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人と自然を考える会
所在地
滋賀県東近江市八日市金屋2丁目6番25号
東近江市立八日市図書館内

TEL:0748-24-1515
FAX:0748-24-1323
 
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地域にある森林資源を生活に取り入れる

「森とつながる暮らし方を提案します」

(2007年3月11日(日) 東近江市永源寺図書館)
パネルディスカッション

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滋賀の山は大丈夫?

中野:じゃあきれいな、元気な森が広がっているんですね。滋賀県の山って他府県の山に較べると、山の所有の形がちょっと違うっていうか。普通は買い上げて国有林とか、山自体が国のものとかっていうのが他府県では多くなってきているのが、滋賀は私有林というか山(ざん)というか、まあ山(やま)ですね。だから、すごい自分の所有の割合が滋賀県は高いんですって。だから余計に山の所有者が自分の山を手入れしなくなったら、そのまま山が朽ちていったりとか、老いていったりとかしてしまって、手が入らなくなっていく。荒廃が早いんじゃないかっていう話も聞いたことがあるんですけども。今永源寺の森は元気だという川嶋さんのお話でしたが、山全体を見て、「こんな時代になるとは」っていう今言葉があったように、今滋賀県の山を見てみていかがですか?

川嶋:もう後継者がなくなった、というか山の景気が悪くなったこともありましてね、若い子がおりませんもんで、今後山が荒れるんと違うやろか、管理ができんのと違うやろかってそんな心配をしてます。

中野:だから、少しでも今までみたいにそれに従事する人が増えていかなくても、森林ボランティアで県でもいろんな課、団体、組合とか、そういうところが森林ボランティアというのを募集していて、ホームページとか見てたらいろんな山に行ける。たとえばですけど、永源寺だけっていうのではなくて、この時期になったらどこどこの山、この時期になったらどこどこの山って行って、楽しめるプログラムを提案されているので、そういったボランティアの人が増えてくるととてもまた潤ってきて、ずっと従事してそこに住み着いてもらわなくても、なんとか山が元気になってきて。じゃあそしたらっていうことで、また戻ってくる人が増えるといいなあと思うんですけどもね。そういった楽しいプログラムに参加するというのも、1つの手段かなあと思いますしね。

 このボランティアっていうのも、実際県内のボランティアの人は少ないんですね。都会から、田植えでもそうなんですけど、田植えにしても、琵琶湖のヨシ刈りボランティア、森林ボランティア、全部そういうボランティアでも、滋賀に行けば豊かな気持ちになれるっていう変なセレブ感といいますか、ステイタスな感じ? それが都会の人には受けてて、滋賀県の人は身近である上に、別に山に行ってステイタスが高まるとはな、とかそういう感じなんですけど、でも都会の人がすごく多いんですよ。本当にわざわざリュックしょって新幹線でそのために、今日田んぼのために新幹線で東京からとかね。山にテープ巻くために神戸から、神戸も裏山すごいあるやんっていうそういう所から、みなさん滋賀に来られるんですね。

 そういうことを思うと、滋賀はそれを売りにしていくと、滋賀に来るとなんかちょっとリッチな感じになれるよ、セレブな感じになれるよ、田舎なのにと。それを売っていくと、もっともっとよその人が来て潤って、滋賀の人がそれに影響を受けて、「ああ、ほんなら私ら自分らの足元もなんとかしなくちゃ」って思うようになったらなあって思っているんですけども、まあどうでしょうね。

 私、そんなに琵琶湖にも山にも近くなかった家で薪割って、それは田舎だったからということもあるんですけども、薪割ってお風呂入ってましたけど、その薪割りを今若い人がして、薪ストーブを新しいお家につけるというのは、やっぱりこれちょっと半ステイタスにつながるかなあと思うんですけど、どういう方が薪ストーブを家につけようと思って依頼をされに来るんでしょうね? 回渕さんいかがでしょう?

薪ストーブを入れる人たち

回渕:この会場にも、私が実際工事させていただいた方と今建築中の方がいらして、どちらも共通してますのがリフォーム、昔のお家をリフォームなされた。で、リフォームするにしても、素材にかなりこだわってらっしゃいます。

 たとえば今建築中の方は、滋賀県の木、もちろん設計士さんも工務店さんもなんですけれども、そういった所に依頼されて、地元の木で家を建てたいと言われる方。あともう一人の方がおられたのは、僕が工事したんじゃないんですけど、山の上の方で寒いさかいに薪ストーブ。そこのお家はクーラーない、まあ政所の方とかクーラーない人多いですもんね。

中野:そうですね。必要がないと言いますか。

回渕:薪ストーブは実際6ヶ月以上ずっと焚きっぱなしなんで、

中野:はあ、長いですねえ。半年。

回渕:半年焚いていらっしゃいます。そういう本当に生活に必要な方と、ちゃんとした家を建てたいと思っていらっしゃる人が、薪ストーブを入れようと。やっぱり暖房になにがいいのか。わけわからんもんで家を建てたくないと。やっぱり地元の木とか水とか砂とか土とか紙とか、そういった家を建てたいと言われる方が今どんどん増えているんで、そういう方が求められる暖房っていうと、火力発電でもないし、石油ファンヒーターでもないし、再生できる燃料。それはペレットストーブであったり、薪ストーブであったりなんですけれども、そういうお考えの方と、あとこれはおもしろいのは、パナホームでお家を建てられた方。オール電化なんですけども、全部電気はいやっていうことで、それはご主人じゃなしに、奥さんが薪ストーブを入れたいということで、来月ぐらいにその家が完成するんですけども、パナホームの営業の方も初めてや言うてはりましたけれども、薪ストーブがついにパナホームに入ったか、みたいな感じで。そんな感じの方ですかね。はい。

中野:こだわりですよね。すごくこだわり。

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