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人と自然を考える会
所在地
滋賀県東近江市八日市金屋2丁目6番25号
東近江市立八日市図書館内

TEL:0748-24-1515
FAX:0748-24-1323
 
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地域にある森林資源を生活に取り入れる

「森とつながる暮らし方を提案します」

(2007年3月11日(日) 東近江市永源寺図書館)
パネルディスカッション

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薪割りクラブの活動

中野:なんか馬路村の温泉のお湯はすごいつるっつるになるんですって。で、女の人って結構こだわりますけど、さっき馬路村に行ったスタッフの男性が、「あそこのお湯はつるっつるになったわ」って言ってはったのを聞いて、ああーよっぽどつるつるになるんやなって。男の人そこまでねえ。「あったまったわ」って言っても、「肌がなあー」とは言わないと思いますので、またこの後からもたくさん入りに行くと思いますので。

 ええー、子どもさんはいらっしゃるということなんですが、子どもがそうやって外に出たいなあとか山に行ってみたいなまで思わなくても、子どもは興味があっても親に関心がないって。

 これ、先ほどちょっと私も言ってましたけれども、だから親に関心を持ってもらおうと思うと、これはどうしたらいいのかって思うんですけど、なんか大人の方に山に入ってもらう方法みたいなん、そういうのをどんなふうに思われますか? ふだんそういうふうに考えたりされてること、回渕さんとか川嶋さんとか、はい。

回渕:県内あちこちで今薪割りクラブっていうのをつくりかけてるんですけども、私もストーブのお客さま、県内あちこちにおられるんで、去年したのは湖北の方で湖北薪割りクラブっていうことで勝手に名前を付けて9名来ていただいて。もう使ってない保育園の跡地を無償で貸してもらってるんですけれども、そこへ原木をうちが届けたり、あるいは森林組合に頼んどいても雑木は出にくいんですけど、まあたまに出る時もあるんで、そういう時にそこへ降ろしていただいて。ストーブのお客さんたちがチェーンソーを持ってダーっと来て、薪割りして、その時に子どもさんも連れてきたりとか。やっぱり子どもの前でお父さんがチェーンソーとかをバーッとやってるのはどうもかっこいいみたいで。

 あとは山を持っていらっしゃるストーブのオーナーのお客さんもおられるんで、そこの近くのお客さんに声かけて、先ほどもありましたように、自分で山持っててもなかなか自分の山を手入れしてらっしゃらないんですね。ただ戦後の時ぐらいは一生懸命お風呂とかカマドとかで薪を取りに行ったけれども、もう取りに行ってへんと。もうおじいちゃんらも「どこまでが境い目やったか覚えてへんなあ」と言いながらも、薪ストーブが家に入ったことで、そしたらまあ昔行ってた山行こうか言うて山に行かれる時に、ストーブのお客さんに一緒に声かけてあげて、一人二人で行くよりは三人四人で行った方が、雑木なんてすごく重いんで、伐り倒してこっちに出すにしても。そういうなんで一緒に山に入ってもらったりとか。

 そういうなんがおかげさまでぼちぼちぽつぽつと増えてきたんで、愛東の方なんかはあいとう薪割りクラブさんがついにちょっと大型の薪割り機を買われて、自分たちの薪だけじゃなしに、エンジンの薪割り機で割って、さらにようけ割った分を来年から一般の方に販売しようということになりました。

 そういうなんで、里山はいろんなボランティアでいろんなお考えがあるんですけれども、里山活動は大事なんですけども。僕はこの前長野の方に行って、向こうの薪屋さんとかストーブのこととか話をしてきた中で、長野は年間大体1500台ぐらい毎年薪ストーブが販売されているんです。薪ストーブで暖房している家っていうのは本当に多いんですよね。まあ別荘地もありますけれども。

