○東近江市文書管理規程

令和3年1月4日

訓令第1号

東近江市文書取扱規程(平成17年東近江市訓令第9号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 文書の管理体制(第4条―第6条)

第3章 文書の受領、配付等(第7条・第8条)

第4章 文書の作成及び決裁

第1節 文書の作成(第9条)

第2節 起案(第10条)

第3節 決裁の手順(第11条―第14条)

第4節 文書の施行(第15条―第19条)

第5章 文書の整理及び保存(第20条―第26条)

第6章 補則(第27条・第28条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この規程は、東近江市情報公開条例(平成17年東近江市条例第10号。以下「情報公開条例」という。)第36条の規定に基づき、市長の事務部局(以下「事務部局」という。)における公文書の適正な管理に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この規程において「公文書」とは、事務部局の職員が職務上作成し、又は取得した文書(図面及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)を含む。)であって、当該事務部局の職員が組織的に用いるものとして、当該事務部局が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。

(1) 市の刊行物、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの

(2) 文書の作成の補助に用いるため一時的に作成した電磁的記録

(3) 東近江市図書館条例(平成17年東近江市条例第108号)に規定する図書館その他の市の施設において、一般の利用に供することを目的として管理されているもの

2 この規程において「歴史的公文書」とは、歴史資料として重要な公文書のうち、東近江市歴史的公文書等の収集及び保存に関する規程(平成21年東近江市訓令第27号)の規定により保存されるものをいう。

3 この規程において「文書管理システム」とは、収受、起案、決裁、保存等の公文書の管理に関する事務(以下「文書事務」という。)を行うための電子情報処理システムであって、総務課が所管するものをいう。

4 この規程において「部」とは、事務部局に属する部をいう。

5 この規程において「課」とは、事務部局に属する課、支所及びこれらに準ずるものとして総括文書管理者が指定するものをいう。

(処理の原則)

第3条 文書事務は、文書管理システムによって行うことを原則とする。

第2章 文書の管理体制

(総括文書管理者)

第4条 事務部局に、総括文書管理者を置く。

2 総括文書管理者は、総務部長をもって充てる。

3 総括文書管理者は、文書事務全般を管理し、及び指導監督する。

(文書管理者)

第5条 各課に、文書管理者を置く。

2 文書管理者は、課の長(支所にあっては、副支所長)をもって充てる。

3 文書管理者は、その管理する公文書について、次に掲げる事務を行う。

(1) 保管

(2) 保存期間が満了したときの措置の決定

(3) 引継ぎ及び廃棄

(4) 文書事務に関する職員の指導

(文書取扱主任)

第6条 各課に、文書取扱主任を置く。

2 文書取扱主任は、文書管理者が指定する職員をもって充てる。

3 文書取扱主任は、文書管理者を補佐する。

4 文書管理者は、文書取扱主任たるべき職員を指定したときは、当該職員を総括文書管理者に報告しなければならない。

第3章 文書の受領、配付等

(文書の受領及び配付)

第7条 事務部局に送達された文書は、総務課において受領し、総務課に設置する文書の集配棚に配付するものとする。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(1) 使送、会議等により受領する場合

(2) 請願、陳情、建議等で直接受領する場合

(3) ファクシミリにより受領する場合

(4) 電子文書(文書のうち電磁的記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)を受領する場合

(文書の開封及び収受)

第8条 事務部局に送達された文書は、親展又は秘密の表示のあるものを除き、文書取扱主任又は文書を受領した担当者(以下「文書取扱主任等」という。)が開封する。

2 文書取扱主任等は、前項の規定により文書を開封したときは、当該文書の第1面余白に収受印を押した上で、文書管理システムの文書収受簿に必要事項を登録しなければならない。ただし、同種の文書を定例的又は大量に収受するときは、これを省略することができる。

3 文書収受簿に登録する事項は、次のとおりとする。

(1) 収発記号

(2) 収発番号

(3) 収受年月日

(4) 発信元

(5) 文書の件名

(6) その他必要な事項

4 前項第1号の収発記号は、総括文書管理者が別に定める。

5 第3項第2号及び第14条第2項第2号の収発番号は、会計年度ごとに一連番号を付するものとする。

6 文書取扱主任等は、第2項の規定により収受した文書に現金、有価証券、郵便切手、収入印紙等が添付又は貼付されているときは、文書収受簿に添付物又は貼付物の種別、金額、種類等をそれぞれ登録するものとする。

