○東近江市法定外公共物の用途廃止等に関する事務取扱要領

平成28年4月1日

告示第204号

(趣旨)

第1条 この要領は、東近江市法定外公共物管理条例(平成17年東近江市条例第242号)に規定する法定外公共物の用途廃止等に関し、法令その他別に定めのあるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要領において「用途廃止」とは、法定外公共物が行政財産としての目的を達成するために直接公共の用に供さなくなった場合に、普通財産として引き継ぐことをいう。

(用途廃止の基準)

第3条 次の各号のいずれかに該当する場合には、用途廃止をすることができる。

(1) 状況の変化により法定外公共物としての機能を失い、将来的にも機能回復する必要がないと認められるとき。

(2) 開発行為等により区画形質の変更が行われ、存置させることが不適当又は不必要であると認められるとき。

(3) 用途廃止に係る法定外公共物に代わるべき施設(以下「代替施設」という。)によって付け替えられ、その機能が保証されるとき。ただし、法定外公共物が有している機能を著しく低下させる場合は、この限りではない。

(4) その他市長が行政財産として存置する必要がないと認めるとき。

2 前条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合は、用途廃止をすることができないものとする。ただし、用途廃止によって周辺地域への影響がないと市長が認める場合はこの限りでない。

(1) 用途廃止することにより、他の土地等に包囲されている袋地が発生し、接道しなくなるとき。

(2) 水道管、下水道管、ガス管等が埋設されている等、公共的利用があるとき。

(3) 代替施設工事が行われていても付替財産の寄附採納がされないとき。

(4) 利害関係人等と用途廃止の同意が得られないとき。

(5) その他市長が存置する必要があると認めるとき。

(用途廃止の申請)

第4条 申請者は、法定外公共物用途廃止申請書(様式第1号。以下「用途廃止申請書」という。)を市長に提出しなければならない。

2 申請者は、用途廃止に当たって、付替え等を伴うときは市長と事前協議することができる。

(用途廃止申請書の添付書類)

第5条 用途廃止の申請書に必要な添付書類は次のとおりとする。

(1) 位置図

(2) 不動産登記法(平成16年法律第123号)に規定する地図又は地図に準ずる図面(以下「公図」という。)の写し

(3) 現況平面図

(4) 求積図

(5) 横断図

(6) 法定外公共物用途廃止同意書(様式第2号)

(7) 法定外公共物の付替えに関する同意書(代替施設がある場合)(様式第3号)

(8) 隣接土地所有者一覧表(様式第4号)

(9) 登記事項証明書

(10) 官民境界確定協議書の写し

(11) 現況写真

(12) 代替施設の構造図、利用計画平面図及び横断図(代替施設がある場合)

(13) 委任状(代理人により申請する場合)

(14) 耕作者証明書(用途廃止しようとする法定外公共物(以下、「申請財産」という。)が農地として地目設定され、農地として利用する場合)

(15) その他市長が必要と認める書類

2 前項に定める図面の大きさは、日本産業規格A列3番以内とする。ただし、やむを得ない場合は、日本産業規格A列2番でも可能とする。

(用途廃止申請書の審査)

第6条 法定外公共物の用途廃止の可否は、東近江市法定外公共物処分委員会規程(平成17年東近江市訓令第66号)に基づき審査するものとする。

(売払価格)

第7条 売払価格は、隣接地の現況により決定する。法定外公共物は単独利用困難な土地であることから、原則として不動産鑑定によらず、隣接地又は近傍類似地(以下、「近傍地」という。)の固定資産税評価額を基準に実勢価格を算出し、地形が狭長、狭小であることから減額補正を行い、処分価格を決定する。

2 売払価格は、次に掲げる現況区分に応じ、当該各号に定める算式により算出される額とする。

(1) 市街化区域の土地又は宅地若しくは宅地と同水準の価格を用いる土地

近傍地の固定資産税評価額(1m2当たり)÷70%×減額補正率50%=売払単価(A)

(2) 上記以外の土地

近傍地の固定資産税評価額(1m2当たり)×相続税倍率÷80%×減額補正率50%=売払単価(A)

売払単価(A)×申請財産の面積=売払価格(B)

