森里川湖をめぐるストーリー 7

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ページ番号1003446  更新日 令和7年1月6日

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森と人をつなぐストーリー

このコラムは、鈴鹿の森から始まり、森里川湖を通じて人と自然がつながっていることを感じていただくものです。

湖東地域の石の文化

市内の山々は、主に湖東流紋岩や花崗岩で形成されています。先人は、加工しやすいこの岩石をさまざまなところで活用しました。

市内にある古墳では、湖東流紋岩を積んで石室を作る例が多くみられます。また、全国的にも滋賀県は中世石造物の宝庫であり、蒲生地区や蒲生郡日野町には、主に花崗岩で作られた美術的価値を高く評価されている石造物が多数残っています。特に、古代の石造物である石塔寺三重塔(石塔町)、鎌倉時代の層塔である涌泉寺九重塔(鋳物師町)や赤人寺七重塔(下麻生町)などが国の重要文化財に指定されています。

室町時代には、花崗岩・湖東流紋岩製の五輪塔や石仏が市内各地の寺院や集落などで多数作られ、集落のお墓にも供養塔として残っています。

また、湖東地域の山岳寺院が持っていた石積み・石垣技術が戦国時代に城郭の石垣構築に用いられ、安土城築城につながったといわれています。地域の石材が人々の生活や信仰、文化に密接に関わっていたことがうかがい知れます。

このように、私たちの祖先は、市内の山や谷、川で採れる石を巧みに利用しました。石塔や石垣などには、その知恵や工夫、技術が随所に見られます。

市内全域で見られる石の文化は、地質条件をいかし、自然と共に生きた人々のあゆみを示す特徴的な文化といえるでしょう。

国重要文化財石塔寺三重塔(石塔町)の写真
国重要文化財石塔寺三重塔(石塔町)

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