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人と自然を考える会
所在地
滋賀県東近江市八日市金屋2丁目6番25号
東近江市立八日市図書館内

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FAX:0748-24-1323
 
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地元学でまちづくり

「ほんまに私(みんな)が主役のまちづくり」

 広島県安芸高田市”川根”の地域づくり

(2007年3月3日(土) 東近江市八日市図書館)
講師:辻駒健二 眞喜志敦

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広島県安芸高田市川根地区の住民自治組織

島田:みなさま失礼いたします。それでは、私は八日市図書館の島田と申します。本日の主催団体である人と自然を考える会の事務局をさせていただいております。私も旧永源寺町時代にこちらの方に視察をさせていただいたという関係で、辻駒さんのご講演の前に簡単に10分から15分程度かけて川根地区の取り組みについてご紹介させていただきます。ちょっと画面が見やすくなりますように、明かりを切らせていただきます。

 座って失礼いたします。市民と共同のまちづくりの事例集ということで、安芸高田市、ご覧の島根県境にあります町でございます。16年の3月に合併をしましてから人口が3万4千人ということで538平方km2、非常に広大な地域でございます。川根地区がございます旧高宮町で根づいた住民自治組織が新市へ波及し、安芸高田市32地区で地域振興会を設立、ということになりました。

 住民自治組織というのは、自治会よりももう少し自主的で、かつ自治会よりももう少し大きな町域の単位で行政が今まで担っていたようないろんな地域の課題を住民たちの自治で行なっていこうという取り組みです。

 旧高宮町の沿革ということで、なぜ住民自治組織なのかというところをご紹介します。昭和31年に川根、船佐、すみません、ちょっと読み方を教えてもらったのに忘れてしまってすみません。3村が合併いたしまして、人口が約4500人、124km2という町域で林野が80%を占める中山間地の町ということで、高齢化率が40%という先ほどのお話にもありましたような状況です。

 こちらは観光地図から取らせていただきまして、旧高宮町はこの辺りでして、川根はこの島根県境ですね、この辺りに位置しております。

 こちらは今の高宮支所のちょうど裏手を流れております清流でございます。大変美しい景色でございます。

 こちらは後で紹介するゆず工場が建っている近くの風景でございます。

 さて、始まりは川根地区ということで、そもそもきっかけになったのは、昭和47年に集中豪雨により川根地区が陸の孤島となる壊滅的な被害がございました。そこで、過疎・高齢化の流れをくい止めよう、自分たちでできることは自分たちでということで、まずは防災というようなところから住民のみなさんが立ち上がったということです。この時のみなさんの体験では、こういう広大な災害が起こった時に行政にできることは限られている、やはり地域のことは自分たちでやらなくてはいけないんだろうかという切実な思いから、こういう動きが起こったとお聞きしています。

 そして、そういう活動の場づくりは、いつも誰かのお家で話し合いがされていて、夜遅くまで話し合いが続いたと聞いております。やはり活動拠点が欲しいなということで行政と交渉し、昭和49年に川根生活改善センターというのができます。これでより活動が活発になりまして、こういった動きが昭和52年に全戸加入の川根振興協議会になりまして、これが高宮町の他の地域にも波及いたします。6年後には8つの地区すべてに振興会が発足するというような発展をみせます。

 そして、そういった活動が根づくまでどういう動きがあったかといいますと、当時の児玉町長さんの公約で、住民との対話を大切にするということで、各部課長とともに集落まわりをされたということです。ところが、各地域に入られますと、やはり行政への不満ばかりが住民の方々からたくさん出たということです。それを見ていた辻駒健二さんは「そういう不満ばかり言うていてはいかん、もっと自主自立の必要性があるのではないか」ということで、自分たちの地域のことについて、まず集落内でいろんな話をしようというふうなことを強く意識されたとおっしゃっておられます。

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