 ところが、滋賀県は薪ストーブで暖房しなくてもいい地域も、石油ファンヒーターとかエアコンだけでそこそこ冬を越せる地域も多いもんで、薪ストーブの普及というのは難しいんですけれども、そこまで求めてらっしゃらない人もあるんですけど、大体滋賀県で販売が年間200台ぐらいかなと思っているんですが。長野の方は薪屋さんがいっぱいあるんです。それで、造園の人とか建設業、建築業とか、昔ながらの薪屋さんっていうのがいっぱいありまして、一束260円とか300円で平気であちこちで買えるんですね。ここらで薪屋さんで買おうと思っても、薪屋さんがまずないし。向こうの方は薪屋さんというお店がちゃんと、お店っていうか薪があって、一般の人がここらでやってる里山活動みたいなことをその人たちも自然とやってらっしゃるわけなんです。ちゃんと計画的に伐採して、この冬場はこっからここまでの雑木を伐って、ダーッとしてって、大体25年ぐらい経ったら一まわりするような形で、ご存じのように伐採することによって雑木はどんどん伸びていきますんで。そういうようなことが計画的になされている地域が多いのが分かって。

 滋賀県の方なんかはそういうのが全然ないですし、だから里山活動しないといけないんですけども、僕が思うには、ストーブ屋っていう仕事なんですけれども、薪を、ストーブを使うことによって、みなさんが薪屋さんっていうか、でどんどんそれが里山活動にもなっていくし。お父さんがストーブを入れたら、いやが上にも子どももお母ちゃんも一緒に庭で割ったやつを家の中に薪のリレーして入れたりとかしたりとか。

 あとこれも再来月ぐらいから動きかけるんですけれども、森林組合さんのちょっと広い場所を貸していただいて、それも雑木をぼんとそこへ降ろしていただいて、そこはチェーンソーとか使っても全然近所に迷惑かからないんですよね。街中でチェーンソー使ったらそんなもん絶対すぐ隣から文句言われますし、そういう所では、玉切りして、薪割りして、それを袋に入れて計って、キロなんぼでお客さんは買って行って、そのお金を森林組合さんの方に納めるという形で、出た時に雑木をそこの土場へ降ろしてもらうというのをある一ヶ所試験的にやっていって、なんとかそういうので少しでもという方法でこういう活動やってます。

中野:山に行って木を見て、木を使いたいからストーブを入れたりする人もいれば、ストーブから入って、「かっこいい! うちのリビングにストーブを!」と思ってつけたら、あ、薪が要る、薪ってなんや、みたいな。そこから薪を得るために山に行くようになるという。きっかけ、最初は違うかもしれないけど、それでも結果を生むことはどちらも同じなので、きっかけが違っても美しいといいますか、どちらも優しい行動につながるので、今のは素敵かなあと思うんですけど、その薪割りクラブ、別に自分の家に薪ストーブがなくても、薪割りクラブに入るっていうのはできるんですよね? できますよね。

 ね、思いっきりなにかをするっていうのは、森林ボランティアの間伐でもそうなんですけど、まあ街中のバッティングセンターに行って思いっきりバッティングするとかね。素振りをゴルフ場の打ちっ放しにとかそういう「思いっきり」はあっても、思いっきりするっていうことが少なくなった。力、めいっぱい。たとえば昔だったら、ふすまを、ふすまは破らないね、「障子を破れー」とか、いいんだこの時間は暴力的でっていうそういうストレスの発散の場があることによって、たとえば「父ちゃんかっこいいー」みたいな。そうしたら、じゃあ僕もこれがやれるように鍛えないと、筋肉がないとこれは伐れないぞみたいな、そんな発展の仕方っていうのがおもしろいかなあと思うし。またストレスが発散できるっていうのは、すごくいいことですもんね。最近やっぱりどうしてもおとなしく静かにしていないといけない所が多いので、力が思いっきり出せるそういう所っていうのがたくさんあるといいと思いますので、なかなかそれがないので、そういった薪割りクラブ、ちょっとおすすめかなあと思って聞いてたんですけどもね。

 こちらに木のものがいっぱい出てきましたが、そんなふうに山と関わることも多いんですけど、まあいろいろと関わり方があるということですが、こちらの方にも先ほど前半のお時間で休憩をはさんでアンケートをたくさんいただいていまして。

 川嶋さん、こんなお客さまもいらっしゃってるんです。「木からできている変わった製品を知ってますか」ということで、「探しています」とお答えなので、今日はいろんなものを発見してもらってね、カバンもそうだし、なんせ座布団。これみなさんまわった時に座ってみられた方いらっしゃいます? さすがにいらっしゃらないですか。ちょっとドキドキするんです。「わ、割れへんやろな」思って、私も。一回座らせてもらったんですけど、大丈夫ですね、あれ。そう簡単には割れませんね。

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