鈴鹿の森が目指す「未来」

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ページ番号1009678  更新日 令和7年6月27日

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失われつつある森と人との関わり

薪や炭から化石燃料へと移行した燃料革命や、外国産木材の利用拡大、都市部への人口流出などにより、森と人の関わりが急激に減ったことで、森は年々荒廃しています。

人が姿を消した森にはシカが増加し、これらが下層植生を食べることにより、表土の流出や河川の濁りが下流域でも問題となっています。

また、森と人の関わりが減ったことで今まで守り受け継がれてきた「森の文化」が失われつつあります。

こうした問題は、日本全国で起きており、森里川湖のつながりを有する本市でも、森で生じる問題は流域全体に影響を及ぼす恐れがあります。今こそ森に目を向け、自然と共生した持続可能な社会を実現する必要があります。

フィールド博物館としての鈴鹿の森

鈴鹿の森を守ることは、流域全体の環境保全につながります。そして自然環境が保全されてこそ、豊かな文化が醸成されます。この取組は、源流から河口までが一つの市域に収まる本市でこそ実践できる政策であり、日本の森が抱える問題を解決できるヒントになると考えています。

本市では、この取組の実現に向けて、令和6年9月に「(仮称)森の文化博物館基本計画」を策定しました。これは、単に建物を建てるための計画ではなく、鈴鹿の森の豊かな資源を地域全体で保全し、活用していくための計画です。そして、この基本計画の中で鈴鹿の森のうち、特に資源が凝縮したフィールドを「森の文化博物館」と位置付けました。この計画に沿って、地域資源をいかした多彩な事業を展開するとともに、森の重要性を発信するなど、森と人との共生関係の再構築につなげる「フィールド博物館」としての取組を進めています。

地域全体を博物館として捉え、多様な動植物や独自の歴史文化を未来に継承し、住んでいる人と訪れた人が互いに価値を発見していくことを目指します。

 

豊かな鈴鹿の森を未来へ残すために

クマタカ1
クマタカ

現在、令和3年度から継続している森の文化資源調査を推し進め、さらにその情報発信に注力しています。この調査は、鈴鹿の森の資源の価値を学術的にまとめるもので、自然、民俗、木地師、歴史、景観と多岐に渡ります。鈴鹿の森を多角的に見ることで、先人の知恵に学びます。

さらに、この資源を未来に残し、鈴鹿の森の魅力を知ってもらうために、実際に鈴鹿の森に入って体験する観察会や、SNSやホームページでの情報発信を行っています。

現在、今できる取組として季節を変えたさまざまなテーマの観察会を実施するほか、フォトコンテストの実施などの活動を通して多くの人に鈴鹿の森の美しさや魅力をお届けしたいと考えています。

このページに関するお問い合わせ

企画部森の文化推進課
〒527-8527 東近江市八日市緑町10番5号(本館3階)
電話:0748-24-5567 ファクス:0748-24-1457
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