地元学でまちづくり
「ほんまに私(みんな)が主役のまちづくり」
広島県安芸高田市”川根”の地域づくり
(2007年3月3日(土) 東近江市八日市図書館)
第二部 「“まちづくり”ってなんやろ〜」
〜“来たからにはしゃべって帰ろう”座談会〜
ゲスト 眞喜志敦氏(沖縄・共同店ファンクラブ)
司会:それでは時間になりましたので、第二部の座談会「来たからにはしゃべって帰ろう」を始めさせていただきたいと思います。
まず最初に、沖縄からお越しの眞喜志敦さんより沖縄共同店の紹介をしていただきまして、その後ちょっと椅子を移動しまして二部に入らせていただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。それでは、眞喜志さん、お願いいたします。
眞喜志:みなさん、今日は本当にこういう先輩方を前に私が偉そうに言うことは全然ないのですが、共同売店の話をしてほしいということで頼まれまして、来ました。私が別に共同売店をつくったわけでもないし、沖縄に100年前からあったというもので、僕がえらそうにしゃべることはないんですけれど、是非こういうものが沖縄にあるということを、ほとんど情報ないですよね? みなさんご存じなかったと思うんですよね。ご存じだった方いらっしゃいますか?
あ、あ、あ、すごい。3人いるっていうのは、かなりの高確率じゃないですかね。ああ、なんでご存じなんですか?
会場:NHKの番組で
眞喜志:ああ、ああ、『発見 ふるさとの宝』…
会場:はい。放映されていた
眞喜志:ああ、そうなんですか。旅行とかで?
会場:仙台の結城登美雄先生が
沖縄の共同店とは?
眞喜志:ああ、やっぱり結城先生ですか。あの時に紹介されていたのが、奥共同店っていいまして、沖縄で第一号の共同店になるんですが、沖縄で第一号というのは世界で第一号なんですけど。
すみません。眞喜志敦といいます。普段はNPO法人にいるんですけれども、環境関係の市民団体が母体になっているんですが、それはこの共同売店ファンクラブとは全く関係がありません。もう本当に個人で共同売店というのをちょっとずつまわり始めて、ブログっていうインターネットのホームページとかにちょっとずつ書いているうちに少しずつ輪が広がってきて、たまたまキタザワさんってみなさんご存じなんですかね? 滋賀県の自治研究センターという所の方ですね、その方が共同店を見たいということで沖縄に来られた時に、たまたまご紹介いただきまして、案内させていただいたんですね。その時は、案内したというよりは、「沖縄もっとがんばれ」と怒られたんですけれども。
ああ本当に怒られなきゃいけないなあと。今日の川根の取り組みですとか、本当にみなさん知恵を絞っていろんなことをがんばっている中、沖縄の人たちは今、共同売店ってこうやってたくさんありますけれど、どんどん減っているので、なんとかしなきゃいけないなという思いで、少しでも共同売店に興味を持ってくれる方が日本各地にいるんだよということを沖縄の人たちに気づいてほしいということでやっております。
ということですね。一応パワーポイントというのをつくってみたんですが、あまりうまくいかなかったので、やらずに自分のメモみたいな形でやっていきますので、あまり気にしないでくださいね。
みなさん、写真の方はご覧になられましたか? たくさんあるんですよね。共同売店。ちょっとずつあるような感じでみなさん思われるみたいですけど、あれでも実は一部なんですよ。一時は120店以上あったものが、今は半分になって、60店から70店って言われてますけど、それでもこれだけあるんですね。一応歴史みたいなものをやりましょうか。
「共同店とは」ということで、あんまり気にしないでくださいね。私のノートみたいなものなので。よく言われるんですけど、共同店ファンクラブっていうのをつくって共同店すごいよすごいよって言うんですけど、「なんなの?」と。沖縄の人でも実は知らない方いっぱいいるんですよ。特に今は離島とヤンバルっていう所にしかないので。「普通の売店じゃないの? 商店じゃないの?」と。沖縄ではマチヤグワーと言いますけど。マチヤですね。「どう違うの?」と聞かれるんですけど。
まず名前がいろいろありますけど、共同店と書かれている場合と、私は共同売店ファンクラブって言いますけど、実は名前もバラバラなんです。○○共同店、××協同店、きょうの字が違いますね。共同売店、協同組合、購買店、販売店というのがあります。これはその成立が集落ごと、村ごとに勝手につくっていっているものなので、別に統一されたものも何もないです。ネットワークも何もないです。ただ真似してつくっていったと。それが広がっていったと。それだけなんです。
ただ、共通するのは、○○のところが地名なんですね。その地域名。その人たちが住んでいる場所の名前。だから、たとえば鈴木さんっていう人がつくったから、鈴木売店っていうことはないわけですね。地域の象徴、地域の名前をつけた、必ずそうなんですね。これはあまり理由はよく分からないんですけど、商店っていう言葉は使わないんです。おそらくこれは商売じゃないっていう意識があるんだと思うんですね。売店っていうことで。実は奄美にちょっとあるって最近知りまして、そこは商店っていう名前を使っているんですけど、でもあそこも本当に共同売店と言っていいものですよね。
この共同売店が共同だって言われる理由ですけど、部落の人々がほぼ全員が平等に出資してつくられるというものですね。で、運営は部落民。これすみません、部落っていう言葉は沖縄では普通に使うので、すみませんね。これはちゃんと沖縄大学の先生がこういうふうに書かれているんですよ。「集落の人たちの総意に基づく直営的性格。生産や生活にかかわる物品の購買事業を行なう。利益は経営資金への繰り入れにとどまらず、個人や部落内の各種行事、福利厚生事業などに還元される」ということですね。大体こんな感じです。
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