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人と自然を考える会
所在地
滋賀県東近江市八日市金屋2丁目6番25号
東近江市立八日市図書館内

TEL:0748-24-1515
FAX:0748-24-1323
 
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地域にある森林資源を生活に取り入れる

「森とつながる暮らし方を提案します」

(2007年3月11日(日) 東近江市永源寺図書館)
パネルディスカッション

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薪ストーブは森を守る

 それでは、それぞれが木に携わるお仕事をされていて、実際森にどっぷりいらっしゃった川嶋さんもいらっしゃるんですけど、最後に一言ずつ、今後それぞれのフィールドにおいてこうなっていったらいいのになという願いを持っておられたりとか、普段いろんな気持ちを抱いていらっしゃると思いますので、一言ずつご意見をいただいて、締めていこうかなと思いますので、それでは川嶋さんからお願いいたします。

川嶋:どうも本日は長時間いたらない話でごめんしとくれや。私はともかく今後もなんとか山に住みたいし、若い子につないでいきたいなあというような気持ちはせいいっぱい持ってますので、みなさんも1つご協力いただきますように、よろしくお願いします。

回渕:今、薪ストーブがこういうような形でブーム、いろんなんに載ったりとかでブームになったりしてきてるんですけども、団塊の世代の方たちの家をリフォームとか都会、街中をちょっと外れて田舎の方で畑のある土地を買って、老後とかっていう方もあったりして、そういう方々への薪ストーブの工事をさせてもらったりしているんですけども、今の間は薪割りはできても、あと10年15年歩くのもちょっときつうなってるのに、20cm30cmのコナラとかカシの薪割れるか言うと、そんなんはもう無理だと思うんですね。

 そうなってからでも気軽に薪が買えるようにっていうか、ドイツなんかで実際ガソリンスタンドでも薪が販売されてる。それも安い値段で販売されてますし、イタリアなんかでもまあピザっていうのもあるんですけども薪の使用量はうんと高い、日本に較べてすごい高い比率なんですね。一般家庭の熱源の中の30何%薪が使われているということで。

 日本は環境を守るとかいうことで、山の木を使わないことによって逆に環境が崩れてしまったと。インドネシアは逆に木を伐りすぎて、今も環境が崩れてしまっている。だから、今まで安く販売させてもらった樽の木がインドネシアに行ってしまったというとんでもない現象になっているんで。

 雑木は伐れば成長するんで、ナラの木とかカシとか伐ったら自然破壊みたいに思ってらっしゃる人が今でもすごく多いんですけども、愛郷の森でもナラ枯れの木がすで何本か見つかりまして。ナラ枯れっていうのは初めて聞かれる方も中にはあるかと思うんですけども、カシノナガキクイムシという虫がいまして、それは大体老木っていいましょうか、樹齢30年以上のコナラとかミズナラとかどんぐりのとれる木を好んで入りよる虫なんですね。春に入っても、夏ぐらいには葉が真っ茶色になって、こんな時期に紅葉が始まっていると思われるかもしれないんですけども、そういうなんが滋賀県でもどんどん増えてきてます。

 北陸なんかもその被害が多くて、クマとかそういうなんが食べるエサがなくなっていると言われている理由も、そういう太い木、樹齢25年30年の木っていうのは、どんぐりの実が小さくておいしいエサじゃないんです。逆に10年とか20年とか若い木はどんぐりの実も大きいし、食べておいしいらしいんですけれども。

 だから、薪ストーブを入れてらっしゃるお客さんの家に薪がいっぱいダーッと積んであって、これが自然破壊だと思ってらっしゃる人は大きな間違いだということを逆に知っていただきたいなあと。伐ることによってどんどん再生していくし、シカとかクマとかそういうなんの被害をそこで止められる、今までそうやったんが崩れている理由にそういうなんも1つあるということを知っていただきたい。まあ、これはストーブ屋といいましょうか、そちらからの意見でした。以上です。

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