東近江市民クラブ 鈴木 則彦 Q 鈴鹿山脈における本市のニホンジカの獣害について現状と対策、未来にあるべき理想の山の姿は。 A  スギ・ヒノキの皮剥ぎや下層植生などの食害があり、令和元年度の被害面積は3.2haで減少傾向です。県や市がニホンジカの駆除を行っており、獣害柵の設置や樹木へのテープ巻きを実施しています。また里山周辺では奥山と同様の事業を行うほか、野生獣が出没しにくい緩衝帯整備を実施しています。     未来の理想の姿は、人と野生獣のすみ分けができている状態であり、そのためには今後においても野生獣の適正な個体数管理や森林整備による生息地の確保が必要と考えています。 Q  山林所有者の経営意欲の低下、相続の放置や相続人の山の知識不足により適正な管理が行われず森林資源の利用が不十分なことについての対策は。 A  森林経営管理制度を活用し、森林の適正な管理を推進します。また、森林資源については、建築用材をはじめ、バイオマスボイラーなどエネルギー利用のほか、登山・キャンプなどのエコツーリズム、森林と人のかかわりを学ぶ環境学習など有効活用を図っていきます。 東近江市民クラブ 西澤 由男 Q  食料自給率引き上げは我が国の重要課題だが、そのためには大規模農業者の機械化支援の継続とともに、新規就農者などへのきめ細かな支援も重要と考えるが。 A  今後も効果のある高性能農機は国の支援によって普及していくものと思われます。本市では生産施設や機械の導入、果樹栽培などの支援に加え、小規模でも特色ある農業にチャレンジする農業者には支援を考えています。また、近畿最大の耕地面積を誇るポテンシャルを生かし、地域内連携を強化し自給率を高めたいと考えています。 Q (株)東近江あぐりステーションの地域内中規模流通には、包装デザインやロゴマークなど商品の付加価値を上げる業務、また一次加工業務も有効と考えるが。 A  大手スーパーなどに地場産コーナーを設置し、陳列やポップ広告などで新鮮・安心をアピールしています。今後、地域内中規模流通には地場農産物のブランド化や価値の見える化が必要であり、また、カット野菜の商品化などのニーズもあるため、検討していきたいと考えています。 東近江市民クラブ 和田 喜藏 Q  木地師やまの子の家の利用状況と、今後の活用については。 A  豊かな自然環境の中に立地する木地師やまの子の家は、合併後に改修を行い簡易宿泊所の許可を得て、市が行う事業をはじめ各種団体などがフィールドワークの場や学校の合宿研修所などに利用されてきました。食堂や厨房、浴場を備えており100名余りが宿泊でき、大きな研修室もあり宿泊研修などに最適な施設です。しかし、アクセスとなる道路が狭きょう隘あいであるため十分に施設が生かせていないのが現状です。今後は、大学のサークル活動での利用など、今まで以上にPRを行うとともに、自然豊かな地の利をいかしたエコツーリズムの拠点としての活用なども検討したいと考えています。 Q  公設地方卸売市場の活性化を図るための施策は。 A  市内の飲食店などの存続に欠かせないものであり、活性化は大変重要な課題であると認識しています。開かれた市場を目指すため、おいでやす日曜市の開催、各種イベントへの出店なども積極的に行い、市場の活性化に一層努めていきます。 東近江市民クラブ 山本 直彦 Q  新型コロナウイルスワクチンとして第1弾で接種が始まっているファイザー社製ワクチンは、いわゆる遺伝子ワクチンと言われており、このタイプのワクチンは過去に承認されたことがないと聞いている。体内に初めて入れる試みとなるので、長期的にみて人体に与える影響は十分検証されているとは言えないが、  @メッセンジャーRNAワクチンとは何か。  A長期的な人体への影響についての見解は。 A  @薬事承認を受けたファイザー社のメッセンジャーRNAワクチンは、抗原となるタンパク質を作り出すための設計図となるメッセンジャーRNAを直接体内に摂取することで抗原タンパク質を作り出す特徴を持ったワクチンです。  A開発後1年以内であるため、その影響への見解は示されていません。なお、ファイザー社に問い合わせたところ、メッセンジャーRNAワクチンは数時間から数日で速やかに分解されるため、遺伝情報であるDNAに組み込まれるものではないと聞いています。 東近江市民クラブ 西村 純次 Q  東京オリ・パラ組織委員会森前会長の発言に端を発した一連の報道は何日にもわたった。発言内容についてはさまざまな意見があるが、マスコミによって一方的に追求されたことについて、一種いじめに通じるものを感じる。これら報道による子どもたちへの影響はどうだったか、またこのようなやり方は日本人の道徳心に反するように思うが、学校での道徳教育の現状は。 A  子どもたちはさまざまな受け止めをしたものと思っていますが、影響はそう大きなものではないと考えています。この件に限らず一人を必要以上に集中的に攻撃するという風潮は、SNSなどを介したネットいじめでも見受けられ、子どもたちにとっても大変憂慮すべき課題であると捉えています。  学校生活において生命を大切にする心や他人を思いやる心、善悪の判断などの規範意識などの道徳性を身につけることはとても重要です。道徳は教科の授業だけで身につくものではなく、学校のあらゆる教育活動を通じて養われるべきものと認識しており、さまざまな機会を通じて指導を行っています。 東近江市民クラブ 田井中 丈三 Q  地球温暖化により台風や豪雨の激甚化が進んでいる。国は水害リスクの増大に備え、堤防やダムだけに頼らず、あらゆる施設の活用や住民・企業の協力で水害を抑える流域治水への転換を求めているが、  @豪雨時に琵琶湖の水位上昇を抑制する必要性と水位に影響の大きい瀬田川洗堰の全閉操作を回避するための河川整備施策は。  A向田川は愛知川の水位上昇による逆流で過去3回大きな浸水被害を起こしてきた。浸水を防ぐ内水排除対策の内容と、市長の改善への強い思いは。 A  @豪雨時における琵琶湖の水位上昇の抑制は必要だと考えています。水位に影響の大きい瀬田川洗堰の全閉操作や放流制限の時間短縮を図るため、大戸川ダム建設、瀬田川改修などが検討され、天ヶ瀬ダム再開発事業と宇治川の整備が進められています。  A向田川と住宅地の間に輪中堤防を築造し、ポンプ排水により堤外に排出します。浸水は私が市長に就任した年に起こった衝撃的な被害で、再び起これば人災とまで言われてもやむを得ないという認識に立ち、対策を講じてきました。