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人と自然を考える会
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地域資源を生かした「まちづくり」事例学習(その3)

「東近江を循環・共生の大地に」

 地域が自立して生きる仕組みづくり

(2006年12月23日(土) 愛東福祉センターじゅぴあ)
講師:
宮本憲一 嘉田由紀子 藤井絢子

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県職員の意識改革

 今の話にちょっと戻すんですけどね、今嘉田さんの言われた「人」っていうのは僕は非常に重要だと思っているんです。今もう予算が増えるということは考えられない、むしろ削られていきますよね。そうすると、僕は今持っている手持ちの県の人員組織が変わっていかなきゃいけないんだと思うんですよね。

 僕が感心しているのは、最近合併を拒否した小さな自治体が、小さくても輝く自治体っていう組織をつくりながら、毎年いろいろ研究集会をやっているんですが、その中で聞いていると、有名な栄村なんかはですね、村長さん自身が介護士なんですよね。つまり、職員がみんないくつもの顔を持つ、窓口に座っているから窓口のことだけやっていればいいってそれじゃあもう許されない。本当に地域を再生し、発展させようと思うなら、前へ出なきゃいけないわけで、その士気をいかにつくり出すかっていうのは、これから自治体の長のまさに手腕の見せどころでね。

 金を取ってくるっていうのも必要ですよ。琵琶湖なんかは本当は下流部からもっと金を出させてもいいと思っているんですよ。内湖をつくる金は下流部の大阪が出していい。それくらいのことはあると思うんだけど、それの数量的な配分っていうのは日本ではヨーロッパと違ってなかなかやってないのでね。すぐできるとは思いませんが。内部が今からの滋賀県をこういうふうにするためにあなたたちが能力をもっと持ってくれという形で自発的にみんなが他のいろんな資格を持って自分の仕事を多面的にやれるようになったら、もうそれは予算が3倍になるぐらいの働きをするんだから、この辺がこれからの首長の手腕の見せどころじゃないかと思うね、内部組織にどう元気を出させて。

 今、全部公務員が縮み志向になっているんですよ。これがもう一番困っていることでね。やっぱり公務員が、大学だってそうなんですが、縮み志向になっちゃいけないので。予算を削られていく、もう先がない、やめたっていうんじゃなくて、予算がなくなっても自分たちは公務員としての使命を持ってるということで、多面的な能力を自分自身が付けていくようにうまく県の中で指導していくことができたら、これは大きいと思いますね。

 もう一つみなさんに言っておきたいんですが、驚くべきことなんですが、このところ滋賀県の予算を見ていると、土木費が30%以上削れているんですよね。いかに無駄をしていたかっていったらおかしいけど、本当にいらないものはいっぱいあったんじゃないかと。もっと公共事業費を別のところに使えたんじゃないかという気がするんですね。

 ただ重要なことは、今建設業が非常に大きな雇用を持っているもんですから、これだけ減っちゃうと県内の建設業については相当大きな影響が出ているんじゃないかと思うんですね。影響は今後もますます出るだろうと思うんですね。僕はその時に建設業の人たちが他の仕事へ就けるような、産業構造の転換がどんどん始まっていくだろうと思うんですね、こうやって予算が削られていきますから。なかなかすぐにその人たちを福祉の事業っていうふうにいかないかもしれないけど、その辺のことをもう少し考えて、それこそ環境、リサイクルや環境の再生のところへ建設業の人たちが向けられるような施策がとれれば素敵なことだと思うんですけどね。

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