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地元学を知る 「地産地消で地域の再生を」地元学であるものさがし (2006年10月9日(月・祝) 愛東福祉センターじゅぴあ)
ユイマールと共同店三番目、「ユイマール」であります。これはもうお分かりで「結い」というものです。この辺でも「結い」と言いますか? 屋根の葺き替えをかつてやったとか、いかがですか、「結い」と言いますか? 共同作業のことなんです。萱を刈り払ったり、あるいは琵琶湖であれば「もやい」といったりしますかね。とにかくお互いで、たとえば今茅葺の家を一軒葺き替えると最低で1500万かかります。昔の人も葺き替えました、20年か30年に一遍。じゃ1500万どうしたでしょう。銀行がないんですよ、銀行ローン組めなかった時代。僕なんかマイホーム、今から何十年か前にやったおかげで会社辞められなくなりました。一生ローン払いっぱなしですよ。それで人生終わりですよ。それだったら昔の村はみんな潰れていいはずじゃないですか。それをみんなお互いさまだということで、「今度は俺の家がちょっと雨漏りしかかるから、来年は茅を変えたいんだが」ってみんなで話し合って、「それはそうだ。しょうがないな。お前さんは」。で、みんなで茅を集めて、みんなで共同作業をして、食事やそういったものだけを負担すれば屋根は葺きかえられたわけであります。 「次はあんたの番だな」「次はおめえさんの番だな」というふうにして、お互いさまでかかる金をカバーしてきた。それがみんなに関わりあるものだからお互いさまでやってきた「結い」、それをユイマールと沖縄では呼びます。 沖縄のヤンバルという所は沖縄の長っぽそい一番北側の、飛べないニワトリ、ヤンバルクイナがいます。人間よりもヤンバルクイナの方が多いんじゃないかという悪口を言うやつもいます。そのぐらい過疎の集まりであります。そこに伊平屋・伊是名島みたいなのがあります。そこを僕は17カ村、歩きました。個人商店が一軒もありません、あるのはこの、謝名城(じゃなぐすく)という集落の協同組合というか、共同店、共同売店です。これもユイマールなんです。みんなの店です。機能は生協と農協と漁協と森林組合を合わせたものです。誰が運営しているのか、誰が支えているのか。全戸出資であります。全戸出資です。東近江市なんか全戸出資したらすごいだろうね。3千円ですが、3千円で全戸出資したらこれ、とんでもない金になりますよ。それを小さく考えて230戸の集落。
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