押立神社の節分祭で奉納される「ドケ踊り」
[2019年2月5日]
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ドケ踊りは、本来、押立神社(北菩提寺町)で古くから60年に1度行われるとされる奇祭「古式祭」の中で、渡御行列の一部として披露されてきました。踊りの名前の由来は、神様が通るため「退(ど)け」と言ったとする説や「道化」がなまったなどとする説があります。
伝統文化を絶やさないようにと、平成18年(2006年)からは毎年、押立神社の節分祭に合わせ、氏子の還暦を祝って押立神社ドケ祭保存会の会員が奉納しています。
赤や金の陣羽織を着た踊り手が、鬼や般若の面を付けて境内の舞台に登場。笛や太鼓の音に合わせ、「ドッケノ、ドッケノ、シッケノケ」とはやし立てながら踊りを披露します。
前回、古式祭があったのは昭和46年(1971年)。次回は平成43年(2031年)に行われる予定です。
押立神社古式祭(ドケ祭)は、東近江市指定無形民俗文化財に指定されています。
押立神社ドケ祭保存会会長の一守清(いちもり きよし)さん(下一色町)は、「ドケ踊りは、歴史のある祭りです。平安時代の天元元年(978年)に押立山から押立神社に神様が入られたときが始まりといわれ、江戸時代の万治2年(1659年)の記録が残っています。明治時代の記録では17カ村6郷で数百人が1週間ほどかけて村々を踊りまわったといわれます。ドケ踊りを次世代に継承するため、平成5年に保存会を結成して、祭りで奉納したり、押立神社に近い湖東第二小学校の児童に踊りを教えたりして、伝統芸能の保存に努めています。今後は、地域の若い人に踊りの担い手となる会員になってほしいし、節分祭以外でも踊りを披露する場を持ちたい。ドケ踊りには、人を結びつける魅力があります。地域や家族のつながりが希薄になるなか、大人も子どもも参加して地域のつながりを深める機会になればよいと思っています」と話されます。