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地元学を知る 「地産地消で地域の再生を」地元学であるものさがし (2006年10月9日(月・祝) 愛東福祉センターじゅぴあ)
紙風船を上げる幻想的な祭りで、同じ秋田では、無病息災、家内安全、五穀豊穣を祈願して、今度は紙風船を一ヶ月かけて集落ごとにつくって、それをいっせいに集まって空に上げる祭りがあります。だからこういうふうに名前、全員のが書いてありますね。西村さん、浅利さん、なんだかんだって、村人全員の名前を書いて、これを、昔はワラを燃やして気球にしたんですが、今はバーナーを使っていますけれど、こんなふうに絵を描いて、石油を湿した手ぬぐいをここに入れて、みんながこれ持っていたやつを、だんだんだんだん熱くなってくると上に昇ろうとする、それをこう一瞬放す、そうするとフワリと上がって、真っ暗な雪の夜空に上がっていくわけであります。これが100個から120個、1分おきにがーっと上がっていきます。なんとも美しい。 これは12年前の写真ですが、行けども行けどもそんな所見つからないで、村の人だけでやっていたんです。それが朝日新聞にでかく出ちゃったもんだから悪かったなと思うんだけども、いまや観光バスが20台も連なるようになって、村は喜んでいるようなんですが、複雑であります。やはり、あまり大事なものは教えない方がいいのかもしれませんね。役場は喜んでいるんですが、村の人が喜んでいるかどうかは保証ありませんが、いずれにしても宮沢賢治の銀河鉄道、あるいは冬の夜空の灯篭流し、そんなみたいなものだなと思って。次々に上がっていくこういうものを、そしてだんだん上まで、上まで行くと、冷やされてふっと消えるんですな。これを江戸時代から続けてきたんです。村の絆をつないでいます。これを共通の記憶にして今年もまた準備しているでしょう。これが日本の村というものなんです。
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