償却資産とは
償却資産のあらまし
1 償却資産とは
固定資産税の課税客体である償却資産とは、土地および家屋以外の事業の用に供することできる資産で、その減価償却額または減価償却費が法人税または所得税法の規定による所得の計算上損失または経費に算入されるもの(これに類する資産で法人税または所得税を課されない者が所有するものを含む。)をいいます。
※「事業の用に供する」とは・・・
「事業」とは、一定の目的のために一定の行為を継続、反復して行うことをいい、必ずしも営利または収益そのものを得ることを直接の目的とすることは必要ありません。したがって、所得税法や法人税法で非課税とされている個人または法人についても、固定資産税の課税客体となる償却資産を所有していると、申告していただく必要があります。
なお、「事業の用に供する」とは、所有者がその償却資産を自己の営む事業のために使用する場合だけではなく、事業として他人に貸し付ける場合も含みます。また、直接的には営利に用いられていない従業員の福利厚生施設(社宅・宿舎・寮など)の器具備品なども償却資産の課税客体となります。
2 償却資産の種類とその具体例
資産の種類 | 具体例 |
---|---|
構築物 |
駐車場の舗装路面・フェンス、門、塀、庭園、緑化施設、広告塔、煙突 その他土地に定着する土木設備または工作物など |
機械および装置 |
各種機械(化学、農業、土木、建設、印刷、医療用、工作土木、電気、 その他物品の製造・加工・修理に使用する機械全般) |
船舶 | 漁船、ボート、貨物船、はしけ、遊覧船など |
航空機 | 飛行機、ヘリコプター、グライダーなど |
車両および運搬具 |
フォークリフト、ブルドーザー、クレーン車などの大型特殊自動車、荷車、 運搬車、鉄道用または軌道用の車両など(自動車税または軽自動車税が課 されるものを除く) |
工具、器具および備品 |
机、椅子、応接キット、キャビネット、金庫、陳列ケース、冷蔵庫、テレビ パソコン、プリンター、エアコン、看板、事務用備品など |
3 申告が必要な資産
1月1日現在において、事業の用に供することができる資産で、次に掲げるものも申告の対象となります。
- 遊休資産・未稼働資産であっても、いつでも事業の用に供しうる状態にあるもの。
- 仮勘定で経理されている資産であっても、一部または全部を1月1日現在事業の用に供しているもの。
- 簿外資産および償却済資産であっても、事業の用に供することができるもの。
- 福利厚生用の資産(社宅用・宿舎用・寮用など)で、減価償却できるもの。
- 償却資産の価値を増加させるための費用(改良費)は、本体と区別して申告してください。
- 割賦買入資産で割賦代金の完済していないものであっても、既に事業の用に供されているもの。
- 資産の所有者が、他の者に貸し付けて、その貸付先で事業の用に供されている資産は、貸主が申告してください。リース資産に関しては、原則としてリース会社が申告してください。
- 家屋の建築設備(付帯設備)については、所有権が家屋の所有者に付随し、家屋と構造上一体となって効用を発揮し、取り外しが容易でないものについては、原則として家屋に含まれて取り扱いますが、次のような設備は、経理区分の如何に関わらず償却資産に該当しますので申告してください。
償却資産として取り扱うもの(例)
設備区分 | 償却資産として取扱うもの(例) |
---|---|
電気設備 |
ネオンサイン、投光器、スポットライト、水銀灯、変電設備、予備電源設備 、中央監視制御装置 など |
電話・通信設備 | 電話機、電話交換機、電源設備、インターホン設備、拡声装置設備 など |
ガス設備 | 屋外配管、メーター など |
給排水設備 | 井戸、水道本管、屋外給水塔、屋外給排水設備 など |
給湯設備 | 独立煙突および煙道 など |
消火設備 | 消火器設備、ホースおよびノズル など |
空調設備 | パッケージ型エアコン、ルームエアコン、独立煙突及び煙道など |
店舗設備 | 店用簡易舗装、簡易間仕切、陳列棚、ショーウィンドウ、カウンターなど |
店舗および事業用造作設備 | 賃借人(テナント)が、賃借建物に施した建築設備、内部造作 など |
4 申告の必要がない資産
次の資産は、償却資産の対象にならないので申告の必要はありません。
- 自動車税・軽自動車税の課税客体である自動車・原動機付自動車・軽自動車・小型特殊自動車・二輪の小型自動車
- 牛、馬、果樹その他の生物(観賞用、興業用に供する生物を除く)
- 棚卸資産(商品等)および繰延資産
- 無形減価償却資産(ソフトウェア・漁業権・特許権など)
- 耐用年数が1年未満または取得価格が10万円未満の償却資産について、税務会計上一時に損金算入されたもの(※)
- 取得価格が20万円未満の償却資産を、税務会計上3年間で一括償却しているもの(※)
- 所得税法第67条の2第1項に規定するリース資産で取得価格20万円未満のもの(※)
注:(※)については、固定資産税(償却資産)において課税の対象から除外する、いわゆる「少額資産」は、地方税法の規定により、取得価格10万円未満の資産のうち一時に損金算入したもの、取得価格20万円未満の資産のうち3年間で償却したもの及び法人税法第64条の2第1項・所得税法第67条の2第1項に規定するリース資産で取得価格20万円未満のものをいいます。
このことから、租税特別措置法を適用して損金算入した資産については、固定資産税(償却資産)の課税の対象になります。
※取得価格が10万円未満の資産であっても、一時に損金算入せず個別に償却しているものは、課税対象となります。
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