な審査につなげる。

(事業の実施)

第18条 家計相談支援事業は、次に掲げる事項について当該各号に定めるところにより実施するものとする。

(1) アセスメント及び家計再生プラン策定

 相談者の生活の状況及び家計を見える形で示すため、家計表の作成を通じて家計収支、就労状況、家族の課題等を具体的に把握した上で支援の方向性を検討する。

 アセスメントの結果、家計表やキャッシュフロー表を活用し、生活を早期に再生させるための家計再生プランを作成する。

(2) モニタリング及び家計再生プランの評価

 定期的な面談により家計の改善状況並びに家計管理に対する認識及び意欲が向上しているか等を確認する。

 家計再生プラン策定時に定めた期間が終了した場合又はそれ以前に本人の状況に大きな変化があった場合に、支援の実施状況、支援の成果、新たな生活課題がないか等を支援調整会議において確認し、支援を終結させるか、又は新たに家計再生プランを作成して支援を継続するかを判断する。

(学習・生活支援事業)

第19条 学習・生活支援事業は、生活困窮者世帯の子どもの基礎学力向上のための学習支援及び保護者を含めた生活習慣・育成環境の改善に向けた支援を推進することで、貧困の連鎖を防止するものとする。

(対象者)

第20条 学習・生活支援事業の対象者は、中学校第1学年から第3学年までの生徒及び高校生世代の子ども並びにその保護者で次のいずれかに該当するものとする。

(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)による保護を受けている世帯に属する者

(2) 学校教育法(昭和22年法律第26号)による就学援助を受けている世帯に属する者

(3) 児童扶養手当法(昭和36年法律第238号)による児童扶養手当を受けている世帯に属する者

(4) 生活困窮者世帯に属する者で、学習・生活支援を利用することが適当であると市長が認める者

(事業内容)

第21条 学習・生活支援事業の内容は、次に掲げるとおりとする。

(1) 学習習慣の定着、高等学校進学等を目的とした学習支援

(2) 子どもが安心して過ごせる居場所づくり

(3) 家庭訪問、保護者面談等による個別相談の実施

(4) 基本的な生活習慣の習得支援及び社会性の育成

(5) 高等学校進学後の中退防止のための支援

(6) 子どもの養育に必要な知識、奨学金等の公的支援の情報提供による保護者支援

(7) 学校、教育委員会等関係機関との連携体制の整備

(8) 前各号に規定するもののほか、貧困の連鎖の防止に資すると認められる支援

(事業の実施)

第22条 前条第1号に規定する学習支援は、市長が指定する場所で、原則として、週1回実施するものとし、1回当たりの時間は2時間程度とする。

2 事業の参加費用は、無料とする。ただし、事業の参加に係る交通費は、事業に参加する対象者の世帯の負担とする。

(支援調整会議)

第23条 市長は、プランの策定等に当たり、次に掲げる事項を主な目的として支援調整会議を開催するものとする。

(1) 自立相談支援機関が策定したプランの内容が、本人の課題解決及び目標の実現に向けて適切であるかについて、関係機関が参加して合議のもとで適切性を協議し、判断すること。

(2) 各関係機関が、プランの支援方針、支援内容、役割分担等について共通認識を醸成し、これを了承すること。

(3) プラン終結時等においては、支援の経過と成果を評価し、自立相談支援機関としての支援を終結するかどうかを検討すること。

(4) 個々のニーズに対応する社会資源が不足していることを把握した場合には、それらを地域の課題として位置付け、社会資源の創出に向けた取組を検討すること。

2 支援調整会議は、プラン策定時、再プラン策定時、自立相談支援機関としての支援の終結時及び支援の中断時に開催することとし、定期開催と必要の都度行う随時開催によるものとする。

3 支援調整会議は、自立相談支援機関の相談員及びサービス提供事業者は常に参加することとし、必要に応じて本人、専門機関、専門職等で構成する。

(支援決定)

第24条 市長は、プランに盛り込まれた家計相談支援事業、就労準備支援事業等の利用について、その可否を決定するために支援提供決定通知書(別記様式)により、相談者へ通知するものとする。また、併せて当該プランの内容が適切であるか否かを確認する。

2 前項の規定において、事業の利用要件に該当しないなど、支援決定ができない理由がある場合は、自立相談支援機関は、本人、関係機関等と再度プラン内容について確認及び調整を行う。

(帳票等)

第25条 自立支援事業を行うに当たっては、厚生労働省が定める自立相談支援機関使用標準様式ソフトウェアを使用することとし、利用者ごとに支援台帳を作成し、管理するものとする。

(個人情報の保護)

第26条 この事業の実施に携わる者は、支援対象者のプライバシーの保護に十分配慮するとともに、業務上知り得た秘密を漏らしてはならない。

2 市長は、相談受付時等に支援対象者から関係機関との間で個人情報を共有することについて同意を得た上で事業を実施するものとする。

(その他)

第27条 この要綱の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

この告示は、平成27年4月1日から施行する。

附 則(平成29年告示第166号)

この告示は、平成29年4月1日から施行する。

附 則(令和元年告示第111号)

この告示は、令和元年10月10日から施行し、改正後の東近江市生活困窮者自立支援事業実施要綱の規定は、平成31年4月1日から適用する。

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東近江市生活困窮者自立支援事業実施要綱

平成27年4月1日 告示第267号

(令和元年10月10日施行)