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地域にある森林資源を生活に取り入れる 「普段のくらしで森を感じてみませんか?」(2007年3月11日(日) 東近江市永源寺図書館)
ふだんの暮らしで山を感じるもの ちょっと1枚目の。私のパソコンとかが具合悪くて、いろんな楽しいイベントの写真を撮ってたんですけれども、ものすごい作業みたいな写真になってますけれども。これは間伐をしている時の写真なんですけれども、このほかにもクモよけテープを巻きに行ったりとか。そのクモよけテープを巻きに行くとか、間伐をしに行くというと、どうしても先入観、「作業! こんな斜めの足場の悪い所に行ってハード!」っていうイメージがあるんですけれども、その昼間の一日の中でもランチタイムを使って、「この木がコインだとしたら、この木を一本いくらで売ってなにを買いますか」とか、そういう学習プログラムをさせてくださる時が、年間に何回かあるんですね。そういうのを体験したりして、「そうかあ。木ってあたりまえだけど、私たち家のまわりをぐるっと見まわしたら、土からできてるもの、木からできてるもの」。今だとプラスチックとかもういろんな素材があるんですけれども、でもふつう家の中をぐるっと見渡すと、畳がなくなり、フローリングのお家が多い中で、フローリングも木だし、と思うと、注目してみるとすごく、着目って言う方がいいのかな、木でできてるものって多いんですよね。 はい。これはただ散策に行ってるんですけれども、こんな大きい木になるんだあっていうので、この山じゃないんですけど、大きな木の実が落ちて双葉になっている写真も撮ったんですが、それも見ていただきたかったんですが、うまく写せなかったんです。あたりまえだけど、この双葉があんな木になるのかと思ったらすごいロマンが広がって、またそれを見に山に行きたいなあとか思うんですよね。 次、チョウチョなんですけど。あ、これは山に行くとこういう幻想的な雨あがりの景色とかに出会うんですよね。 全然見えなかったですね。ここに、真ん中に、すっごいきれいな紫のチョウチョがいるんですけど。山に行ってチョウチョを見ると、ふつうに自分が街中でチョウチョに出会っても、チョウチョを見るっていうことで、自分の経験の中から山を思い起こすことができる。そういうので、ちょっと撮ってみたんですけども。ちょっと古いんですけどね。 その辺りからですね、私の家の中に行きます。家の中にはいろんなプランターを置いているんですけども、テーブルも実家からもらってきたすごい古いガタガタのテーブルなんです。花を生けるというかそういう時の、昔ながらのふつうの華道の器ももちろん土とかでできていますけど、買ってきた鉢のままなにかきれいなものに入れるのではなくて、竹でできたものとか、上も竹で編んだものとか、あとツルで巻いたものとか、そういうのを使うようにしていると、ただ家の中にいても。 これもツルですね。こういうのを使うようにすると、(ちょっと所帯じみていて申し訳ない。冷え症とか出ていますけど)ツルももちろん木で、山から採ってきて編んだものをとか、毎日、ふつうにテレビの横にこうやって置いてあるだけでも、このまま白い鉢のままやるよりかは全然。マンションなんですけどね、自分の経験があると、これを置くだけでもなんとなく山への思いっていうのが、毎日離れることがない、そんな感じなんですよね。 はい、次行ってもらってもいいですか? ごめんなさいね、おかしくて。それカゴケース、これもそうですね。次いいです。 で、ベランダ、はい、10番で。ベランダもなにが撮りたかったかというと、木も木なんですけど、向こうに斜めにたてかけてあるのが、今年の冬にヨシ刈りをしてきたヨシなんです。このヨシもやっぱり水の浄化で、今滋賀県ではヨシが減ってきてすごい問題になってますけど。こういったヨシも植物ですけれども、次してもらってもいいですか? なんでヨシを持って帰ってきたかというと。 私ね、すごい視力はいいんですけど、私の中でまぶしがりというのがあって、太陽の光がすぐまぶしいんです。光がだめというわけじゃないんですけど。なので、まぶしい時にはタオルをぶらさげるんですけど、このタオルの代わりによしずを編もうと思ってヨシをもらって帰ってきたんですね。