■記号は、問=問い合わせ IP=IP電話 FAX=ファックス ■爽やかな春の風に誘われて、クマザサ広がる竜ヶ岳へ。クマザサ、シロヤシオ、紅葉、霧氷。四季折々の顔を見せる竜ヶ岳。今日はどんな竜ヶ岳に出会えるのだろうか。日常の騒がしさから離れ、さぁ、大きく深呼吸。  竜神を祭って雨乞祭をした故事から名付けられたという竜ヶ岳(標高1,099メートル)。頂上付近に広がるクマザサや360度広がる眺望などから鈴鹿10座の中でも人気の山です。  旧国道421号沿いの石榑峠にある飛び出し坊やが目印の登山口から出発。一般的なコースタイムは登りは約1時間40分、下りは約1時間20分です。  この日は、鈴鹿の山の素晴らしさを伝える「鈴鹿10座エコツアーガイドクラブ」の登山道の巡視に同行しました。    登り始めは、少し傾斜がある登山道が続きます。道中には、タチツボスミレ(写真1)が可憐な花を咲かせており、登山者の疲れを癒してくれます。   1時間ほどで通称「重ね岩」(写真2)に到着。眺望がよく、休憩や写真撮影に最適な地点です。  「重ね岩」から20分ほど登ると頂上稜線付近に出ます。ここから竜ヶ岳ならではのクマザサが一面に広がる稜線を20分ほど歩き、頂上に到着。頂上には伊勢湾も望める絶景が広がります。   今回、一緒に登山した鈴鹿10座エコツアーガイドクラブ会長の今井康太郎さんは、「高校生の頃から登山をしていて、竜ヶ岳には50回以上登っています。登りやすく、道中に咲く植物も楽しめ、眺望も抜群で大変素晴らしい山です。四季折々さまざまな表情を見せてくれます。ガイド組織も立ち上がったので、登山の安全対策やマナーを伝え、多くの人に鈴鹿の山の魅力を届けたいです。特に市民の皆さんにも市内にはこんなに素晴らしい山があることを知っていただき、誇りに感じてもらいたいです。」と話しました。  風薫る5月。気候もよく登山には適した季節です。日常から離れて、身近にある山に癒されませんか。  ■鈴鹿10座を楽しもう!  鈴鹿山脈の素晴らしさと存在意義を周知し、ここから供給される豊かな森林資源や水資源を次世代に継承するために、平成27年9月に、東近江市の数ある鈴鹿の山々の中から、東近江らしさを持つ1,000メートル級の名峰を 「鈴鹿10座」と認定しました。 <鈴鹿10座>  御池岳、藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、イブネ、銚子ヶ口、日本コバ、天狗堂  鈴鹿10座の詳しい情報は、市ホームページをご覧ください。 ■森、里、川、湖の恵みの源泉 鈴鹿10座 保全・活用プラン  鈴鹿山脈から琵琶湖まで広がる東近江市。市域には森・里・川・湖が連なり自然と共生した暮らしが育まれてきました。東近江市では、自然の源泉となる鈴鹿山脈の素晴らしさを伝え、貴重な資源を次世代に継承するため鈴鹿10座を選定しています。今回、鈴鹿10座の保全・活用を計画的かつ具体的に進めるため、「鈴鹿10座保全・活用プラン」を策定しました。  プランでは、鈴鹿10座の目指す姿を次のとおりとしています。  @多くの登山者でにぎわい、素晴らしさが理解されている。  A登山者のアクセスや地域の自然・文化・物産などの活用を通じて、山村地域はもとより市街地の活性化が図られている。  B鈴鹿10座の利活用を通じて、豊かな自然環境が将来にわたって保全されている。  多くの人が利用できるようにするためには、登山道や標識の整備、登山口までのアクセスの改善などが必要であるため、計画的に整備を進めます。また、この取組が地域の人に理解され、より多くの人の手により保全されるようPRにも努めます。  さらに、自然を利用するだけではなく、保全につなげる人材を育成するため、鈴鹿10座エコツーリズムガイドの養成講座を実施し、ガイドの皆さんの組織化を支援しました。今年度からは「鈴鹿10座エコツアーガイドクラブ」が設立され、鈴鹿10座のガイド、登山道の巡視や保全活動に取り組みます。 日本列島のベースキャンプは東近江市!  各地のさまざまな山を登ってきましたが、日本ほど多様で豊かな自然がある国は珍しいです。