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地元学を知る 「地産地消で地域の再生を」地元学であるものさがし (2006年10月9日(月・祝) 愛東福祉センターじゅぴあ)
人が手をかけて育った129歳のリンゴの木これ129年目のリンゴの木なんです。青森の柏村という所にあります。亡くなった司馬遼太郎さんもさすがにこれを見て、珍しい文章を書いてましたね。『北のまほろば』っていう本の一番最後にこの木が出てまいります。僕もずいぶん通い続けてまして。これは日本で明治の初めに入ってきた最初のリンゴの木です。ベニシボリ、ベニイワイという2種類の品が3本残っています。リンゴは80歳ぐらいまでなんとか生きられるそうでありますけども、129歳まで生きたリンゴはないそうであります。アメリカにもその原種がないそうで、ヨーロッパにももうないらしいです。毎年この1本から1500個のリンゴがいまだ穫れるわけです。すごいですな。なぜ129、8歳までリンゴは育つんでしょうと。これはそこのお嫁さんなんですが、「一生懸命主人が手をかけています」って。亡くなられたんですが。もう正月明けからもうリンゴの手入れが始まります。1mの雪の上で、それはそれは丁寧に手をかけています。植物は手をかければ答えてくれるということなんです。 だから、このリンゴの木は宮本さんの言葉で言えば、寂しくないんですね。僕はそれをいつも1箱だけ譲っていただいてます。ちょっと渋みがあって、この頃のおいしいリンゴに慣れた人たちにとっては、ちょっと必ずしもおいしいとは言わない。でも独特のよい味がします。なんか持っただけで、ありがたく感じられますね。それで僕はそれを、お訪ねするおじいちゃんおばあちゃんのところにお土産に持っていくんです。そうすると、すぐなんかこう、仏壇なんかにあげてね、拝んでいますよ。そんなリンゴも見てきました。
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