こんなふうにこっちもよしずなんですけども、そんな感じで、ふつうのマンションのなんの変哲もない所でもちょっと工夫をすると、自分で山とか森とかを感じることができるのかなあと思って、ちょっと写真を撮ってきました。 これもですね、今まではそんな意識がなく買ってたものでも、ちょっと一度山に行ったり、一度木の体験プログラムに入ってみると、その経験が今まさに昨日いた部屋、今日いた部屋の今日に生きてくるんだなあって実体験で思ったんですね。ちょっと写真がうまく出なかったんですけれども、鍋敷きも、いいですいいです。おかしいかもしれません、ないかもしれません。鍋敷きも今まで布でできたふかふかのを使っていたんですけども、鍋敷きも木でいいじゃないと思って、木をそのまま食卓に置いて鍋敷きにしたりとか、これ買ってきたんですけど、このお箸置きも今いろんなかわいいのがありますけど、屋久島に屋久杉を見に行ったんですね。その時に屋久杉の間伐材でつくったお箸置きを買ってきたんですけれども、これがどんどんどんどん色が変わってきてすごく風合いがいいんですよね。こういうのも間伐材で、たくさんの人のおみやげが買えるぐらい安いものだったんですけども、こんなふうにお箸置きを使ったりして、長生きになれるようにと思って使ってるんですけども。 こんなふうに一回そういう所を体験して楽しんでみると、「楽しい」という思いが大事なんですけども、楽しいと思って帰ってくると、「ハッ!」「ハッ!」って。昨日と今日のおんなじ空間にいてても、自分が着目するところが変わってくるので。 今日お集まりの方はきっとそういうのがあたりまえに身についていらっしゃる方ばかりかなあと思うんですけども、若いお父さんお母さんとかだったら、そういう「作業」って後からね、パネルディスカッションの時にちょっとテーマにしたいなあと思っているんですけど、「作業をしに行く」というイメージが強くて、しんどい思いをしに行くのはいやだから、もう行かない。そうすると、子どもたちはそこの場所をもう知らないっていうふうになってきてしまうので、大人がしんどいっていう思いで行くのではなくて、なんか楽しいことがあるっていう期待感を持ってそこに行くと、きっと子どもはいつもながらに楽しいけど、大人の方がもっと楽しい感を大きく実感をすることができて、帰ってきて、そして、家の中で毎日見てたものが、「あ、そうか、これってそうなんや」とか、「これ、もっと木のものに変えてみよう」とか。木だけじゃなくても、「土のものに変えてみようかな、プラスチックじゃなくって」っていうのが。 自然から入ってくる場合と、また今すごい健康志向ですから、「体のためにいいもの」っていうと、ものすごく売りになりますよね。だから、私も家の中に最初植物を置いたのはそうだったんですね。電磁波ばっかりを受けるのはいやだから、木を置こうと思って。いたる所に、ここはジャングルかっていうぐらいの家の中になっているんですけど、これでラジオもあり、テレビもあり、パソコンも家族二人で二台あり、いろんなものがあるから、「私はこの木で電磁波から守るわ」と思っていたら、そこから木を使うことになったりとか。だから、健康から入ると、たとえば今日のまな板もね、前の方にあるんですけど、「プラスチックのまな板じゃなくて木のを使ってみようかな」とか、そんなふうにちょっとずつ視点が変わっていったりして。ふだんの生活で、木の香りというのもね、もちろん温泉とか行ったら、いいお風呂入ったら、「いい香り!」とか思うのと一緒に、間伐に行った時にちょっとおがくずをもらってきて、それを洗濯のネットに入れて、お風呂に浮かべてみるとか。そうしたら、家のマンションのちっちゃなお風呂やけど、目つぶったら「ああ〜、ここは温泉!」とか思うことができたりとかね。そういうちっちゃな幸せ感を感じることができるので、みなさんもそんなふうにちょっと視点を変えてみたりして楽しんでみてはいかがでしょうか? でも、まず第一は快適に楽しむというのが一番いいことかなと思うので、後ほどみなさんの意見と一緒にお話をして行きたいと思います。簡単な話でしたけれどもね、どうでしたでしょうか? ありがとうございました。(拍手)この後のお話のほうがもっともっと楽しいですからね、期待して下さい。
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