その中でも、滋賀県は日本の真ん中にあり、特に東近江市は、身近に楽しめる自然も多く、自然を満喫するのに最適な地域だと感じています。私自身も約30年前に東近江市に引っ越し、鈴鹿の山や身近な自然とふれあい、癒されています。  鈴鹿山脈は山の懐が深く、登山、植物観察、釣りなどさまざまな楽しみ方ができるアウトドアの魅力あるベースキャンプですが、知る人ぞ知る穴場の地域でした。  この山々の魅力を多くの皆さんに伝えたいと考えていた頃に、鈴鹿10座の取組が始まり、私も選定などに関わりました。鈴鹿山脈にシンボルができたので、今後、コースやインフラの整備が多くの皆さんとともに進むことと期待しています。  「百聞は一登にしかず。」ぜひ一度、鈴鹿の山に登って、東近江市の多様で豊かな自然を体感してください。  モンベル・アウトドア・チャレンジ 前滋賀竜王店店長   石原真さん(東近江市布引台在住) ■自然の恵みを遊びつくせ!  鈴鹿10座をはじめとする東近江市の豊かな自然を満喫できるツアーなどを開催しています。 ●びわ湖東近江SEA TO SUMMIT  鈴鹿山脈から琵琶湖までの東近江市のスケールメリットを生かし、湖から山へカヌー、バイク(自転車)、ハイク(登山)と自力で進むなかで自然や歴史・文化を体感できる環境スポーツイベント「びわ湖 東近江 SEA TO SUMMIT 2018」を昨年に引き続き開催します。 【環境シンポジウム】  時=6月2日(土)午後1時〜午後3時  場=能登川コミュニティセンター 【前夜祭】  時=6月2日(土)午後5時〜午後7時30分  場=能登川水車とカヌーランド  ※環境シンポジウムと前夜祭は申込み不要。 【アクティビティ】  時=6月3日(日)5時50分〜16時30分  場=能登川水車とカヌーランド(スタート)→天狗堂(ゴール)  対=大会に必要な装備を用意できる健康な人   ・シングルの部:高校生以上   ・チームの部:中学生以上  定=300人(申込み先着順)  ¥=大人10,500円、学生5,500円(税別)  申=5月7日(月)まで ※専用ホームページから申し込んでください。http://www.seatosummit.jp/ ●鈴鹿国定公園指定50周年記念事業 @鈴鹿10座登山〜釈迦ヶ岳編〜  釈迦ヶ岳は、この時期開花するシロヤシオが県境稜線に多く見られ大変美しい姿を見せてくれます。また、花崗岩の美しい渓谷なども楽しめます。中級レベルのコースです。  時=5月12日(土)午前8時30分〜午後4時30分  場=道の駅奥永源寺渓流の里(集合)  定=15人(申込み先着順)  ¥=5,000円(ガイド料、保険代含む。) Aはじめての山のぼり〜鈴鹿10座竜ヶ岳〜  装備や登り方などの基本的なレクチャーをしながらゆっくりとしたペースで登ります。これから鈴鹿10座に挑戦したい人におすすめです。   時=6月10日(日)午前9時〜午後3時  場=道の駅奥永源寺渓流の里(集合)  定=20人(申込み先着順)  ¥=3,000円(ガイド料、保険代含む。) ■登山時の注意事項 ・登山計画をしっかりとたて、登山届を提出しましょう。 ・自分の技術や体力に見合った山を選び、体調管理は万全に行いましょう。 ・登山靴、防寒具やヘッドライト、ヘルメットなど服装や装備を整えましょう。 ・天気予報などをしっかりチェックし、決して無理はしないようにしましょう。 ・自然を大切にし、登山道ではあいさつをしましょう。 ・違法駐車などで迷惑をかけないようにしましょう。 ■楽しみながら保全をしよう!   鈴鹿10座には、多くの魅力や謎が隠れています。地質や気候の違いによる多様な動植物、森林を生かした炭焼き窯の跡や鉱山の歴史などが数えきれないほどあります。  鈴鹿10座エコツアーガイドクラブが設立され、それらの魅力を伝え、市民の皆さんとともにこれらの資源を守る取組が始まったところです。ガイドツアーや保全活動にぜひ参加してください。 申問=森と水政策課 電話=0748‐24‐5524 FAX=0748‐24‐5560