■記号は、時=日時 場=場所 対=対象 定=定員 持=持ち物 ¥=費用 申=申込み 問=問合せ IP=IP電話 ■特集 中心市街地のにぎわい創出  〜人口11万人のまちにふさわしい 都市機能の向上と地域の活性化に向けて〜    ●近江鉄道八日市駅周辺を核とした中心市街地活性化  東近江市では、中心市街地のにぎわいの創出と商業の活性化を図るため、国の認定を受けた「東近江市中心市街地活性化基本計画」を平成29年4月からスタートしました。  この計画に基づき、公共交通の拠点である近江鉄道八日市駅周辺を核に約159ヘクタールを中心市街地と位置付け、『暮らし続けたい 訪れたい 商いしたいまちの創造』を基本理念に、令和4年3月までの期間で官民が一体となってさまざまな事業を進めています。  自分の住むまちで買い物や地元産食材の飲食など、市外に行かなくても自己完結できる都市機能の集積とにぎわいの創出を目指しています。  これまで、大手ビジネスホテルの開業や古民家、空き店舗などを活用した飲食店の出店、保健子育て拠点施設の整備など地域を活気づける施設ができ、本市にふさわしい市街地の形成に向けた取り組みの成果が少しずつ表れてきています。  さらに、クラウドファンディングで集めた資金を活用した地元大学生のチャレンジ、延命新地地区の風情ある景観をいかすための路地整備など、まちなかの魅力が一層高まりつつあります。 ●取り組みの効果が豊かな暮らしにつながる  基本計画では、活性化の効果を測るために数値目標を定め、毎年度、進捗状況を確認しています。  特に八日市駅周辺および商店街での新規出店事業者数は、計画期間の5年間で目標を15店舗としていましたが、令和2年3月末時点で39の新規出店がありました。  新たな店舗の出店は、中心市街地が「便利に買い物ができる」「おいしいものが食べられる」「たくさんの楽しみがある」場所となることにつながり、市民の皆さんの生活の豊かさに直結するため、引き続き商業のまちの復活を目指した取り組みを進めていきます。  ●中心市街地で出会った笑顔  ◆全国へこだわりの味を届けたい   島林伸行さん   駅前商店街で精肉店を営む島林さん。創業は、大正9年で島林伸行さんが4代目。   地元の皆さんをはじめ、出張帰りに電車の待ち時間を利用して店に寄る人、遠方からオンラインで購入する人など客層はさまざまです。   島林さんは、先代から受け継いだものを大切にしつつ、手軽に近江牛を味わってもらおうと八日市聖徳まつりのイメージキャラクター「太子にゃん」を用いた商品を開発するなど新たな展開も図っています。   ・島林さんのひと言    近江牛というネームバリューに負けず、この店にしかないものを創り上げ、全国へこだわりの近江牛を届けていくことで、商店街の活気にもつながっていければと考えています。  ◆人が集まる楽しいまちに   中川大弘さん    八日市商工会議所青年部のメンバーである中川さんは、八日市上之町でバーを開業して今年で18年目。   コロナ禍の中で、「こんなのがあれば便利じゃない」という思いつきから始まったのがデリバリー&テイクアウトを紹介する 「地元飯」。中川さんは、青年部メンバーと一緒に毎晩オンラインでの会議を続ける中で、日に日に盛り上がっていくことを肌で感じていました。   ・中川さんのひと言   「このまちを元気にしていこう」というメンバーたちの思いが、パワーの源になり事業展開していくことができました。これからも皆さんのパワーを結集し、たくさんの人に楽しんでもらえるような活動ができればと思っています。  ◆人の温かさを感じるまち   西本和弘さん・あづささん    今年4月に古民家食堂をときわ通りにオープン。空き家バンクに登録されていた現在の物件に出会い、レトロで独特な雰囲気が漂うまちなみで開業することを決断。   しかし、開業直前に新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言が発令され、先行きが不安の中、商売人の心意気を感じる商店街の皆さんから優しい言葉をかけていただき、応援してもらったことに感謝している西本さん夫妻です。   ・西本さんのひと言   この地域には空き家になっているところもありますが、都会と田舎の両方を味わえることや未来を感じることができる魅力的な地域だと実感しています。私たちのように新たな事業にチャレンジする人にはぴったりな地域です。  ◆トピックス  地域おこし協力隊として本町商店街の活性化に取り組んだ北浦耀司さん (写真左)と吉田健一郎さん。お二人は、協力隊としての任期終了後  も本町商店街で活動を継続しています。  北浦さんは、革細工と飲食店を営みながら、書籍や服飾を取り扱うヴォーリズ建築の複合店舗施設を運営。吉田さんは、パンカフェを運営しています。  「今の本町商店街にないものを創っていきたい」と北浦さん、吉田さんは、「こんな時だからこそ助け合って乗り越えていきたい」と意気込みを話します。      ●地域のパワーが結集楽しさいっぱい   中心市街地では、四季を通してさまざまな催しが開催されています。こうした催しは、八日市商工会議所をはじめ、商店街や地域の皆さんの地道な活動のもとに成り立っています。  まちなかへ出掛け、まちを歩くことでその魅力や居心地の良さを感じてみてください。   ●さらなる活性化に向けて  中心市街地の活性化に向けては、官民が一体となって事業を進めることが重要です。本市では、東近江市中心市街地活性化協議会(会長 村潔八日市商工会議所会頭)を立ち上げ、まちづくりに関する意見交換や情報共有などを定期的に行っています。  魅力やにぎわいのあるまちでは、まちづくりの担い手となる人が活性化に大きな役割を果たしています。本市においても、地域おこし協力隊が任期終了後も地域で空き店舗を活用した飲食店を経営し、評判となっています。また、地元の飲食店の紹介やさまざまな催しの開催など、商店街や事業者、民間団体の皆さんも中心市街地のまちづくりをそれぞれの立場で積極的に担っています。  今後、より一層のにぎわいの創出を目指し、官民が連携して八日市駅前の市有地を活用して、観光交流やオフィス機能、分譲マンションを併設したビルの建設が予定されています。  また、本市では中心市街地のさらなる活性化に向けて、令和4年度からの新たな中心市街地活性化基本計画の策定に取り組んでいます。引き続き、市民の皆さんや事業者の皆さんと一体となって進めていくことで、人口11万人の都市にふさわしい中心市街地の活性化を目指していきます。  ●近場のまちなかにこそ魅力があふれている  今、本市の中心市街地は大きく変化しています。   新型コロナウイルス感染症の影響で遠くに出掛ける機会が少なくなったこのような時だからこそ、家族や友人、恋人と一緒に近場のまちなかへ出掛け、地域の魅力を感じながら過ごす楽しみをぜひ、お勧めします。    問=中心市街地整備課  IP=050‐5801‐5690  ファクス=0748‐24‐1457 (取材:広報課 片山晴紀)