令和7年3月定例会
令和7年3月市議会定例会市長開会挨拶【令和7年2月27日】
令和7年3月市議会定例会開会に当たりまして、御挨拶を申し上げます。
本日、令和7年3月東近江市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位には御多用の中、御出席を賜り誠にありがとうございます。
議員の皆様には、日々東近江市の発展と市民の福祉増進のため、活動をいただいておりますことに対しまして厚くお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。
本日、4期目の初登庁をさせていただきました。大変多くの市民の方々をはじめ市内各種団体や市議会議員の皆様に出迎えていただき、引き続き東近江市政をお預かりする、責任の大きさを改めて感じているところでございます。
今一度、初心に返り、市民の皆様の声にしっかりと耳を傾け、1市6町の合併により誕生し市制20周年の節目を迎えた本市において、市民がこのまちに愛着と誇りをもち、各地域がいきいきと輝く「強く、豊かで、そして優しいまち東近江市」の実現に向け全身全霊を捧げてまいりたいと考えておりますので、議員各位をはじめ市民の皆様には、すばらしい東近江市の創出に向け格段の御理解、御協力を賜りますことをお願い申し上げる次第でございます。
それでは、4期目の東近江市長就任に当たりまして、東近江市政に対する私の所信を述べさせていただきたいと思います。
私は、これまでの3期12年、一貫して3つの理念と5つの基本政策を掲げ、鈴鹿の山々から琵琶湖までが一つの市域となった森里川湖の多様性のある自然の上に、千年を超える歴史、文化、伝統が蓄積されたすばらしい東近江市の地域資源を磨き上げるとともに、合併によってもたらされたスケールメリットを最大限にいかした政策を推進し、旧市町の均衡ある発展はもとより、11万人都市として自己完結ができるまち、質の高い暮らしが享受できるまちを目指し、市政運営に取り組んでまいりました。
地域の活性化と基盤整備の充実につきましては、中心市街地の活性化を進めたことにより、新規出店が100を超え、八日市駅前周辺ではホテルや観光交流施設とオフィスや分譲マンションを備える複合ビルが完成、大学のキャンパスが開校されるなど第2期中心市街地活性化基本計画に掲げております「日常的なにぎわいにあふれ、魅力的な店舗やオフィスなど都市機能が集積する豊かな暮らしが実感できるまち」を少しずつでありますが着実に実現しているのではないかと感じております。
また、本市発展に欠くことができない近江鉄道線につきましては、県、沿線市町とともに存続を決定し、昨年4月に上下分離方式による運行形態へ移行し新たなスタートを切ったところでございます。今後も引き続き更なる利便性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
インフラ整備では、長年の懸案でありました垣見隧道や外環状線聖徳工区の完成等により中心市街地や副次都市拠点であるJR能登川駅周辺地域へのアクセス向上と慢性的な渋滞緩和につながりました。一方で、近畿圏と中京圏の中間に位置する立地の優位性を更に高めるため国道8号や307号のバイパス、黒丸スマートインターチェンジの設置など広域幹線網の整備を更に進めてまいりたいと考えております。
経済政策では、地元経済団体などとの連携を強化し、地域産業の活性化に取り組むとともに、企業誘致を積極的に進め、新たに20社の企業を誘致したことで、税収の確保や雇用の拡大を図ることができました。令和5年4月には、経済団体だけではなく農業や金融、観光、報道が連携する東近江市経済団体同友会を立ち上げ、オール東近江市で経済の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。
福祉、医療につきましては、障害者地域生活支援拠点施設の整備、市立能登川病院と蒲生医療センターの機能強化を図りました。特に、能登川病院では眼科であるアイセンター、蒲生医療センターではがん治療において市内で先進医療が受けられるよう医療体制の充実を図っているところであります。また民間病院も含め市内の各病院が専門分野を強化し質の高い医療を提供し、市域全体で総合的な地域医療の確立を進めるため地域医療連携推進法人東近江メディカルケアネットワークを立ち上げるなど、地域でつくる総合病院を目指して取り組んでいるところであります。
農業の分野では、地域商社「株式会社東近江あぐりステーション」を設立し、近畿最大の耕地面積を誇る本市のポテンシャルをいかすため、農家の方々の生産意欲を高めもうかる農業を推進するとともに、高収益作物の生産拡大や担い手育成に着実に取り組み、スマート農業の推進をはじめ、これからの農業の基盤となる大規模圃場整備にも力を注ぎ、国営農地再編整備事業「東近江地区」が動き出したところであります。
子育て支援と教育につきましては、認定こども園の整備や保健子育て複合施設ハピネスの開設、全国に先駆けて実施した子育て世代に好評の見守りおむつ宅配便、里山保育の推進や小中学校の学習環境の充実など、結婚から妊娠、出産、子育てまでの切れ目のない支援を行う体制を構築し、将来を担う若者や子育て世代が夢を持てるまちを目指し取り組んでまいりました。