第4章 文書の作成及び決裁

第1節 文書の作成

(文書作成の原則)

第9条 事務部局の意思決定に当たっては文書を作成して行うこと並びに事務部局の事務及び事業の実績について文書を作成することを原則とする。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(1) 事務部局の意思決定と同時に文書を作成することが困難である場合

(2) 処理に係る事案が軽微なものである場合

2 前項第1号に規定する場合にあっては、事後に文書を作成するものとする。

3 文書の取扱いは、責任を明らかにして、的確かつ迅速に行わなければならない。

4 文書は、常に丁寧に取り扱うとともに、受渡しを確実に行い、汚損又は紛失しないよう注意するものとする。

5 文書作成に当たっては、常用漢字表(平成22年内閣告示第2号)、現代仮名遣い(昭和61年内閣告示第1号)、送り仮名の付け方(昭和48年内閣告示第2号)及び外来語の表記(平成3年内閣告示第2号)により、的確かつ簡潔に記載しなければならない。

6 文書は、左横書きにより作成するものとする。ただし、特に縦書きを必要とするものについては、この限りでない。

第2節 起案

(起案の原則)

第10条 決裁を受けようとするときは、回議書(様式第1号)を用いて、次に定めるところにより起案するものとする。ただし、日時の都合その他やむを得ない理由により、回議書を用いて起案することが困難であると認められる場合は、この限りでない。この場合においては、事後において決裁の手続を経なければならないものとする。

(1) 回議書の該当欄に必要事項をそれぞれ記載すること。

(2) 他の部課の所掌事務に関係する起案文書については、当該他の部課の名称を回議書の合議欄に明記すること。

(3) 必要に応じて参考書類を添付すること。

2 前項の場合において、決裁が定例的である等の理由により、回議書を用いないことが事務処理上効率的であると認められるときは、回議書を用いないことができる。この場合において、決裁者の押印を受ける用紙は、回議書とみなす。

第3節 決裁の手順

(決裁の方法)

第11条 起案文書により決裁を受けるときは、回議書の該当欄に、内部組織に従い、順次決裁者の押印を求めるものとする。

2 他の部課の所掌事務に関係する起案文書については、所管部課の長の決裁を受けた後で、当該他の部課に合議をしなければならない。

3 前項の規定により合議を受けた部課においては、速やかに当該起案に係る判断をするものとする。

4 決裁者から決裁を受けようとするときは、決裁者が事案の内容について十分検討した上で決裁することができるように、時間に考慮して決裁の手続をしなければならない。

5 特に至急に処理する必要があるときその他の特別の理由があるときは、当該起案について十分説明することができる職員が起案文書を持ち回って決裁を求めることができる。

(起案文書の修正及び廃案)

第12条 起案文書について決裁者が内容の修正を求めた場合は、起案者が当該内容を修正の上、当該決裁者に改めて決裁を求めるものとする。

2 起案文書について決裁者が反対の決定をした場合は、起案者は、回議書に「廃案」の表示を行い、廃案となった理由を付して整理及び保存するものとする。

(文書供覧)

第13条 第8条第2項の規定により収受した文書で、上司の閲覧が必要と認められるものは、供覧書(様式第2号)を用いて、速やかに供覧するものとする。

2 前項の規定にかかわらず、図書又は刊行物の供覧等簡易なものについては、供覧書を用いることを要しない。

(決裁処理)

第14条 決裁を終えたときは、回議書に決裁を終了した日及び施行年月日(発送を要するものを除く。)を記載するとともに、文書管理システムの決裁文書件名簿に登録しなければならない。

2 決裁文書件名簿に登録する事項は、次のとおりとする。

(1) 収発記号(発送を要するものに限る。)

(2) 収発番号(発送を要するものに限る。)

(3) 件名

(4) 起案年月日

(5) 決裁終了年月日

(6) 施行年月日

(7) 起案者

(8) その他必要な事項

第4節 文書の施行

(文書の施行)

