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人と自然を考える会
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地元学でまちづくり

「ほんまに私(みんな)が主役のまちづくり」

 広島県安芸高田市”川根”の地域づくり

(2007年3月3日(土) 東近江市八日市図書館)
講師:辻駒健二 眞喜志敦

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どうやって活動メンバーを広げていくか?

会場3:さっきとよく似た話になるんですが、私永源寺でまちづくり協議会(以下まち協)をしてますけど、だいたい一年半経ったんですけどね、メンバー変わらずということで、増やしていくのにどうするか。強制せずに、一本釣りせずに、ということで募集してますけど、増えないということで、どうすればいいかなという。もう一本釣りした方がいいのか、やっぱり待ってた方がいいのか、その辺もあるんですけど。まあPRなんかも結構してると思うんですけど、私がまち協をしてるというのは、近所ではちょっと知れてきまして、まち協をしとるらしいと。まち協って、ああ、五個荘もあるし、あれもあるなと。その辺は、知ってる人は、最初は何のことや分からん方もその辺までは分かってきますけど、「ほなやろか」というところまではいかないんで。「ほなあんたも来いひんか」と言うてもいいけど、まだちょっとおいてるんですけどもね。それで、辻駒さんもずっとやっておられるということで、そんなんで名案というか、お誘いした方がええんかなあというのとですね。

 あと、永源寺は会費を取ってないんですけど、こないだちょっと三重県のまち協さんと交流会をしたんですけど、そこは旧町がまた分かれて細かくなっているんですけど、そこは強制的に一戸に500円ですかね。もう、一戸に500円。800戸で40万かな。強制的に取っておられると。いろんな話は出ているそうなんですけど、会員から取るんじゃなくて、地区民から会費を取って、その他にも支援、あまり儲かりませんけど、何かやってますという話をしてたんですけどね。うちの会員さんにも、「まちづくり=人づくり」やなんて、まちづくりは人づくりから、人づくりすることがまちづくりになっていくんやないかなというお話もあるんですけどね。

阿部:先ほどのいろんな事業をやっていく中で、どういうところでリクルートしていたんでしょうか?

辻駒:なかなかね、私の所も先輩たちがよく30数年前にそういう組織をつくったなあと。そこへ来て土着をして、そこに生きるという強い意志があったろうと思うんですね。確かに山の彼方に夢を見る子育て・教育が行われた時代でありますので、こういう所へおってはつまらんという、残された者が、「やれやれのう」という、田舎へ住んどること自体が、自らがそりゃもうダメというレッテルを貼られるような生き方をしてきたんじゃないかと思うんですね。私自身も本当に田舎へ帰って、帰らにゃよかったとね、社長の椅子なり、自分の生活が安定しとれば、そこまでの不安はないわけなんですけどね、地域全体が立ち上がらんといけんなという。山を動かすのには、みんなが動かにゃならんなというね。まずは自らの生活舞台をどう高めるかという、経済のことより心の過疎をどう奪い取るかというところでやりました。

 したがって、まずみんなに知らしめるということで、この3月の、今までは3月の21日、春分の日ですわな。その時に、今度は川根美化の日、美しい花の日ということでね、こういうことをさせるわけなんです。何をすりゃあええかということで、みなさん方が提案したんです。まずみんなが出てワイワイするということをせにゃあならんということでね。そうしたら、21日、春分の日にやりようたら、どうしても企業に勤めとる者は会社が休みでないという状況もあるんで、そんなら、3月の春分の日の前の日曜日にしてくれということでね、今年は3月の18日にするわけなんですが。

 地域のみなさん方が缶拾いをしてね、資源がやっぱりそこに転がっとるんですな。そういうようなものをわずかに集めてね、アルミとスチールに分けて、それを売ったからと言うてわずかなもんですがな。わずかなものでも、自分らが行動することによって、地域がきれいになるし、また集めたものはわずかなお金でもなるというね。

 そしてまた、春になってくるわけなんですから、そこへ花の種を落とし、花が咲き、それを管理するというようなことを地域でやってきたわけなんですよね。そうしたら、自分の家のことすらできんのに、なんで公の道の整備をわしらがせにゃあいけんのかと。こういうことをすりゃあ、当時の田舎の言葉なんですが、「必ず行政がわしらに何もかにもせいということになるからやめた」と言うてね、集落によっては一人の人間のかけ声で全部が帰って行くという状況があった。

 そこの地域だけが結局そういうことをせんから、後で見たら、自分の地域だけが取り残されたような状況になって、今度は「そういうことはいけんで、多少なり出てワイワイせんと、よその地域との格差ができるど」というようなね。やっぱり自分のふるさとなり、さっきも言うた集落のことについては、どう言うんかね、いろんなことについて関心を持つようになるんですよ。ですから、本当に細かなことを積み上げていくということをせにゃあいけんなあということです。

 私、過去にね、川根夢ロマン宣言というのをつくったわけなんですけど、それまでにやったことはフィールドワーク言いまして、地域へ出て行って、まず自分の地域のことを知ろうということをやったんですね。そうすると、みなさん方が今まで考えたことのないことが明らかになってくると。この地域の安心・安全ということになれば、もしか火事になった時にはどうするか、「消防自動車が来て、消してくれりゃあええんだ」言うが、「地域のみなさん方の安心・安全というのはどうなんか」と言うたら、全然やってなかったわけなんよ。ですから、そのように、集落のちょっとことの提案をしながら、それへ向けて多少なりの参加を得ながらでもやっていったらね、回を重ねるごとに、会員さんが増えてくる、活動が増えてくるというね。

 一ぺんに100人動かそう思うから大変なんで、100人を目指して、一人でも二人でも参加していくような内容づくりをしていかんと、僕は難しいんじゃないかと思う。必ず役員というのは、どうしても見事な形で自分の仕事をしたいというような状況があるが、そこはちょっと無理になってくるわけなんじゃないかと思うんですね。

 私の所は、委員総会で会長、副会長、幹事は選任いただくわけなんですが、後の各部の部長、副部長、部員というのは、私が委嘱するんです。だから、委嘱状持って行っても受け取らん者もあります。ですから、受け取った人というのは、「分かりました」ということで。やっていただくということで、それがまあ地域のリーダーに育っていくという状況ですね。なかなか大変だと思いますが。

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