安全・安心な市民生活の確保、災害に強いまちづくりのため、長年の懸案でありました蛇砂川八日市新川の暫々定通水、道路・橋りょう・トンネルといった道路インフラの長寿命化や上下水道等のライフラインの強化を進めるなど、近年の度重なる大雨災害や地震災害への対策を講じてまいりました。今後も市民の暮らしの安心をしっかりと支えていかなければならないと考えております。
この12年間で実現できた施策がある一方で、ようやく動き出した施策や道半ばの施策もございます。市政運営は継続性が大切でありますことから、これまで取り組んできました施策を更に深化させ、市民の皆様が「東近江で生まれ、育ち、生涯を通じてこのまちで充実した人生を過ごしている」と実感ができる、クオリティの高い魅力ある東近江市の実現に向け、より一層努力をしてまいりたいと考えております。
特に今後4年間の施策の推進に当たりましては、次の5つのことに重点を置き進めてまいります。
1つ目は、多くの企業や商店が本市に拠点を構え、経済の活性化につながるよう企業誘致等に積極的に取り組むとともに、市の知名度アップを図るため、観光施策を強力に推進し、地域がにぎわい交流人口の増加につながる取組を進めます。
2つ目は、米どころ東近江の農業を守るため、後継者の確保や各種農業振興など持続的な地域農業の発展を目指した取り組みを進めます。
3つ目は、人口減少対策として、都市基盤の整備や公共交通の機能強化、歴史・文化・伝統の磨き上げにより「魅力ある東近江市」につながる取り組みを進めるとともに、定住・移住施策に取組ます。
4つ目は、子供が健やかに育つまちを目指し、結婚、産、子育てまでの切れ目ない支援をより充実し、子育て家庭が安心して子供を産み育てることができる環境づくり進めます。
5つ目は、多様な福祉ニーズに対応する包括的な支援体制の構築に更に強力に取り組んでいくとともに、地域でつくる総合病院を目指し地域医療の充実を図ります。
今後の10年先、20年先を見据え、スケールメリットを最大限にいかして地域に活力を呼び起こし様々な施策を前進させることで、「より強く、より豊かで、そしてやさしい東近江市」を目指し、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
それでは、令和7年3月東近江市議会定例会に提出いたしました各議案を御審議いただくに当たり、市政に臨む一端を申し述べたいと思います。
令和7年度当初予算につきましては、予算編成時期に市長選挙が予定されておりましたことから、骨格予算として、一部政策的な事業を除き、第2期東近江市まち・ひと・しごと創生総合戦略の4つの柱であります
「働き住み続けたい活力ある東近江市の創生」
「行きたい住みたい魅力ある東近江市の創生」
「若い世代が希望をかなえる夢のある東近江市の創生」
「誰もが安心して暮らせる豊かな東近江市の創生」
の実現に向け、中心市街地のにぎわい創出、各産業の振興、結婚から妊娠、出産・子育てまでの切れ目ない支援、健康福祉・地域医療の充実、教育環境の整備をはじめとして、観光や歴史文化、スポーツの振興、都市基盤や公共交通機能の強化など、いずれの分野においても、その歩みを止めることなく事業を継続していくための予算を計上しております。
また、44年ぶりに滋賀県で開催される国スポ・障スポ大会では、本市で8競技を開催することとしており、これを契機に本市のスポーツ振興や健康増進を図るとともに、参加選手はもとより、関係する人々にとって記憶に残る大会となるよう滞りなく運営するための整備費などを計上しております。加えて、引き続き市制 20 周年念事業として、市民の一体感や本市への愛着を高める施策を実施する予算を計上しております。
長引く物価高騰等の影響による市民生活や地域経済の安定を支える施策を途切れることなく実施するとともに、人口減少や少子高齢化の進行、情報技術の進展などに伴う社会構造の急速な変化に対応するための予算として編成いたしましたが、児童手当の拡充や妊産婦支援など国の制度拡充、障害者サービス給付の需要増、物価高騰等による経常経費の増、人事院勧告に基づく職員人件費上昇等に対応するため当初予算の総額を過去最大規模の 554 億円とし、前年度予算と比較しますと7億円の増額となりました。
一般会計当初予算は、一般行政経費を中心とした通年予算として編成しており、6月に政策的経費等を盛り込んだ補正予算を編成することとしております。引き続き市民生活への影響や課題を的確に捉え、将来世代に禍根を残さないよう限りある財源を有効に活用し「財政の健全化」と「施策の推進」の両立を図ってまいります。
以上、令和7年度の市政に臨むに当たり所信の一端について述べてまいりましたが、市政運営に当たりましては、これまで以上に関係部局が十分に連携し、より効果が発揮できるよう組織の総合力をいかし全庁をあげて取り組んでまいりたいと考えております。
そのためには、職員一人一人の知識や経験をいかし、市役所の組織力を更に高めるとともに、市民の皆様の声に耳を傾けながら、市政運営に取り組んでまいりたいと考えております。
本日、御提案申し上げます議案は、専決案件1件、予算案件13件、条例案件13件、その他案件1件、人事案件2件の合計30議案でございます。
どうか慎重に御審議をいただきまして、適切な御決定を賜りますようお願いを申し上げまして、開会に当たりましての挨拶とさせていただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
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