第15条 起案者は、決裁の終わった起案文書で発送を要するものについては、発送する文書を作成し、決裁に係る起案文書の回議書及び決裁文書件名簿に施行年月日を記載及び登録するものとする。

(公印)

第16条 公印の使用については、東近江市公印規則(平成17年東近江市規則第9号。以下「公印規則」という。)に定めるところによるほか、この規程に定めるところによる。

2 決裁の終わった文書で公印を押印して発送することを要するものについては、起案者が当該決裁に係る起案文書を公印規則第3条第2項の規定により公印を保管する者に提示した上で、当該起案文書に係る文書施行名義人の公印の押印を受けるものとする。ただし、事務部局内に発送する文書その他文書管理者が公印の押印を要しないと認めた文書については、公印の押印を省略することができる。

3 前項ただし書の規定により公印の押印を省略する場合は、発送する文書の発信者名の下部に「(公印省略)」の表示をするものとする。

(文書の発送)

第17条 文書の発送は、郵便、民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項に規定する一般信書便事業者又は同条第9項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第2項に規定する信書便、使送その他効率的な方法により、総務課が行うものとする。

2 前項の規定にかかわらず、電子メール又はファクシミリにより文書を発送するときは、起案者が発送するものとする。

(文書の公示)

第18条 公布その他公示することを要する起案文書の決裁が終わったときは、起案者は、総務課長の指示に従い、掲示場に掲示する文書を作成の上、総務課に回付するものとする。

2 条例、規則、告示又は公告を掲示場に掲示するときは、総務課長の指定する職員は、それぞれ条例原簿、規則原簿、告示原簿又は公告原簿(以下「条例原簿等」という。)に必要事項を登録するものとする。

3 条例原簿等に登録する事項は、次のとおりとする。ただし、公告原簿にあっては、第1号を除く。

(1) 条例番号、規則番号又は告示番号(以下「条例番号等」という。)

(2) 件名

(3) 公布年月日その他公示年月日

(4) 施行年月日

(5) 所管部課の名称

(6) その他必要な事項

4 条例番号等は、暦年ごとに一連番号を付するものとする。

(訓令)

第19条 訓令が制定されたときは、前条第2項の総務課長の指定する職員は、訓令原簿に必要事項を登録するものとする。

2 訓令原簿に登録する事項は、次のとおりとする。

(1) 訓令番号

(2) 件名

(3) 施行年月日

(4) 所管部課の名称

(5) その他必要な事項

3 前項第1号の訓令番号は、暦年ごとに一連番号を付するものとする。

第5章 文書の整理及び保存

(公文書の整理等)

第20条 職員は、単独で管理することが適当であると認める公文書を除き、適時に、相互に密接な関連を有する公文書(保存期間を同じくすることが適当であるものに限る。)を一の集合物(以下「公文書ファイル」という。)にまとめなければならない。

2 文書管理者は、公文書ファイルについて、事務及び事業の性質、内容等に応じて3段階の階層構造に分類し、分かりやすい名称を付するとともに、保存期間及び保存期間の満了する日を設定しなければならない。

3 前項の保存期間は、公文書を公文書ファイルにまとめた日のうち最も早い日の属する年度の翌年度の4月1日から起算する。

(公文書の保存期間)

第21条 公文書及び公文書ファイルの保存期間は、次の区分による。

(1) 30年

(2) 10年

(3) 7年

(4) 5年

(5) 3年

(6) 1年

(公文書の保存)

第22条 市長は、事務及び事業の性質、内容等に応じた公文書保存期間基準を定めるものとする。

2 文書管理者は、公文書が作成され、又は取得されたときは、前項の公文書保存期間基準に従い、当該公文書について保存期間の満了する日を設定しなければならない。この場合において、文書管理者は、当該公文書に関し次に掲げる事項を文書管理システムに登録するものとする。

(1) 公文書名

(2) 作成者

(3) 作成又は取得された日の年月日

(4) 保存期間

(5) 保存期間の満了する日

3 公文書は、前項の保存期間の満了する日まで保存するものとする。

4 文書管理者は、職務の遂行上必要があると認めるときは、第2項に規定する保存期間を超え、これと異なる保存期間とすることができる。

5 第2項又は前項の保存期間は、当該公文書の作成又は取得の日の属する年度の翌年度の4月1日から起算する。

6 原本又は原本に代えて保存すべきとされた公文書以外の公文書については、原本より短い保存期間とすることができる。

(マイクロフィルムによる公文書の保存の特例)

