■記号の説明・・・問=問合せ、IP=IP電話 ◆特集 〜豊かな自然を満喫〜 奥永源寺を楽しもう  新型コロナウイルス感染症の影響により、屋外でのレジャー活動に今注目が集まっています。奥永源寺地域では昨今の登山やアウトドアブームと相まって、多くの観光客が訪れています。  その反面、ごみの不法投棄や路上駐車などの問題が地域の皆さんの頭を悩ませています。  今回は、そうした問題の解決に向けた取り組みなどを紹介します。 ■観光客の満足度向上と地域の活性化への取り組み  豊かな自然環境を有する奥永源寺地域には、年間を通じて釣りや登山、キャンプなど、さまざまな目的で県内外から多くの観光客が訪れ、道の駅奥永源寺渓流の里を中心ににぎわいを見せています。  こうした中、近年、観光客による路上駐車や不法投棄などが大きな問題となっています。そこで本市では、2年前から地元自治会や愛知川上流漁業協同組合、キャンプ場事業者、道の駅奥永源寺渓流の里、東近江市観光協会などの関係団体と連携して、パトロールなどを実施してきました。昨年度からは、東近江土木事務所や東近江警察署も加わり、路上駐車対策などに取り組んできました。  今年3月には、取り締まりだけでなく、観光客に快適に過ごしてもらえるように受け入れ態勢の整備を進めるため、「奥永源寺地域アウトドアライフ推進協議会」を設立。観光トイレをはじめとする施設整備などの取り組みをはじめ、奥永源寺地域の魅力を発信し、地域の活性化を図っています。 ■愛着のある地域を守りたい  一般社団法人 奥永源寺渓流の里 代表理事 池田 則之さん   年間を通じて、この地域には多くの観光客が訪れます。このことを地域を知ってもらうチャンスだと捉えて、奥永源寺地域アウトドアライフ推進協議会をはじめ、さまざまな団体と連携し、道の駅奥永源寺渓流の里を拠点とした事業に取り組んでいます。  自分たちの暮らす地域にごみがあったり、路上駐車があったりしても何も感じなくなったら地域が衰退していくばかりです。観光客を受け入れながら、愛着ある地域を守るために今何をすべきかを考え、行動に移していくことが次の世代につないでいくステップになるのだと思います。 ◆豊かな自然を安心安全に楽しむために ■ルールを守って自然を満喫  ゴールデンウィークを前に、奥永源寺地域のキャンプ場近くの国道421号沿いなどに路上駐車を防止する看板を6枚設置しました。これは、ゴールデンウィーク期間中、コロナ禍で屋内に比べて「3密」になりにくいキャンプ場に県内外から観光客が集中することによる路上駐車が増加することを想定して設置したものです。    近年、道路の空きスペースへの路上駐車やごみの放置も目立ち、地域の皆さんやルールを守っている観光客などからの苦情も少なくありません。こうした中、本市では、東近江警察署と連携して、巡回パトロールを実施し、ルールを守った行動を呼びかけました。 ■美しい自然を安心安全に楽しむために  3つの約束を必ず守ってください。  @『路上駐車禁止』  ほかの交通の妨げとなる危険な路上駐車はやめましょう。  A『来たときよりも美しく』  バーベキューなどで出たゴミは、すべて持ち帰りましょう。  B『屋外でも距離に注意』  釣り客やほかのお客さんとの距離を保って安全に楽しみましょう。 ■キャンプ場で出会った仲良し3家族  家族との触れ合いを大切に 森越剛志さん  今年のゴールデンウィーク、奥永源寺地域にある「憩いの園黄和田キャンプ場」では、県内外から多くの家族連れなどが訪れ、キャンプを楽しんでいました。  今回、子どもたちとバーベキューの準備をしていた森越剛志さんにお話を聞きました。  森越さんは、4月30日に3家族、総勢12人で県外から2泊3日でキャンプ場を訪れました。東近江市内のキャンプ場を利用したのは今回が初めて。コロナ禍で子どもたちの活動も制限される中、子どもたちを自然の中で思いっきり遊ばせたいという思いからキャンプを計画されました。  森越さんは、「ここは、自然が豊かな上、トイレなどもきれいですごく快適。キャンプ場のルールをしっかり守って、家族との大切な時間を過ごしたい」と優しく話してくれました。 ◆全国2例目自動運転サービスを開始 ■中山間地域の新たな交通手段として   これまで、中山間地域における生活交通の確保を目的に、道の駅奥永源寺渓流の里を拠点とした自動運転サービスの長期実証実験を行ってきました。  今回、秋田県上小阿仁村に次いで全国2例目として、奥永源寺地域で電動カート型車両を使った自動運転サービスを本格導入しました。  4月23日には、出発式を行い、関係者約70人が参加しました。  出発式で小椋市長は、「日常生活で利用いただいて定着させてもらいたい。これから10年、20年先を見据えて取り組んでいきたい」と思いを寄せました。  また、試乗した箕川町自治会長の川嶋章さんは、「揺れもなく、静かで快適。この地域には高齢者の一人暮らしが多いので、うまく活用できれば」と期待を膨らませました。  今後、診療所や直売所機能を合わせ持つ道の駅を訪れる人の移動、さらに登山やキャンプなどを楽しむ観光客の乗車が期待されています。 ■自動運転サービスの概要  運営主体:東近江市  運賃・運送料:運賃:150円/回、運送料:100円/回 ※お得な一日乗車券などもあります。チケットは道の駅で購入できます。  運行ルート:道の駅奥永源寺渓流の里〜銚子ヶ口入口(往復4.4q)  運航スケジュール:運行日:週4日(水・金・土・日曜日)定期便:午前2便・午後4便 ※日曜日は早朝便あり  定員:乗客4人  乗車予約先:奥永源寺地域自動運転事務局 IP=050-6862-0024(年末年始を除く。午前9時から午後4時まで) ■情報満載!『Ecological-tour&Good OUTDOOR永源寺』  日帰りから本格キャンプまで、奥永源寺地域を自分スタイルで楽しめる情報が満載。  道の駅奥永源寺渓流の里に設置していますので、ぜひご覧ください。 ■豊かな自然・歴史文化の息づく地域  母なる湖「琵琶湖」へと注ぐ愛知川の源流がある奥永源寺地域は、標高千メートルを超える山々が連なる鈴鹿山脈の豊かな自然に抱かれています。  平成27年には、数ある鈴鹿の山峰から「鈴鹿10座」を認定し、毎年多くの登山客などが訪れる観光資源となっています。  また、盆や椀、こけしなどを作る全国の木地師をまとめていた「木地師のふるさと」として古くから愛され、平成30年には、「木地師文化発祥の地東近江市小椋谷」として、滋賀県で初めて一般社団法人日本森林学会から林業遺産に認定されました。  豊かな自然や歴史文化が今に継承されている奥永源寺地域の魅力を満喫してみませんか。 問=観光物産課 IP=050‐5801‐5662 ファクス=0748‐23‐8292 (取材:広報課 片山晴紀)