ただし、売払単価(A)の額に端数が生じたときは100円未満を切り捨てる(100円未満のときは100円とする。)ものとし、売払価格(B)の額に端数が生じたときは1円未満を切り捨てるものとする。

3 前項の規定にかかわらず、申請地に隣接する土地におおむね5年以内で公共工事による買収事例がある場合は、売払価格を買収単価(1m2当たり)×減額補正率50%×実測面積とする。

4 前2項の算式で求めた単価による1物件当たりの売払価格が130万円以上300万円未満の場合は価格意見書を、300万円以上の場合は価格鑑定書を不動産鑑定士に提出を求めるものとする。ただし、市長が認める場合はこの限りでない。

5 前項の場合における売払価格は、申請財産の近傍地を標準画地として鑑定を行うものとし、前述の額に減額補正率50パーセントを乗じることとする。

6 既に申請地と一体的な土地利用状況である場合は、売払価格に1.3を乗じた額とする。

7 申請財産に隣接して申請者が所有する土地が複数ある場合は、1平方メートル当たりの固定資産税評価額が最も高価な筆とする。

8 売払価格のほか登記に係る費用、代替施設の設置に要する費用及び不動産鑑定に係る費用については、申請者の負担とする。

(用途廃止の決定)

第8条 市長は、法定外公共物処分委員会の審査結果を受けて用途廃止の決定をしたときは、その旨を法定外公共物用途廃止決定通知書(様式第5号)により、申請者に通知しなければならない。

2 申請者が前項の通知の日から90日以内に公有財産譲渡(売払)申請書を市長に提出しないときは、用途廃止の決定及び払下げの効力を失うものとする。ただし、開発行為等による付替えその他予測できない事故等が発生した場合は別途協議することができる。

(代替施設による付替え)

第9条 代替施設による付替えは、次の各号に掲げる全ての要件を備える場合に行うことができる。

(1) 法定外公共物の機能を低下させるものではないこと。

(2) 代替施設が次のいずれにも該当し、市が寄附採納することができるもの

 代替施設が従前の施設と比較して、機能及び財産価値が同等以上であると認められること。

 代替施設の起終点及び申請財産の起終点は同一であること。ただし、申請財産と一体利用しようとする土地に隣接する道路や河川を補助的に媒介して起終点が接続する等、機能的に接続している場合はこの限りではない。

 代替施設の設置により、公衆に利便をもたらすものであること。

 代替施設において、所有権以外の権利が設定されていないこと。

 代替施設の工事完了検査後に市に引き渡しすることができること。

(付替工事完了の届出)

第10条 前条の規定により許可を受けた者は、工事完了後速やかに付替工事完了届(様式第6号)を市長に提出し、検査を受けなければならない。

(代替施設との交換)

第11条 市長は、代替施設の設置により用途廃止をするため不用となった土地(以下「不用地」という。)と市に帰属する代替施設とを無償で交換することができる。ただし、不用地の面積が代替施設の面積を超える場合は、その面積差分を有償の払下げにて精算するものとする。

2 開発行為等に伴う複数の用途廃止における前項の精算は、一括して行うものとする。

(寄附採納申出書)

第12条 代替施設を市に寄附しようとする者は、寄附採納申出書(様式第7号)を用途廃止申請書と併せて市長に提出しなければならない。

(寄附採納の申請者)

第13条 寄附採納の申請者は、用途廃止申請者と同じものであることを原則とする。

(寄附採納の通知)

第14条 市長は、寄附採納申出書を受理し、寄附採納すべきと認めたときは、寄附採納書(様式第8号)により寄附採納申請者に通知しなければならない。

2 寄附採納した代替施設について、引渡しの日から原則として2年以内に当該代替施設に瑕疵が有り、補修を要することが判明したときは、寄附採納申請者の負担において補修を行うこと。

(その他)

第15条 この要領で定めるもののほか必要な事項は、市長が別に定める。

この要領は、平成28年4月1日から施行する。

(令和元年告示第22号)

この告示は、令和元年7月1日から施行する。

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東近江市法定外公共物の用途廃止等に関する事務取扱要領

平成28年4月1日 告示第204号

(令和元年7月1日施行)