第23条 公文書のうち文書管理者が必要があると認めるものについては、東近江市マイクロフィルム文書取扱規程(平成22年東近江市訓令第1号)に定めるところにより保存することができる。

(公文書の保存期間の延長)

第24条 文書管理者は、公文書の保存期間が満了する日後においても、当該公文書が次の各号のいずれかに該当する場合には、当該各号に定める期間が経過する日までの間、保存期間を延長しなければならない。この場合において、一の区分に該当する公文書が他の区分にも該当する場合は、それぞれの期間が経過する日のいずれか遅い日までの間、保存するものとする。

(1) 現に監査、検査等の対象となっているもの 当該監査、検査が終了するまでの間

(2) 現に係属している訴訟における手続上の行為をするために必要とされるもの 当該訴訟が終結するまでの間

(3) 現に係属している不服申立てにおける手続上の行為をするために必要とされるもの 当該不服申立てに対する裁決又は決定の日の翌日から起算して1年間

(4) 情報公開条例第5条の規定による公開請求又は個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第76条第1項の規定による開示請求、同法第90条第1項の規定による訂正請求若しくは同法第98条第1項の規定による利用停止請求があったもの 当該請求に対する諾否の決定の日の翌日から起算して1年間

2 文書管理者は、保存期間が満了した公文書について、その職務の遂行上必要があると認めるときには、その必要な限度において、一定の期間を定めて公文書の保存期間を延長することができる。この場合において、当該文書管理者は、延長する期間及び延長の理由を総括文書管理者に報告しなければならない。

(公文書の保管)

第25条 文書管理者は、公文書ファイル及び単独で管理している公文書(以下「公文書ファイル等」という。以下同じ。)の属する年度の翌年度の末日まで適切な管理を行うことができる場所において、当該公文書ファイル等を保管するものとする。

2 文書管理者は、前項に規定する期間を満了した公文書ファイル等を、総務課長に引き継ぐものとする。ただし、保存期間が1年と設定されたもの及び事務処理上特に必要な公文書ファイル等については、この限りでない。

3 総務課長は、前項の規定により引継ぎを受けた公文書ファイル等を整理し、保存期間を経過するまでの間、公文書センターにおいて集中管理するものとする。

(保存期間が満了したときの措置)

第26条 文書管理者は、公文書ファイル等について、保存期間(延長された場合にあっては、延長後の保存期間。以下同じ。)の満了前のできる限り早い時期に、保存期間が満了したときの措置として、歴史的公文書に該当するものにあっては引き続き保存する措置を、それ以外のものにあっては廃棄する措置をとるべきことを定めなければならない。

2 文書管理者は、保存期間が満了した公文書ファイル等について、前項の規定による定めに基づき、歴史的公文書として引き続き保存し、又は廃棄しなければならない。

第6章 補則

(適用除外)

第27条 第20条から前条までの規定は、歴史的公文書には適用しない。

(細則)

第28条 この規程の施行に関し必要な事項は、総括文書管理者が別に定める。

(施行期日)

1 この訓令は、令和3年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この訓令による改正後の東近江市文書管理規程第3章から第5章までの規定は、この訓令の施行の日以後に作成し、又は取得する公文書について適用し、同日前に作成し、又は取得した公文書については、なお従前の例による。

(東近江市歴史的公文書等の収集及び保存に関する規程の一部改正)

3 東近江市歴史的公文書等の収集及び保存に関する規程(平成21年東近江市訓令第27号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(東近江市マイクロフィルム文書取扱規程の一部改正)

4 東近江市マイクロフィルム文書取扱規程(平成22年東近江市訓令第1号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(令和4年訓令第4号)

この訓令は、令和4年3月10日から施行する。

(令和5年訓令第3号)

この訓令は、令和5年4月1日から施行する。

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東近江市文書管理規程

令和3年1月4日 訓令第1号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第3節 文書・公印
沿革情報
令和3年1月4日 訓令第1号
令和4年3月10日 訓令第4号
令和5年3月16日 訓令第3号