■記号の説明・・・問=問合せ、IP=IP電話 ■図書館をもっと身近に暮らしの中に  図書館は、赤ちゃんからお年寄りまで、すべての市民の皆さんの豊かな暮らしと、よりよく生きることを「資料提供」を通して支える場です。  市内には、7つの市立図書館があり、「市民の求める資料・情報に応える図書館」「市民の生活に役立ち、地域の課題解決に役立つ図書館」を目標に掲げています。  今回は、そんな図書館を身近に感じ、利用してもらえるよう、さまざまな取り組みを紹介します。 ●県内初の軽車両タイプ「いきいき本の元気便」出発  本市の移動図書館車が新しくなりました。車両は、今まで活躍した3トントラックから軽車両改造型のコンパクトサイズに変更。軽自動車タイプの移動図書館車は、県内初となります。  新しい移動図書館車は、鈴鹿から琵琶湖まで、小回りの利く軽車両できめ細やかなサービスを展開。本や資料はもちろんのこと、同時に元気も届けたいという願いを込めて、「いきいき元気便」と名付けられ、皆さんのもとへ出発します。 ●皆さんに見守られサービスを開始      3月6日(土)、空家を活用して、障害のある人が農作業に励んだり、地域の皆さんが交流したりできる機能を持つ「葉菜屋」(池田町)でサービスの開始式が行われました。  当日は、地域住民や「葉菜屋」を拠点に活動している人など、約50人が集まりました。藤田善久教育長や東近江市図書館協議会の桂田陽子会長、地元自治会長などによるテープカットの後、楽しみにしていた移動図書館車の見学や本の貸し出しが行われました。  家族で開始式に参加した讃岐柚花さん(池田町)は、「小学校の図書室にはない本がたくさん積んであるので、また家の近くに来てほしいです」と気に入った本を手に取っていました。移動図書館車の見学や本の貸し出しのほか、図書館職員による絵本の読み聞かせなど、「葉菜屋」に、穏やかな時間が流れていました。 ●本と元気をお届け  「いきいき本の元気便」が、図書館から遠い地域の人や来館が困難な人へはもちろん、地域の皆さんが集まるサロンや集いの場にも本や情報をお届けします。要望に応じて、サロンや福祉施設、子育て支援施設などへお伺いします。利用を希望される場合は、最寄りの図書館までお気軽に相談してください。 ●安心安全なサービスを提供  屋外で図書の貸し出しを行う移動図書館車は、屋外のため、新型コロナウイルス感染症で懸念される「密」を避けることができます。  この利点をいかして、安心安全なサービスを展開していきます。 ■図書館が誰にとっても一息つける場所に  東近江市図書館協議会 会長 桂田陽子さん  図書館には、いろいろな人が訪れ、いろいろな利用の仕方をされています。いろんな本を手に取ることで、誰もが等しく情報を得られることはもちろん、ほっと一息つくことができ、日々の暮らしを心豊かにしてくれる所が図書館だと思います。  高齢化が進む中、図書館に行きたくても行けない人もいます。新しくなった移動図書館車が活躍することで、地域とのつながりを深め、人と本、人と人を結ぶことができればと思います。 ■図書館の利用案内が新しくなりました!  このたび、図書館の利用案内をリニューアルしました。図書館の使い方を分かりやすく説明しています。  各図書館のカウンターに設置していますので、ぜひご覧ください。 ■読み手も子どももみんなワクワク おはなし会  ●園児たちへのおはなし会   3月のある日、八日市幼稚園の園児26人が八日市図書館まで歩いてやってきました。まずは、図書館職員によるおはなし会がスタート。職員が事前に用意していた絵本2冊を園児たちにやさしく読み聞かせました。  園児たちは、よそ見もせず、お話に聞き入りました。荻須朱里ちゃんは、「お話を聞いたり、いろんな絵を見たり楽しかった。今度は、お母さんと一緒に来たいです」と図書館を満喫した様子でした。その後、園児たちは自分たちが選んだ本を1冊ずつ借りて園に帰りました。  ●お話の世界を楽しむ   子どもたちと一緒に絵本やお話の世界を楽しもうと活動している市内のボランティアグループの皆さん。コロナ禍で活動も制限されますが、ソーシャルディスタンスを確保するなど、感染症対策を講じた上で子どもたちに夢を与え続けています。 ●図書館を拠点に活動されているおはなしボランティアグループ  ・八日市おはなしグループ ホビット  ・やまびこの会  ・ひまわりおはなし会  ・おはなしボランティアグループ「マーガレット」  ・紙芝居サークル てんとうむし  ・おはなしポッケ  ・おはなし会 もこもこ ●子どもたちのキラキラとした笑顔を大切に  八日市おはなしグループホビット 京田純子さん  私たちは、2000年にグループを結成し、現在14人で活動しています。子どもたちとの触れ合いを大切にしながら、図書館で職員の皆さんと一緒におはなし会をしたり、市内幼児園などに出向いておはなし会を開いたりしています。  活動を通じて、子どもたちと一緒に自分たちもワクワクしながら、絵本の世界を楽しんでいます。 ■東近江市LINE公式アカウントで蔵書検索ができます!  本市では、「東近江市LINE公式アカウント」を開設しています。友だち登録と簡単な受信設定をすることで、自分が必要とする情報をすぐに受け取ることができます。蔵書検索もできますので、ぜひ登録してください。 ■学びの機会をお手伝いちょっときてぇな講座  本市では、「仲間づくり」や「地域づくり」を応援するため、「ちょっときてぇな講座」を開講しています。  3月25日(木)には、「はまのスポレククラブ」の会員14人が受講されました。講座を担当した図書館職員2人が本の読み聞かせをしたり、「寿限無、寿限無、五劫の擦り切れ・・・」と皆さんと声を合わせて音読をしたりと笑い声の絶えない講座を展開。講座終了時には、移動図書館車も登場し、皆さん興味津々でした。  「はまのスポレククラブ」代表の杉山英子さん(八日市東浜町)は、「初めての体験が多く、楽しく受講できました。また、お願いしたい」と満足げな様子でした。  今年度から、移動図書館車を活用した「いきいき本の元気便 健康プラス」が講座のメニューに加わりました。 ■自分だけのゆったりとした時間  八日市図書館の2階にある「ぶっくる」。ここでは、本のリサイクルショップやコーヒーなどの飲み物を楽しむことができます。飲み物は、1杯200円で、自分好みのカップを選び飲むことができます。  週に3回は利用しているという片山硅三郎さん(建部下野町)は、「好きな本とおいしいコーヒーで、静かな時間をゆったりと味わっています」と話します。   また、永源寺図書館では、地元陶芸家、中根啓さんの湯呑みで政所茶の番茶が味わえるスペースがあります。来館した今若央子さん(上二俣町)は、「図書館がコミュニケーションの場になれば」と政所茶を片手に話します。   このほか、能登川図書館でも飲み物が楽しめるコーナー「あおい空」があるなど、図書館が交流の場にもなっています。 ■図書館をご利用ください  今回は、図書館サービスの中から新しい「いきいき本の元気便」の取り組みを中心に紹介しました。  本市の図書館は、一年間に購入・提供している本や雑誌の冊数が県内トップです。市内すべての地域にある図書館では、全員が有資格の司書という体制で、地域に深く根差したきめ細やかで質の高いサービスを提供しています。  赤ちゃんからお年寄りまで誰でも無料で利用できる図書館。本だけでなく新聞や雑誌、地域の情報誌などもそろっています。また、映画会や展示など多彩な催しも行っています。  これからも皆さんの身近な存在として、ぜひ気軽に図書館を利用してください。  問=八日市図書館  IP=050‐5801‐1515  ファクス=0748‐24‐1323  (取材:広報課 片山晴紀) 今月の各図書館の催しは、15ページに掲載しています。