■記号は、対=対象 問=問合せ IP=IP電話 時=日時 場=場所 申=申込み 特集 かがやく!東近江 農業女子  私たちの食生活を支える「農業」。近畿最大の耕地面積を誇る本市にとって、農業は基幹産業であるとともに地域の活性化に欠かせない重要な産業です。  「農業」と聞くと、休日もなく体力が必要な男性の仕事というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。実際、農業分野において女性が経営者である割合はまだまだ男性には及びません。  農業は、女性にとってハードルが高い職業のように思えますが、近年、農業に従事する若手の女性が増えています。こうした若手の女性が、今までになかった女性ならではの視点やアイデアで農業分野における新しいビジネスを生み出すなど、農業に新しい風を吹かせています。  今月は、農業でかがやく女性「農業女子」について特集します。 ■農業女子って?  今、農業の担い手不足が大きな課題となっていますが、これを解決する力として、農業女子に注目が集まっています。  農業女子とは、その名のとおり、農業に従事する女性のことです。市内では農業従事者全体の約3割が女性で、農業の重要な担い手となっています。  農林水産省では、平成25年に「農業女子プロジェクト」がスタートし、女性の新規就農者を増やすためのさまざまな取組が進められています。 ■農業女子プロジェクトとは  農業女子プロジェクトは、農業で活躍する女性の存在を多くの人に知ってもらい、職業として農業を選択する若手女性の増加を図る取組です。女性農業者が日々の生活や仕事、自然との関わりの中で培った知恵をさまざまな企業の技術・ノウハウ・アイデアなどと結びつけ、新たな商品・サービスの開発や情報発信、農業女子を育む活動などを行っています。 ■農業女子の声から生まれた商品 【カネコ総業 Lacuno】 手になじみ、作業しやすく疲れにくいグリップの農具 【ダイハツ ハイゼット】 カラフルなボディーや、フロアの高さを下げるなど乗降しやすい女性目線の軽トラック 【モンベル フィールド クールパーカWomen'sなど】 速乾性・通気性に優れた暑い時期の農作業を快適にするパーカ ■今、農業がアツい!?  担い手不足や耕作放棄地などネガティブに語られることが多い農業ですが、女性が扱いやすい商品や農器具の開発をはじめ、誰もが活躍できる職業として進化しています。  本市には、おいしい農産物がたくさんあります。市内で生産されたおいしいものを食べながら、改めて「食」に向き合い、食を生み出す農業について考えてみてはいかがでしょうか。  まずは家庭菜園から土に触れ、自分で生産する喜びを見つけるのもいいですね。  本市では、「農業」のイメージアップを図るとともに、もうかる農業の確立を目指し取組を進めています。 問=農業水産課 IP=050‐5801‐5660 ファクス=0748‐23‐8291 ■市内で活躍する農業女子を紹介! ●池内桃子さん 池内農園 ・米3品種(就農12年目) ・肥料・農薬不使用 ・綺田町 【就農のきっかけ】 農家の生まれで、父が病気で他界してから母に女手一つで育ててもらったので、親孝行をしたいと思ったことがきっかけです。最初は素材の味を伝える料理の道に進みましたが、お客さんに料理をお出ししたときに、素材の本当の良さを伝えるには、実際に生産して背景を知るべきだと気づいて、母の元で学ぶ決心をしました。 【農業の魅力】 なにより、努力が成果としてお米になること。お米作りは私にとって作品作りのようなものです。大変なことも多いですが、自分で作ってみて初めて食物の大切さが身に染みてわかると思います。1人でも多くの人に農業に触れてみてほしいです。 ☆30年間肥料も農薬も一切使わない自然農法で作っています。 ●小林佳紫さん 湖東こぐま農園 ・いちご農家(就農2年目) ・小田苅町 【就農のきっかけ】  元の仕事にやりがいを得ていましたが、一方で自分のできることに限界を感じ悩んでいました。その頃に家族からの後押しもあって、商品を一から作り出すことができる農家になることを決意しました。 【農業の魅力】  栽培はもちろん、経営から接客、広報に至るまでのすべてに関われるところです。その分、自分の能力不足に悩むことも多いですが、お客さんに「美味しかったよ」と喜んでもらえることで、やりがいに変わります。 ☆来春からいちご狩りも開始予定です!皆さんぜひ、お越しください。 ●町田香織さん 町田さらだぼうる ・レタス・ルッコラなど(就農3年目) ・水耕栽培が特徴 ・永源寺相谷町 【就農のきっかけ】  夫が水耕栽培に興味を持ったことがきっかけで、他の水耕栽培の農場を見学したり話を聞いたりしました。とてもきれいな農場ばかりで、「これならやってみたい!」と思い、一念発起しました。 【農業の魅力】  山のふもとで生まれ育って、農業は大変というイメージがあり、最初は抵抗がありました。でも、就農して色々な農家さんとやりとりしていると、皆さんそれぞれこだわりがあったり、違ったスタイルを研究していたりして、「農業ってかっこいい!」と思うようになりました。自分のスタイルでやれるのが農業の魅力です。 ☆新鮮野菜とお花のアレンジメント「リーフブーケ」も作っています。“もらって嬉しい、見て楽しい、食べて美味しい” 大切な人へのプレゼントにおすすめです! ■未来の農業女子 成宮陽葉さん 八日市南高等学校 ・農業科3年(畜産専攻班)  第73回日本学校農業クラブ全国大会の意見発表の部に出場されました。この大会は、「農業高校の甲子園」と呼ばれる晴れ舞台。成宮さんは、校内選考と県大会を経て近畿大会で最優秀に輝き、近畿代表に選ばれました。 【畜産の魅力】 中学3年生のときに参加した高校の体験入学 で初めて牛に触れました。牛は本当にかわいくて、日々のお世話も苦に感じません。子牛の分娩に携わるときは、「命が生まれるってこんななんだ!」ってすごく感動するし、とてもやりがいを感じます。 【将来の夢や目標】 将来は、もちろん畜産関係の仕事に就きたいです。家畜人工授精士の国家資格にもチャレンジしたいと思っています。受胎率60パーセントの腕の良い人工授精士になることが目標です!